ホテルの一室を購入して投資をすることができる、ということをご存知でしょうか？
不動産投資、と聞くと「アパートやマンションなどを購入して賃貸経営をする大家さん」みたいなイメージが先行していて
ホテルコンドは日本ではあまり定着していないようにも感じます。
今回はホテルの一室を購入して投資を行う「ホテルコンド」について解説をしていきたいと思います。
ホテルコンドとは？
ホテルコンドとはホテルコンドミニアムの略で、日本で言うと分譲ホテルのことを指します。
ホテルレジデンスと呼ばれるものもありますね。
要はホテルを分譲で所有し、自分がバケーションで遊びに行く時は好きに使って、
それ以外の時期はホテルとして貸し出し、収益を得る、というシステムです。
海外だとハワイが多く、
- トランプ・タワー・ワイキキ / Trump Tower Waikiki
- ザ・リッツ・カールトン・レジデンス・ワイキキ / The Ritz-Carlton Residences Waikiki Beach
- アラモアナ・ホテル・コンド / Ala Moana Hotel Condo
などが有名です。
日本国内だと沖縄が多いですね。
いずれもリゾート地で経営されていることが多く、「ハワイや沖縄が大好きでよく行くけど、さすがにずっとはいられない」という投資家がホテルコンドを購入するケースがほとんどです。
賃貸経営と違うところ
ホテルコンドはホテルの一室を購入するので、一般的な賃貸経営とは異なる部分がたくさんあります。
投資と娯楽を一緒に楽しめる
ホテルの一室を購入し、自分が宿泊しない時に貸し出す、というのは何と言っても「投資と娯楽を一緒に楽しめる」というメリットがあるでしょう。
賃貸経営の場合は自分で住むこともできますが、流動性がホテルとは大違いですし、
自分で住む場合は娯楽とは異なりますので、意味が全く違ってきます。
自分がよく行くリゾート地のホテルの一室を購入する人が多く、
そうすればバカンスの時に宿泊場所を探したりする手間もかかりません。
リゾート地によくバカンスに訪れる人にとっては非常に合理的な投資方法だと言えるでしょう。
関連記事：収益物件に自分で住む事はできるのか。そのデメリットは？
家賃滞納リスクがない
ホテルの宿泊料金は前払いが一般的ですから、
賃貸経営のような家賃滞納リスクがありません。
ただしホテルコンド側に運営を任せることにはなりますから、運営体制がしっかりしている有名ホテルの方がおすすめではあります。
ホテル側で保険などにも入っていますから、一任することができる、というのもメリットですね。
維持に手間がかからない
ホテルチェーンのオフィスが各コンドに設置されており、
そちらで
- 集客
- ハウスキーピング
- 物件管理
- 管理報告書の作成
なども行ってくれるため、所有するのに手間がかからないというメリットがあります。
もちろん家具や内装などの修繕費や、ホテル全体での大規模修繕がある場合は出費があることもありますが、
賃貸物件の場合は全て自分で考えて管理しなくてはいけないところも、ホテルチェーンに任せることができる、というのはメリットでしょう。
ホテルコンドの商品タイプ
ホテルコンドの運営方式ですが、商品タイプが様々です。
購入するホテルの運営によりますが、代表的なものをご紹介します。
運用収益変動型
これはオーナー自身がホテルを利用せず、純粋にホテルの売り上げに連動する形でペイバックされる方式です。
つまり持っているホテルの一室に宿泊するお客さんが多ければ多いほど収入が多くなる、ということですね。
もちろんお客さんが減れば収入も減ってしまいます。
これが一番一般的な運営方法だと言えるでしょう。
運用収益固定型
こちらもオーナー自身はホテルを利用しない方法ですが、
お部屋の稼働率に左右されずに固定で収益が得られる方法です。
方式としてはサブリースなんかと似ていますね。
しかし固定である分安定はしているので、収益性はあまり高いと言えないでしょう。
ホテル利用+運用収益変動型
先に紹介した運用収益変動型にプラスして、オーナーもホテルを利用する運営方式です。
ホテルのあるリゾート地をたくさん訪れるオーナーに向いている投資方法です。
特にそのリゾート地に長期滞在する場合は娯楽と不動産投資を合わせて考えた時に、最終的にプラスになる方法なのではないでしょうか。
ホテル利用＋運用収益固定型
固定収益プラス、オーナーもお部屋を利用するパターンです。
客室の提供日数を申告する必要がありますので、オーナー自身がホテルを利用できる期間が制限されます。
関連記事：不動産投資において家賃滞納リスクを回避するためには
ホテルコンドのデメリット
デメリットとしては、別荘と違って自分の持ち物、というわけではないので
自分の荷物を置いたりすることができないことでしょうか。
さらに、家具や内装についてもホテルの客室で共通させていたりするところもありますので、
オーナーの好きにはできないホテルも多いです。
収益性に関しても、賃貸経営とは大きく異なる考え方になります。
よくリゾート地に行く人で、「大損しなければいいかな！」くらいの心持ちで挑戦している人が多い、という感じでしょうか。
ただホテル宿泊が好きな方や、本当に大好きでよく訪れるリゾート地がある人であれば
おすすめの投資方法だと言えると思います。
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