投資初心者にとっては「金利」という言葉もあまり馴染みがないかもしれません。
今回は不動産投資初心者の方のために、不動産投資における金利について、知っておきたい基礎知識を紹介していきたいと思います。
不動産投資における金利とは
金利とは、ローンを組む時に借りたお金に対してかかる利率のことを言います。
不動産投資においては、毎月借りたお金を返していく必要がありますが、そのお金にプラスして金利も支払います。
融資期間は長いものだと30年といった期間もあり、
大きな金額を長期的に返済することで、金利の少しの差もまた大きな金額になっていきます。
例えば、1億円を借り入れ期間30年で返していくとすると、
金利1%の場合は最終的な利息分は約1,580万円。
これが金利が2%になると、利息分が約3,300万円となります。
たった1%の金利の差が、最終的に支払うお金にこんなにも影響を及ぼすんですね。
金利相場がどれくらいなのか、
不動産をいつ買うか、ということはしっかりと見極めなくてはいけないなと思います。
関連記事:不動産投資における融資の金利相場は?
金利には変動金利と固定金利がある
金利には
- 変動金利
- 固定金利
という二つの種類があります。
読んで字のごとくではありますが、
変動金利は融資期間中にも金利が見直されるタイプの金利。
それに対して固定金利は金利が固定されます。
金利が下がるのであれば変動金利の方がお得ですが、逆に金利が上がれば損をすることもあり、変動金利にはそれなりにリスクがあります。
変動金利は半年ごとに金利が見直されるようになっているものの、
金利の大幅な変動があっても債務者が5年間は返済額が変わらない5年ルールというルールと、
金利が大幅に変わっても最大で1.25倍までにしかならないという1.25倍ルールという2つのルールがあります。
固定金利の場合は10年など、最初に指定した期間はずっと金利が変わらず、
その後も固定金利のままにするかどうかを選ぶことができます。
金利が変わらないことが保証されているので収支計画が立てやすいというメリットがあります。
金利が下がった場合はその恩恵を受けることができない、というのがデメリットですね。
関連記事:不動産購入は現金とローンどっちがいい?メリットデメリットが知りたい
低金利で借りるためにはどうしたらいい?
不動産投資を行う時はなるべく低金利で融資を受けたいですよね。
そのためにはどうしたらいいのでしょうか?
メガバンクで融資を受ける
融資を受けられる金融機関は色々ありますが、その中でもローン金利が安い傾向にあるのはメガバンクです。
- 三菱UFJ銀行
- みずほ銀行
- 三井住友銀行
ですね。
他の地方銀行に比べると金利が安いことが多いですし、返済期間も長くしてもらいやすい傾向にあります。
ただ、どうしても融資の審査基準は厳しく、上場企業勤務の方や十分な自己資金がないと融資を受けることができない、というのがネックです。
地方銀行以外にも信用金庫や信用組合などを使う、という手もあります。
金融機関もいくつか相談して、条件の良さそうなところを選びましょう。
不動産会社の提携先
不動産会社と提携している金融機関で融資をお願いすると、低金利で不動産投資ローンを組むことができる場合があります。
ただこれは、あくまでそういうケースがある、という話であって、不動産業者が提携している金融機関が必ずしも良い条件で融資が受けられるところ、というわけではないので、
選択肢の一つとして考えていただけるといいかと思います。
特に地方での投資の場合は、不動産業者は地域のことをよく理解していますので、
どの金融機関が良いのか、ということは一度相談してみると良いでしょう。
関連記事:不動産投資を地方都市で!そのメリットと注意点とは?
日本政策金融公庫
審査次第にはなってしまいますが、日本政策金融公庫のローンだと金利が1%台でとても安いです。
また、こちらだと固定金利で利用することができます。
ただ、最長で20年までしか借りることができない、というのと、
投資目的では借りることができず、あくまで事業のための融資、ということになりますので、
不動産投資ではなく、不動産を利用した事業である、という形にする必要はあります。
こちらも一つの選択肢として考えてみると良いかと思います。
関連記事:不動産投資にも日本政策金融公庫は使える?どんな特徴があるの?
根拠を示せるように、しっかりと収支計画を作る
金融機関は大きなお金を貸すことになるので「この人は本当にお金を返済することができるのだろうか」という目線で融資審査を行います。
個人の属性以外にも
- 担保価値
- 立地条件
- 入居状況
- 収支計画
といったところが見られますので、そういったところを上手にアピールできるように、しっかりとした資料を作る、ということもまた大切です。
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