不動産投資の基礎知識

不動産投資で新築を選ぶデメリット

不動産投資をするときに中古物件にするか新築物件にするかというところは悩みどころだと思います。

日本で不動産投資をする場合は新築物件はリスクが大きいです。

 

今回は新築物件に投資をするデメリットについて解説してみたいと思います。

 

価格が高すぎる

 

新築信仰の強い日本では、新築というブランドに対しての上乗せ価格があります。

車も同じですが、新しいということに対しての付加価値が高いんですね。

ひとたび人の手に渡ると中古になってしまうので料金がガクッと下がります。

 

これが新築物件をお勧めすることができない一番の理由です。

 

新築であればこの価格で許されるだろうというような吊り上げ方をされてしまっているんですね。

販売会社の販売広告宣伝費や利益などが3割は乗っかっていると言われています。

 

売却するときは中古物件として売却することになりますから新築の時に購入した値段と同じような価格帯で売却することは不可能です。

 

新築の方が売却益を得るのが難しいということになります。

日本はどちらかと言うとキャピタルゲインよりもインカムゲインの方が不動産投資ではメインになってくるので、売却のことはあまり考えずに不動産投資を始める人もいるかもしれません。

 

しかし家賃収入でどんなに利益を得たとしても売却価格が低くなれば投資効率は悪くなります。

 

投資を始めたばかりの初心者にはなかなか将来のことを予想するのは難しいかもしれませんが、

それでも売却の時のことも考えて物件を購入しないと不動産投資に失敗してしまうでしょう。

関連記事:不動産投資における物件売却の適切なタイミングとは?

 

利回りが低い

 

新築価格として購入価格が上乗せされているぶん利回りやキャッシュフローもイマイチになります。

特に都心の物件の場合はそもそもの利回りも悪いので都心の新築となると、キャッシュフローがマイナスになることもあります。

 

都心の物件では利回りの平均が5%前後です。

10%を超えてくる物件はほぼありません。

 

それに対して地方の中古物件であれば利回りが20%から30%ほどあるような物件も未だにあります。

もちろん中古物件は新築に比べると修繕なども必要になってくるので表面利回りだけで話すことはできませんが

表面利回りでそれほどの違いがあるのです。

 

新築を購入することを検討しているのであれば、利回りはキャッシュフローまでしっかり細かく計算して予定を立てるようにしましょう。

同じような物件で中古の場合も計算してみるとその違いがよく分かると思います。

関連記事:不動産投資の利回りの最低ラインはどうやって判断する?

 

需要が読めない

 

どの物件でもそうですがその地域での需要が今後どうなっていくのかということは誰にも分かりません。

 

しかし新築の物件であれば新築というブランドがあるので客付けも楽にできるのではないかと考えている人も多いでしょう。

しかしひとたび誰かが住んでしまえば新築というブランドはなくなってしまいますしそういった傲った考えが地域の未来を見る目を濁らせることがあります。

 

新築ということに甘えてしまって地域の将来を予測することができず、需要が落ちてしまうと空室が続き、売却しようとしてもなかなか得ることができないという状況になってしまいがちです。

そういった意味でも、新築はリスクが高いです。

関連記事:賃貸需要の調べ方!エリアのことを理解して不動産投資しよう

 

節税効果が薄まる

 

節税対策のために不動産を購入する人もいますが相続税に対する節税効果は期待できても所得税の節税効果に関しては注意しなくてはいけないところがあります。

大きな節税効果を期待できるのが減価償却費で、減価償却というのは建物の築年数の経過によって生じる建物や設備の資産価値の目減りの費用を計上するものです。

 

実際に支出は伴わないのですが建物の購入費用を年をまたいで計上することができるので所得税を抑える効果があります。

 

しかしこの減価償却期間つまり耐用年数が物件の構造によって異なります。

マンションなどの鉄骨鉄筋コンクリート造の場合は47年かかるため家にあたりの節税効果が非常に小さくなってしまうんですね。

 

なので節税対策として新築物件を購入したとしても建物の種類によっては節税効果を得られない場合があるので注意が必要です。

特に新築の場合は減価償却期間が購入と同時にスタートするような形になります。

関連記事:新築ワンルームマンションに投資して失敗する理由

 

事前に建物を見ることができない

 

新築物件の場合は物件を建てる前から購入が始まります。

実際に物件を購入することを決めるのは物件を見る前だったりすることもよくあることです。

 

その場合物件の中を見ることができないので実際に建物が建ってみたら思っていたのと違ったというところが出てくるかもしれません。

 

実際にモノとしてそこにないものを先に購入するというのはかなりリスクの高いことだと思います。

関連記事:不動産投資、中古と新築はどっちがいい?

 

今回は新築に不動産投資をするデメリットについて書いてみました。

需要が高いという点において安心感があるためか新築の物件は不動産投資初心者にも人気がありますが、思わぬ落とし穴も多いので気をつけてください。

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