不動産投資をする時は、現金で一括購入ということもできますが、できれば金融機関で融資を引いて投資をした方が規模の大きい投資ができますのでそれだけリターンも大きくなります。
しかし融資相談に金融機関に行く、というのはほとんどの人にとっては初めての経験でしょうし、不動産投資初心者の方にはとてもハードルの高いものだと思います。
- どんな準備をしていけばいいのか?
- 融資担当者はどんなところを見ているのか?
- どうやったら融資を引けるのか
色々疑問に思うところがあるでしょう。
今回は不動産投資をする時の金融機関への融資相談について、知っておきたい知識をまとめていきたいと思います。
まずは書類を準備
まず融資相談に行く前に、準備しておく書類についてです。
相手はお金を貸してくれる金融機関ですが、素性のわからない初めましての人に簡単にお金を貸そうとは思いません。
自分だって誰かにお金を貸すなら「この人なら大丈夫」と思わないと嫌ですよね。
それは金融機関でも同じですから、まずは自分のことを知ってもらう、そして信用してもらう、ということが大切です。
用意しておくと良いものを紹介していきます。
プロフィール
まずは自分の簡単なプロフィールを用意しましょう。
- 氏名
- 年齢
- 学歴
- 家族構成
- 職業
- 不動産関連で所有している資格
- 不動産投資をなぜ行うか、その理由
などを記載してまとめておくと良いと思います。
所得がわかる証明書
所得がはっきりとわかる証明書を用意しましょう。
- 源泉徴収票
- 確定申告書類
などです。
自分の所得がはっきりと相手にわかるのが嫌だ、という人がいますが、
銀行に融資をお願いするのに所得を偽ったり隠したりすることはできません。
自分で少ないと感じていたとしても、きちんとどれくらいの所得があるのかということは金融機関には伝える必要があります。
所有資産がわかる書類
- 預金残高
- 有価証券
- 所有不動産
などを確認することができる資料も作成しておきます。
収入以外に、既に持っている資産がどれくらいあるのか、ということもお金を貸す側である金融機関にとっては大切な情報です。
借り入れがある場合はその資料
すでに借入を行なっている場合は
- 借入返済計画表
- 金銭消費賃借契約書
などを用意しておきましょう。
融資の相談をする物件の資料
融資相談をする時は該当物件があると思いますので、その物件に関する資料を持っていきます。
- マイソク
- レントロール
- 登記簿謄本
などを用意しておくと良いでしょう。
関連記事:金融機関の物件評価の仕組みを解説!
融資担当者がしてくる質問
融資相談では担当者が目を光らせて、「本当にこの人にお金を貸して大丈夫か」ということをチェックします。
金融機関ごとにチェックシートのようなものがあったりして、担当者からされる質問というのもある程度パターンがあります。
不動産賃貸業を始めようと思ったきっかけ
まず、なぜ不動産賃貸業を始めようと思ったのか、ということ。
きっかけはなんでも良いのですが、真剣に不動産賃貸業をしようとしていることが伝わるような理由を考えて行った方が良いでしょう。
不動産選出根拠
どうしてその不動産を選んだのか、ということも必ず聞かれます。
例えば中古アパートなら、なぜ中古アパートにしたのかも聞かれますし、想定家賃や想定リフォーム費用も聞かれます。
想定した家賃で入居が決まらなかった時、いくらまで家賃を下げられるのか、手出しが出ることになったらその手出しはどのようにカバーするのか、という細かいところも聞かれます。
数字は用意しすぎるということはないので、なるべく色々なシミュレーションをしたものを用意しておいて、聞かれたら資料を出せるようにしておくと良いです。
関連記事:不動産投資をする時にやっておくべきシミュレーションまとめ
不動産業界の知識
初心者の場合は、「初心者だけど本当に大丈夫か?」どれくらい勉強したのか?これからの事業展開は?といった質問もされます。
狼狽えずに、「任せてください」という堂々とした態度が求められます。
もちろん根拠も大切ではありますが、どれくらいの覚悟で不動産賃貸業に臨むのか、ということを見られています。
銀行とのつきあい
金融機関では、どうしてその銀行を選んだのか、ということが聞かれます。
たくさんある銀行の中でどうしてその銀行を選んだのか、今までどのような付き合いがあったのか、ということも、よどみなく答えられると良いでしょう。
関連記事:不動産投資における銀行融資で銀行員が見ているポイント
融資相談でのNGワードは?
融資相談ではNGワードも存在します。
代表的なものとしては
- 不動産投資
- 不労所得
です。
金融機関では不動産投資ではなく「不動産賃貸業」と言う必要があります。
基本的には銀行は「個人の資産運用には融資しない、あくまでも事業に対しての融資を行う」という姿勢です。
内容としては変わりないのですが、これはそういうテイ、ということですね。
なので必ず不動産賃貸業と言うようにしましょう。
また、働かないで楽に儲けたいと思っているのかな?と思われないようにしなくてはいけませんので、不労所得という言葉もNGです。
お金を貸す人が「人のお金で楽して儲けたい」みたいな人だったら、貸そうとは思いませんよね。
銀行は「会社」と思っていると思いますが、結局はお金を借りるところなので、「お金を貸したいと思ってもらうためにはどうしたらいいか」ということを考えて戦略を考えると良いでしょう。
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