不動産管理

孤独死保険とは?メリットデメリットも解説!

不動産投資をする上でオーナーが身につけなくてはいけない知識の一つに保険の知識があります。

不動産を購入するとともにどのような保険に入っておくかということを必ず考えなくてはいけないことですよね。

今回は近年登場した孤独死保険と呼ばれる保険について解説していきたいと思います。

 

孤独死保険とは

 

孤独死保険とは、その名の通り孤独死によって起きる家賃の損失や原状回復費用の出費など金銭的損失を補償する保険のことです。

他の保険と同じように、保険会社によって保障内容が違ったり金額も様々です。

 

一人で暮らしている高齢者の場合は孤独死をしてしまう可能性が高く、頻繁に家族と連絡を取っているというような状況でない限り、死亡してから発見まで時間が空いてしまうこともよくあります。

遺体は放置されると腐ってきてしまいますので、体液が流れてて床に染み込んでしまったり、虫がわいたり、遺体があった場所だけ床や畳が変色してしまうということがあります。

 

クリーニングを行っても臭いが取れなかったり、借り手が見つからない、というようなこともあるので、そういった損失に対してh補償してもらえる保険というわけです。

関連記事:アパート経営をする時に知っておきたい地震保険について

 

孤独死保険が出てきた理由

 

孤独死と言うと高齢者が増えてきたことによる問題のように感じるかもしれませんが、実は病気や自殺などの理由によって一人で無くなってしまうことを全て孤独死と呼んでいます。

 

一人世帯が増えてきている現代社会において、孤独死というのは高齢者だけの問題ではないのです。

孤独死の死亡時の平均年齢は男女どちらも60代前半で、そのうちの4割が60歳未満の人の孤独死です。

 

これから先どんどん一人で暮らす人が増えていく社会になるでしょう。

 

そして社会とのつながりも薄くなってきているのが現代です。

その中で孤独死に対する保険のニーズが高まってきていると言えると思います。

関連記事:中古物件を購入する時は火災保険に入るべき?加入必須なの?

 

孤独死保険の種類

 

孤独死保険には

  • 家主型
  • 入居者型

の二つのタイプがあります。

 

家主型の方はオーナー側が入居するタイプで、入居者型は入居者が保険に加入するタイプです。

各保険会社の商品ごとに違いがあるのですが、基本的に家主型の方は死亡事故が発生した時に損失を補償するもので、

入居者が加入する入居型の方は、家財保険の特約として死亡事故への補償も行うというものになっていることが多いです。

入居者が入る入居型の方は、補償内容に家賃の損失が含まれていないので注意が必要です。

関連記事:不動産投資において、トラブルになりやすい入居者とは

 

孤独死保険の選び方

 

孤独死保険を提供している保険会社は現時点で20社以上あります。

商品によって保障内容が異なるため慎重に保険会社も選ばなくてはいけません。

どのようなポイントに注目して保険を選べば良いのでしょうか。

 

補償範囲を確認

 

まずは孤独死以外の死亡要因に対しても補償してもらえるのかその補償範囲をチェックしてみましょう。

入居者型の場合は家財保険の特約、という形になるので自然災害にも対応している保険の場合があります。

 

また家主型の孤独死保険では、お部屋ではなく病院で入居者が亡くなった場合でも、

支払われるはずだった家賃が回収できない場合に補償してくれる保険もあります。

 

今加入している保険との兼ね合いを見つつ選ぶと良いと思います。

 

家賃補償の金額

 

家賃補償の期間を事故発生日から12ヶ月としている孤独死保険もあれば、6ヶ月としている保険もあります。

どれくらいの期間補償してもらえるのか家賃減額分やリフォーム代も補償してもらえるか、など補償内容もしっかり調べた上で選んでみてください。

 

加入条件

 

家主型の孤独死保険の場合は一棟単位で加入しなければならなかったり、最低何室以上の加入、といったような加入条件があります。

保有物件すべての加入が必須になっている孤独死保険もあり、掛け金に対して補償範囲は広めで保険商品としては手軽なのですが、すべての保有物件で加入しなくてはいけないとなると大きな負担になる場合もあります。

 

ちなみに1戸あたりの保険料は数百円程度が一般的です。

関連記事:入居者が死亡してしまった場合残置物はどう処理したらいい?

 

孤独死保険のメリットデメリット

 

もし保有物件で孤独死が起きてしまい発見が遅れてしまうと、自然死の場合でも事故物件扱いになってしまって家賃を減額せざるを得なくなることがあります。

もちろん残置物処理やお部屋のクリーニングにも数百万円単位で費用がかかってくることが予想されます。

 

そのため孤独死保険は徐々に数が増えてきており、オーナーにとってもリスク回避のための選択肢の一つとなっているんですね。

 

とはいえ、先に紹介したように加入条件として保有物件すべて加入しなくてはいけない場合があったり、当たり前ですが額が大きくなくても固定支出になることは間違いありません。

逆に保証人などがいない場合は入居審査で入居を認めない、という水際対策を行うことも孤独死回避の方法としてはあるわけです。

 

必ずしも入らなくてはいけない保険というわけではありませんので、物件を持っているエリアの賃貸需要なども踏まえて検討してみると良いと思います。

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