年金暮らしの入居者の方に何ヶ月か家賃を滞納されています…笑
何度か管理会社さんに催促をしていただいているのですが、やはりずっと滞納されたまま…
家賃滞納が続くと裁判、ということになるかもしれませんが、
そもそも裁判を起こすのにもお金と時間と労力がかかりますし、結局年金暮らしの方なので、支払い能力があるかどうかは微妙です。(多分無いでしょうね…)
裁判を起こすよりも、「○ヶ月かけて、いくらずつ支払ってくださいね」みたいなお約束をして、覚書を作る、というのが一番現実的かなと思っております。
日本は高齢者がどんどん増えておりますので、不動産投資をしていく中で、高齢の入居者を受け入れるかどうか、ということを必ずどこかでは考えなくてはいけなくなりますよね。
今回は高齢者に賃貸物件を貸し出すリスクについて、解説してみたいと思います。
実は総務省の発表している「平成30年 住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計 結果の概要」を見てみると、
高齢者の単身世帯では持家が66.2%、借家が33.5%となっており、単身高齢者の3人に1人が賃貸で暮らしていることがわかります。
賃貸物件に住んでいる単身高齢者も多いんですよね。
年金暮らしは家賃滞納リスクが高い
まさにこのリスクは私が今悩んでいるものです笑
毎月の収入が年金のみの高齢者の場合は、貯金がなくなってしまうと家賃を滞納してしまうリスクが高いんですね。
支払われない家賃に関してはそのまま損失ですし、回収には手間がかかります。
私が今滞納をされている物件に関してはかなり家賃が安い地方の築古アパートですが、
長く住われていらっしゃるので、退去をお願いするにしても、原状回復にもなかなかのお金がかかるのではないかと思います。
孤独死のリスクがある
特に単身の高齢者の場合、お部屋の中で亡くなられて、発見が遅くなってしまう孤独死のリスクがとても高いです。
東京23区内における一人暮らしで65歳以上の人の自宅での死亡者数は、平成30年には3,882人となっており、約10年で2倍になっています。
発見が遅れることによって遺体が腐敗すると、体液が畳やフローリングに染みてしまったり、臭いが取れないなどの問題が発生し、通常のクリーニングでは対応ができません。
この場合はよりお金のかかる特殊清掃や、場合によっては大規模リフォームが必要になります。
さらに、孤独死が起こると事故物件になってしまうので、賃貸物件の価値が下がり、家賃を下げなくてはいけなくなったり、入居がなかなかつかなくなる、などの事態が考えられます。
関連記事:事故物件の定義は?国土交通省のガイドラインをざっくり解説
近隣住民とのトラブルも考えられる
高齢者の場合はどうしても痴呆症などが出てきてしまうと、
突然大声を出す、徘徊する、といった行動をとってしまうことも考えられます。
こういったことがあると他の入居者や近隣住民とトラブルが発生する可能性も考えられます。
もちろんこれは高齢者に限らず、一般の入居者の方でもリスクとしてはあることなんですけどね。
入居を検討している高齢者の方のご親族やサポートをしてくれる方が近隣にお住まいなら良いですが、
ご親族やサポートをしてくれる方が近くには全くいないという方も多く、そういう場合はどうしてもリスクが高まります。
入居者が孤独死!その原状回復費用は連帯保証人に請求できる!?
高齢者に住んでもらうメリットもある
リスクばかりを見てきましたが、デメリットばかり、というわけでもありません。
年金暮らしというのは滞納リスクもちろんあるのですが、
逆に収入がゼロになる、ということはないため、支払いが堅実な方もいらっしゃいます。
また、高齢者は転職や結婚などがありませので、一度入居をしてくれれば長く住んでくれるというメリットもあります。
住み慣れた街からお引っ越しをするのも面倒、という方も多く、何年何十年という単位で住んでくださる方もいらっしゃいます。
退去となった時の原状回復は大変になりますが笑
安定して住んでいただけるというのはオーナーにとってもメリットですよね。
高齢者の場合は保証会社の審査も通りづらく、連帯保証人を立てられない方の場合はかなり入居が厳しくなってくると思います。
ただ保証会社の審査が通ればオーナーのリスクはかなり抑えられますので、そういったご案内をしてみるのも良いでしょう。
また、最近は孤独死保険と呼ばれる保険も登場してきています。
入居者さんに負担していただいて加入する孤独死保険もありますので、それであればオーナーの負担はありません。
こういったものでリスクを抑えつつ、高齢者を受け入れるというのも有りなのでは無いかなと思います。
これからどんどん高齢者も増えていきますので、
うまく取り込んでいけると、空室対策にもなるでしょう。