賃貸経営をする上でやはり一番オーナーが頭を悩ませるのは入居募集でしょう。
空室が続いている場合は気が気じゃないですよね。
管理会社に管理をお願いしている場合は、入居募集も管理会社の仕事でしょ?と思うかもしれません。
しかし上手に経営しているオーナーは入居募集の際にもオーナーとしてできることを常に探し、考え、実行しています。
今回は入居募集をする時にオーナーが考えるべきこと、やれることについて解説していきたいと思います。
入居募集のやり方
多くのオーナー、特に複数戸物件を所有しているオーナーなんかは管理会社に管理をお願いしているかと思いますが、
中には自主管理を行っていて、入居募集も自身で行う、というオーナーもいるでしょう。
入居募集にどのようなやり方があるのか、ということを今一度整理してみたいと思います。
主に入居募集としてのやり方としては以下のような方法があります。
- 一般募集…複数の不動産業者に入居者募集を依頼する方法。自主管理を行なっている場合はこの一般募集が多い。複数の不動産業者で募集をしてもらえるので、情報がより多く拡散される。
- 専任募集…特定の不動産業者一社のみに入居付けを依頼するやり方。あくまで窓口が一社ということであり、他の業者でも紹介は可能。ただ契約をする場合に特定の一社が窓口になる。
管理会社に管理を任せて賃貸経営をする場合は、後者の専任募集、という形になるかと思います。
入居付けをしたもらった際は、仲介手数料として家賃の1ヶ月分を、さらに広告費として家賃1ヶ月分を業者にお渡しするのが一般的です。
空室がなかなか決まらない場合は、広告費を家賃2ヶ月分とすることもあります。
関連記事:賃貸経営におけるADとは?仲介手数料との違いは何?
物件の強みと弱みをリストアップする
入居付けをする時に一番大切なことは、自分が一番物件のことを深く理解する、ということです。
管理会社に「ここが強みでここは弱みなのであまり見せたくないです」と明確に言えるほど、自分が物件を熟知できている状態にしましょう。
そのためには一度物件の強みと弱みをリストアップしてみることが大切です。
強みをきちんと押し出すことができる募集内容になっているでしょうか?
そしてそれをきちんと不動産業者の担当者も把握してくれているでしょうか?
また弱みとなるところをカバーできるような何かがあるでしょうか?
「まぁそれはしょうがない」と思ってもらえるような工夫が必要だと思います。
関連記事:不動産投資の一棟目、どうやって探す?どんな物件がいい?
ポータルサイトを入居検討者目線でチェック
今一度、物件情報の中に物件の強みがきちんと盛り込まれているか、ということを確認してみてください。
賃貸物件ポータルサイトで物件を掲載しているのであれば、そのサイトで自分の物件の条件を入れた時にきちんと物件が表示されるかどうか、ということを確認します。
ほとんどのサイトでは絞り込みのための条件がついていますが、それらの条件で追加できるものはないか、ということも検討してみてください。
中にはちょっとした投資で条件を増やせるものもあります。
絞り込み条件の項目数が増えれば増えるほど、物件が引っかかりやすくなりますので、それだけ多くの人の目にとまるようになる、ということです。
絞り込み条件を入力して検索した際に、同条件で出てくる競合物件がたくさん並んでいると思います。
それらと差別化をどうやってするか、ということも考えてみます。
ほとんどの入居検討者はこういった賃貸ポータルサイトで2〜3つほど物件をピックアップして内見をします。
1つしか物件を見ない、ということはほぼありません。
だからこそ、その2〜3つの物件の中で選ばれるお部屋になるための工夫が必要なのです。
関連記事:空室対策!競合物件の差別化はどうやってすればいい?
入居条件を緩和する
入居条件を緩和する、ということはつまり間口が大きくなる、ということです。
例えば、
- 1Kに2人入居可能にする
- バイク可能物件にする
- 外国人可にする
- 高齢者可にする
- 生活保護可にする
- ペット可にする
- 事務所使用可にする
といった様々な入居条件の緩和の仕方があります。
外国人、高齢者、生活保護受給者などに関しては、必ず保証会社を通すようにしておけば、そこまで大きなトラブルにはなりません。
また高齢者に関しては孤独死保険などの保険も登場しています。
条件緩和によって発生する懸念事項もあると思いますので、それらを考慮しつつ、周辺の競合物件のことも調査した上で、導入できるものはチャレンジしてみても良いのではないでしょうか。
もちろん、内見をしにきてくれた方の印象をあげるために、お部屋のセッティングを行うホームステージングも重要です。
下水の臭いが気にならないようにアロマディフューザーを置いたり、ポップなどを使って物件のアピールしたい部分に説明を加えてみたりなど、様々な努力をされているオーナーがたくさんいます。
良いオーナーなんだ、と安心感を持ってもらうこともできますので、ぜひそういったことも試してみてください。