不動産投資の基礎知識

ファミリーマンションへ不動産投資する場合に知っておきたいこと

不動産投資を考えている人は明日は物件の購入を検討すると思いますが、単身者向けの物件を購入した方がいいのかファミリー向けの物件を購入した方がいいのか、というところが悩みどころのひとつだと思います。

 

都心部だとワンルーム投資が流行りのように感じます。ファミリーマンションへの投資というのはリスクが高いものなのでしょうか?

今回は投資という観点から、ワンルームマンションとファミリーマンションの違いを比較し、ファミリーマンションへの投資をする際に知っておきたいデメリットについて解説していきたいと思います。

 

単身者向けマンションとの違い

 

間取りに求められるもの

 

大体の場合ファミリーマンションの間取りというのは3DKまたは3LDK以上が一般的で広さを少なくとも50平方メートル以上あるお部屋になります。

一つの部屋の大きさがかなり大きい1LDKの物件などもありますがこういったものは部屋数が少ないのでファミリータイプとは言えないでしょう。

どちらかと言うと少し広めの単身者向けの物件だと言えます。

 

単身者の場合はほとんどが寝られればいいという考えの人が多いのに対し、ファミリータイプのお部屋の場合はリビングなどの家族が集まるスペースが広いことが重要視されたり

本格的な調理をすることが多いと考えられるのでキッチンが広いということが重要視されるケースが多いです。

 

単身者の場合はあまり家に長く滞在しないということが前提ですが、

ファミリータイプの場合は家にいる時間を快適に便利に過ごすことができる、ということが重要視されます。

 

そのため間取り的に求められるものが違うということは理解しておいた方が良いでしょう。

 

平均居住年数

 

単身者向けのお部屋の平均居住年数はだいたい1年から2年ほどです。

それに対してファミリータイプの場合は6年前後と言われていますので、単身者向けの物件に比べると管理が楽だと言えるでしょう。

 

この部分はファミリー向け物件の最大のメリットといえると思います。

 

地方の中古の戸建てなどであれば、数年で回収できてしまうことも多いので

ファミリータイプのお部屋であれば1回の契約だけで物件購入価格を回収できる場合もあります。

 

単身者向けの物件に比べると出入りが少ないので精神的にも楽だと言えるでしょう。

関連記事:賃貸の平均居住年数の傾向と、長期入居促進の方法

 

求められる立地条件

 

単身者向けの物件の場合は、家は「寝る場所」として使われることが多いので
どちらかと言うと立地条件で求められるのは便利さです。

駅から近いか、都心や繁華街に近いかというところが重要視されます。

 

それに対してファミリーマンションの場合は子供や高齢家族のための条件が優先されることが多いです。

駅が少し離れていても学校や病院・介護施設などが近かったり、その地域の治安がよいことなどが求められます。

 

どうしても駅に近い方が物件価格は上がりやすくなるので、必ずしも駅から近くじゃなくても良いファミリーマンションは物件の選択肢も広がると言えるでしょう。

関連記事:タワーマンションへの不動産投資は危険?住んでみてわかったこと

 

ファミリーマンションのデメリット

 

利回りが低い

 

ファミリーマンションはお部屋の広さはワンルームマンションに比べると格段に広くなりますが、広さが広くなったからといってそれに比例するような形で家賃もあげられるわけではありません。

広いお部屋であっても家賃を上げるには限度があります。

 

しかし規模が大きいお部屋であればそれだけ物件の購入価格も高くなります。

ワンルームマンションに比べると2倍から3倍の価格になることもあるのに対し家賃は2倍3倍という風にするわけにはいきません。

 

つまりワンルームマンションに比べると実質利回りがとても低いのです。

さらに購入価格が高くなるということはそれだけ最初に用意しなくてはいけない頭金も多くなります。

投資初心者だとなかなか難しい面もあるでしょう。

 

入居付けが難しい

 

平均居住年数は長いというのがファミリーマンションの最大のメリットでもありますが、逆を言えばそれだけ流動性が低いということにもなります。

家族の引っ越しともなれば一大イベントになりますし、まだ小さなお子様がいる家庭の場合は学校の関係などもあってなかなか引っ越しを簡単にすることはありません。

 

つまりワンルームマンションに比べるとファミリーマンションは入居付けがとても難しいのです。

物件を購入したはいいものの、中々入居付けできず、条件としては良い物件なのに半年から1年ほど空いてしまうということも少なくありません。

関連記事:不動産投資の空室リスクを回避するために行うべき3つのこと

 

修繕費用が高くなる

 

ワンルームマンションに比べると広さが広いというのと、平均居住年数が長くなるため修繕費用が高くつくことが多いです。

修繕費用が高くつくということはそれだけ工事期間も長くなるということです。

 

さらに、ファミリーの場合は単身者に比べると家の中で過ごすことが多いので、より設備が壊れるリスクや経年劣化が激しくなるリスクが高くなります。

 

特に設備ではエアコンや給湯機、ウォシュレットなどの修繕費が高くつきやすいです。

 

需要が減っていく可能性がある

 

日本はどんどん少子化が進んでいる上に最近は子育てがとてもしにくい国になっていている状況があります。

晩婚化も進んでおり結婚に対する価値観も変わってきていると言えるでしょう。

その中で単身者が増える一方ファミリーの数がどんどん減ってきています。

今後さらにそれが加速していくことを考えると需要は減っていく可能性があるので、長期的な目で見るとこれもリスクだと言えるでしょう。

関連記事:都心のワンルーム投資は本当に儲かる?そのリスクとは?

 

今回はワンルーム物件とファミリーマンションを比較して解説してみました。

それぞれにメリットデメリットがあるので、どれぐらいの期間のイメージで不動産投資を考えているのか、自分にはどちらの投資方法があっているのかということを考えながら選択してみると良いと思います。

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