不動産投資の基礎知識

固定資産税を抑える方法

地方の築古アパートを中心に、区分マンションや戸建てにも投資をしています。

不動産投資を始めてから10年以上が経ちました。

今回は不動産を持っていると絶対についてまわる「固定資産税」についてです。

毎年忘れた頃にやってきて、あ!となる方も多いのではないでしょうか。

私の場合は持っている不動産の数も多くなってきたので、固定資産税も馬鹿にならないな、という感じです。

この固定資産税を抑える方法はあるのでしょうか?

固定資産税とは

まず固定資産税について知っておきたい基礎的なことをおさらいしておきましょう。

すでに固定資産税のことはバッチリ理解できているという方は次の章まで読み飛ばして大丈夫です。

固定資産税とは、不動産を持っている人に課税される税金で、

毎年1月1日時点で課税が決定します。1月1日の時点で、不動産を所有している場合は固定資産税がかかるのですが、固定資産税の納税通知書が送られてくるのは4月〜6月頃です。

忘れた頃にやってくるんですよね。

不動産を持っていれば誰でも課税されますので、使っていない土地や放置している空き家に対しても固定資産税はかかってきます。

自身が有効活用できていない不動産でも課税されてしまうので、場合によっては不動産はマイナスしか生まない負動産になってしまう、というわけですね。

固定資産税は固定資産税評価額に税率をかけて計算します。

標準税率は1.4%ですが、市区町村によって細かな税率が異なりますので、持っている不動産に関しては、市区町村のホームページなどで確認しましょう。

支払い方法は分割払い(年4回)か一括払いの2択です。

一括で支払っても安くはなりません笑

関連記事:不動産投資における固定資産税は経費にできる?

固定資産税を抑えるための軽減措置

固定資産税に軽減措置を適用することによって、固定資産税を抑えることができる場合があります。

軽減措置として使えるものは、以下のようなものです。

  • 小規模住宅用地の特例
  • 新築住宅の特例
  • 一般住宅用地の特例
  • 認定長期優良住宅

それぞれについて解説してみます。

小規模住宅用地の特例

土地の上に建物がある場合は、土地のうちの200平方メートル以下の小規模住宅用地の特例が適用できます。

  • 土地の広さ200平方メートル以下の部分
  • 固定資産税を6分の1に
  • 都市計画税を3分の1に

地域よっては固定資産税だけでなく都市計画税がかかる場合がありますが、小規模住宅用地の特例により、都市計画税も抑えることができます。

土地の上に建物が建っていれば使える特例ですが、逆をいえば「建物が建っていないと使えない特例」となっています。

そのため、更地にするよりも建物が建っている方が固定資産税が安くなる、という認識で、空き家がどんどん増えていっているのが今の日本なんですね。

関連記事:固定資産税は更地にすると高いのはなぜなのか

新築住宅の特例

新築住宅を建築した場合は、建物の種類に応じて一定期間固定資産税が減税されます。

  • 戸建て…3年にわたり2分の1に減額
  • マンション…5年にわたり2分の1に減額

ただし、新築住宅に対する固定資産税の軽減措置は、2022年3月31日までに新築した物件に限られますので注意が必要です。

こういった短期的な期間限定の減税に関しては、あまりあてにしすぎると良くありません。

きちんと計画的にシミュレーションをするためにも、あてにしない方が良いといえます。

一般住宅用地の特例

土地の広さが200平方メートルを超える場合、

200平方メートル以下の部分には小規模住宅用地の特例が適用できますが、それ以上の部分には一般住宅用地の特例というものが適用できます。

条件は以下の通りです。

  • 土地の広さ…200平方メートル以上の部分
  • 固定資産税が3分の1に
  • 都市計画税が3分の2に

こちらも土地の上に建物が建っていることが条件で、更地には適用されません。

認定長期優良住宅

認定長期優良住宅とは、以下のような機能性を備えた住宅のことです。

  • バリアフリー性…将来のバリアフリーリフォームに対応できる
  • 可変性…ライフスタイルの変化に応じて間取り変更ができる
  • 耐震性…耐震等級2以上または免震建築物など
  • 省エネルギー性…省エネルギー対策等級4以上
  • 居住環境…良好な景観の形成や地域における居住環境の維持・向上に配慮されている
  • 維持保全計画…定期的な点検や補修に関する計画が策定されている
  • 維持管理・更新の容易性…構造躯体より耐用年数が短い内装や設備について維持管理を容易に行えること
  • 劣化対策…床下空間330mm以上確保・劣化対策等級3相当
  • 住戸面積…戸建ては75m平方メートル以上/1フロアの床面積が40平方メートル以上

これらの機能性を備えた認定長期優良住宅を新築すると、建物の構造別に新築から5〜7年にわたって、固定資産税の減額を受けられます。

  • 戸建て…5年にわたり2分の1に減額
  • マンション…7年にわたり2分の1に減額

ただ、こちらも短期的な減額になります。

せっかく新築を建てたのに、5年〜7年で手放すというのはなかなかないことだと思いますし、

長期的に所有するにあたって、この減税をあてにするのも良くないかなとやはり思いますね。

関連記事:不動産を売却した時の固定資産税は引渡し日で日割りにします

戸建てよりマンション

不動産投資という観点から見ると、戸建てよりもマンションの方が所有する土地の面積が少ない分、固定資産税が抑えられますので、その点からすればマンションの方がおすすめです。

とはいえ、これは固定資産税という観点で見た時の話であり、どれくらいの規模で投資をするか、どんな不動産をどれくらの値段で購入するかにもよってきますので、一概には言うことができないかな、と思います。

関連記事:不動産投資をする時に知っておきたい固定資産税の話

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