投資業界では高値掴み(たかねつかみ)という言葉があります。
これは高いところで買ってしまって、その後値段が下がっていく、という意味です。
では、不動産業界でいう高値掴みとはどのようなことを指すのでしょうか?
そして高値掴みをしないためには、どのようなことに注意して不動産を購入すれば良いのでしょうか?
不動産投資における高値掴みとは
不動産投資における高値掴みとは、
- 相場そのものが全体的に上がっており、上がっている相場の中で不動産を購入してしまうこと
- 本来の価値よりも高い金額で不動産を購入してしまうこと
の2種類があるかなと思います。
相場というのは難しいもので、
不景気も実は「今は不景気だ!」という自覚ってあまりないものなんですよね。
気づいたら不景気が始まっていた、という感じなのだと思います。
後者の「本来の価値よりも高い金額で購入してしまう」というのは、ある程度計算をすることで回避することができると思います。
大切なのは、不動産の情報を毎日追いかけることです。
「買いたいな〜」と思ってから1ヶ月2ヶ月といった期間で良い不動産を見つけられると思わない方が良いでしょう。
私も毎日毎日新着物件をチェックして、それでも1年どの物件も買わないこともあります。
それくらい、良い物件にはなかなか出会えません。
それをわかった上で、毎日物件をチェックすることが大切なのです。
それが出来ない、やりたくない、という方は、収益を上げるための不動産投資はなかなか難しいと思います。
資産として購入しておく、くらいの考え方なのであれば良いと思いますが、不動産投資で生活をしていきたい、と考えるのであれば、やはり毎日不動産の情報は追いかける必要があります。
高値で売る時の思考を考える
高値掴みをしないために重要なのは、「自分が売主だった場合、高値で売るためにどうするか」ということを考えることでしょう。
私はやはり圧倒的に「相場が上がってる時に売ろう」と考えますね。
相場を見ることはとても大切です。
あとは、ある程度できる修繕はやって、資産価値を高めた状態で売ること。
さらに、アパートであればなるべく満室状態を目指して、空室率を下げてから売る。
こんなところでしょうか。
一度「自分が高く売るならどうするか」ということは考えてみた方が良いでしょう。
そのポイントで売り出し物件を見ることができるようになりますからね。
ちなみに「空室率を下げる」という部分ですが、
中には親戚や知り合い周りを使って、住まわせてるテイを装い、売却後に一斉に退去させる、というような詐欺まがいのことをする人がいます。
特に初心者のうちはしっかりした、信頼のできる仲介業者さん(大手など)に仲介をお願いすること。
あまりに安すぎるものや上手い話には裏がある、と考えるようにしてください。
関連記事:不動産売買で詐欺に遭わないためにチェックするポイント
高値掴みしないために注意したいこと
ではここで高値掴みしないために、どのようなことが対策としてできるか、というのをまとめてみたいと思います。
相場をよく見る
とにかく相場の研究をよくすること。
これは毎日売り出されている不動産を見ていれば分かってくるものかなと思うのですが、本当に毎日見ていないとわからないです。
数ヶ月前、数年前と比べて上がっているな〜ということに気づけるようになると思います。
あとは「今は買う時じゃないでしょう」と世間一般が思っているような時を狙うのが良いですね。
例えばここ最近のところで言うとコロナの時です。
私はコロナ真っ只中の時に都内で区分マンションを購入していますが、これが今すごく値上がりしています。
コロナ禍ではなかなか不動産も動かなかっったようで、仲介さんも苦労していらっしゃいました。
現金化を急いでいて、焦って不動産を売る方も少なくなかったみたいです。
類似物件の価格を調査
売買のポータルサイトを見れば、類似物件がどれくらいの価格で売られているか、ということはすぐにわかりますので、
相場よりも高値掴みしないようにするためには、これらを見て参考にするのが一番手っ取り早いでしょう。
同じエリアで大体同じ築年数、同じ条件、間取りの物件を探して、価格を見れば検討が着くかなと思います。
取引事例の検索
該当地域の直近の取引事例を調査して、最近の取引ではどれくらいの価格で売買されているのか、ということを把握できると、高値掴みしにくくなります。
ネットで検索できるものもありますし、あまり情報が出てこない場合は、仲介さんにお願いして調べてもらうと良いでしょう。
私も区分マンションを購入する時に仲介さんに直近の類似物件の取引事例は調べていただきました。
大体の金額を計算してみる
まず、購入を検討している不動産があるエリアの地価を調べます。
地価に坪数をかければ簡単に土地値を計算することができます。
そして、不動産の売り出し価格から土地値を引けば、どれくらい建物に金額が割り振られているか、ということがわかります。
土地値はよっぽどのことがない限りゼロになることはありません。
ですが建物に関しては経年劣化で価値が限りなくゼロに近づいていくものです。
全体の価格のうち、土地値が占める割合が高い物件の方が、資産価値が高いということがわかります。
これをぜひ気になった物件で毎回やるようにしてみてください。
いくらで売るのか、出口を考える
購入する時から売却する時のことを考えることも大切です。
何年所有していくらで売るのか。
これがイメージできているのと、そうでないのとだと、損切りもしにくくなりますし、迷いが多くなると思います。
売る時にいくらくらいで売れればちゃんと利益がでる、という計算を頭の中に持っておいて、購入をいくらでしたいか、ということを計算すると良いでしょう。