不動産投資を行う時は、まず収益物件を購入するところから始まるのが一般的ですが、物件の購入の時点でその投資が成功するかどうかは8割決まるとも言われています。
相場を理解した上でなるべく安く買う、ということが重要です。
入居率が良い物件でも、相場より高く買ってしまい、利回りが良くなければ、回収に時間がかかり、売却する頃には価格が大きく下がってしまって、最終的にあまりプラスにならない、あるいはマイナスになってしまう、ということもよくあることです。
とはいえ、不動産投資初心者の方にとっては不動産の適正価格の判断は難しいでしょう。
今回は不動産の適正価格をどのように見極めるのか、ということを解説していきたいと思います。
まずはたくさん物件を見ること
とにかく、まずはたくさんの物件情報に触れること、これが第一です。
相場を理解したいのであれば、どんな物件がどれくらいの価格で売り出されているのか、というデータをたくさん積み上げていくことが大事ですね。
よく「お宝物件はそもそも不動産業者と付き合いのあるオーナーにしか紹介されず、たらい回しにされて結局買い手がつかなかった物件がネットに出回る」なんて話があります。
もちろんこういったパターンも少なからずありますし、私もお世話になってる不動産業者の方のご紹介で購入を決めた、まだネット未掲載だった物件もありました。
ですが全ての物件がこのパターンというわけではなく、
ネットに上がっていてもお宝物件だと言える物件はたくさんあります。
とはいえ、そういった物件は掲載直後に問い合わせが殺到するものなんですけどね笑
なのでできれば毎日欠かさず、新着の物件をチェックする癖をつけておくと良いです。
物件情報に何が書いてあるのか、そこからどんなことが読み取れるのか、ということをまずは調べてみましょう。
土地値の計算から建物の価格を割り出す
売り出されている不動産の販売価格が本当に適正価格なのか?
これを知るために私がいつもやっているのは「土地値を計算して、建物の価格を割り出す」というやり方です。
物件情報には住所が載っていますから、その住所を使って、不動産があるエリアの坪単価を調べます。
例えば東京の世田谷区の坪単価はウチノカチというサイトで調べてみると224万円となっています。
「東京 世田谷 坪単価」といったキーワードで調べるとすぐに坪単価を調べることができます。
そして物件情報には坪数も載っているはずですので、坪数にこの坪単価を掛けると簡単に不動産の土地値を計算することができるんですね。
さらに売り出し価格からこの土地値を引くと、建物部分をいくらと設定して売り出し価格が決められているか、ということも割り出すことができるのです。
経年劣化により建物部分は価値がどんどんと落ちていくものです。
最終的には0円になると考えてみましょう。
逆に土地値は、多少エリアの需給バランスによって変動はあるものの、0になることはありません。経年劣化ももちろんしません。
つまりある程度土地値がある不動産であれば、価値がガクンと落ちてしまう、ということはないわけです。
10年後いくらで売れるかを考える
基本的には不動産は長く持つことにしているので、10年後くらいにいくらで売れるか、ということを購入する時に考えることが多いです。
もちろん、各々「どれくらいの期間、不動産を所有する予定か」ということは異なると思いますので、それぞれの設定する期間で考えてみて良いと思いますが、
「何年所有して、どれくらいの金額で売却できそうか」ということは考えてみると良いのではないでしょうか。
特に投資初心者の多くの方が、購入することばかりに気を取られてしまって、物件を売却する時のことをイメージできていません。
ですが不動産投資は売却してまとまった売却益が出て初めて成功といえます。
購入する時から売却する時のことも考えておいた方が良いですよ。
関連記事:不動産を売却する時期はいつが良いの?
現地調査が一番大事
ある程度の数、物件を見続けて建物の金額を割り出すということをしていくと、「これは他の不動産に比べると安いかも?」と思える不動産がいくつか出てくるはずです。
そしたら今度は現地調査に行ってみましょう。
購入するかどうかわからないのに不動産業者に連絡して内見に行くのは怖い、と思われる方は、
最初は連絡せずに、現地に足を運んで、物件の周りや外観を見るだけでも良いです。
私も候補の物件をいくつか挙げる段階では、業者には連絡せず、とにかく現地に行ってみる、ということをよくしています。
- 周りにどんな施設があるのか
- ゴミ捨て場やポストの管理はきちんとされているか(管理組合がきちんと運営されているか)
- 駅からの道にどんなものがあるか
- 生活したいと思える土地か
内見せず実際にその場所に行ってみるだけでも、色々な情報が得られます。
たまにネットの情報だけで不動産を購入される方がいらっしゃいますが、
適正価格を知りたいならなおさら、できるだけ現地に足を運んで調査をすることをおすすめします。
関連記事:不動産購入時の価格交渉のコツ!なるべく安く買うために