不動産管理

火災保険の値上げ!?その理由と知っておきたい知識

今年(2022年)の10月から火災保険が値上げされることをご存知でしょうか?

まだ確定というわけではないのですが、ほぼ確定と思って間違いなさそうです。

今回はこの火災保険の値上げの理由と、知っておきたい火災保険の知識について、解説していきたいと思います。

災害が多すぎて追いつかなくなってしまった火災保険

火災保険というのは、保険に入っている方から火災保険料としてお金を集めており、

実際に被害が出た際には、そのお金の中から保険料を保険金として支払っている仕組みで回っています。

色々な保険商品と同じで、「何もなければ保険金は支払われない」ということになりますので、ある程度保険料で回収しておいて、

「何かがあった人」にのみ支払いをする、というサイクルで回しているわけですね。

このサイクルが追いつかなくなってきてしまっていたのがここ数年のお話です。

2018年頃に台風や水害などが日本各地で同時多発的に発生し、災害がとても多い年でした。

それまで保険金の総支払額は2000億円〜3000億円程度だったのですが、

2018年と2019年は約1兆5000億円と1兆1000億円で、2年続けて1億円を超えてしまったわけです。

(参照:火災保険料が大幅値上げへ…自然災害増、値上げのスピード追いつかず

火災保険は何もなければ支払いはないですが、このように大きな災害が続けば当然支払いが多くなるわけで、

現在の火災保険料で回収できる金額では、保険料の支払いが追いつかなくなってしまった、ということですね。

もちろん保険会社側も値上げなんて望んでいません。

火災保険料が高くなることで離れている顧客ももちろんいるでしょうからね。

それでも値上げせざるを得ない、というところまで来てしまったのだと思います。

私たち保険を利用する側も火災保険料の値上げは嬉しいことではありませんが、

不動産投資においては火災保険は切っても切れない重要なリスクヘッジツールです。

今後はさらに火災保険料が上がっていくことが予想されます。

値下がる、ということは基本的にはないと考えて良いでしょう。

関連記事:火災保険料っていくらくらいかかるものなの?

どんな風に値上げになるのか

火災保険料の値上げについては、保険会社によって内容がさまざまですが、

全ての保険において最長契約期間が10年から5年に短縮になる、というのは共通事項のようです。

10年契約できるから長期割がきいて安くなっていた、というところから、

今回は5年に短縮になってしまうので、割引率が低くなります。

これらは10月以降に契約した保険に適用になり、

10月以前に契約した保険に関しては適用されませんので、料金改定が始まる前に火災保険の見直しをしておくと良いかもしれませんね。

関連記事:火災保険の見直しってどうやってすればいい?

火災保険、どんな建物が高くなる?

では、火災保険に入る際、どういう建物が火災保険料が高くなるのか、ということを改めておさらいしておきたいと思います。

火災保険はその名の通り「火災」を基準としている保険で、

火災が起きて建物が全焼してしまった時に、その建物を新しく建て直すとしたら、どれくらいのお金がかかるのか、ということを基準にして保険料が設定されています。

なので、物件のリスクに保険料が左右されるようになっているんですね。

燃えやすい物件、というのが一番高くなるように設定されていて、つまりは木造建築ということです。

物件の構造によって保険料が変わるのはこのためですね。

他にも、物件のさまざまなリスクを鑑みて保険料が設定されています。

関連記事:火災保険の構造級別って何?

火災以外にも火災保険は使えます

火災保険は主に「火災」を基準とした保険であることをお話ししましたが、

実は火災以外にも色々な補償があります。

  • 火災、破裂・爆発、落雷
  • 風災・雹災・雪災
  • 水災(台風、暴風雨、豪雨など)
  • 水濡れ
  • 物体の落下・飛来・衝突
  • 盗難
  • 破損・汚損

などなど。

補償範囲はどの保険会社に入るかによっても異なりますし、どこまでオプションとして特約をつけるかによっても変わってきます。

ただ、これだけ色々なものに対応できるのが火災保険なのです。

不動産投資業を学び初めて私も知ったことなのですが、

火災保険は火災以外にも多くのものに対応しており、不動産投資を行う上では絶対に知識があった方が良い分野です。

全ての物件が火災保険に入らなくてはいけない、と思っているわけではないのですが、

そういう「加入するかどうか」という判断をする上でも、やはり火災保険がどういうものなのか、どういうところまで補償できるのか、ということは知っておいた方が良いでしょう。

ただ、自分で勉強するのはなかなか難しいという方は、保険スクエアbang!などの火災保険の比較見積もりサービスを利用してみても良いと思います。

無料で見積もりができて、プロのアドバイザーからアドバイスを受けられるので、

保険会社がありすぎてわからない、という人は一度利用してみても良いでしょう。

関連記事:水道管破裂!一部火災保険が使えました

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