第四の災害とも言われているシロアリですが、
不動産賃貸業を営むオーナーの中でも、木造建築の戸建やアパートなどを所有しているオーナーにとっては
大きなリスクの一つで不安に感じている人も多いでしょう。
シロアリ被害にあってしまった時、
駆除費用はどのようにしてまかなったらいいのか?火災保険は適用されるのか?といったことについて解説していきたいと思います。
火災保険はシロアリ被害には適用されない
シロアリ被害にあってしまった時の駆除費用は1平方メートルあたり5000円前後かかってきます。
柱や梁など、家の基礎となる部分を食い荒らされてしまうことも少なくなく、そうなってくると莫大な修繕費用がかかってきたりもしますよね。
できれば何かの保険で駆除費用や修繕費用をまかなうことはできないか?と考えると思います。
そこで多くの方が思い至るのが火災保険です。
しかし結論から言うと、火災保険はシロアリ被害に適用することはできません。
火災保険は
- 火災
- 自然災害
- 第三者による故意の過失や被害
などに適用することができます。
台風や強風などの自然災害による損害や
強盗といったものまで適用することができる火災保険ですが、シロアリ被害には適用することができません。
火災保険は自然災害に対する保険ということを利用する
シロアリは湿度を好むので、
雨漏りや水漏れが原因でシロアリ被害が出てしまった、というケースもあるでしょう。
そういった場合はシロアリ被害でも火災保険を適用することができる場合があります。
もちろん名目はシロアリ被害、ということではなく
あくまで雨漏りや水漏れが自然災害が原因となっている場合、ということにはなりますが
火災保険を適用させて多少修繕費用やシロアリ駆除費用の足しにすることができるでしょう。
シロアリ被害だからといって早急に火災保険の適用を諦めてしまうのではなく、
シロアリ発生の原因となっている部分に火災保険が適用できないか、考えてみてください。
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水漏れや水回りの修繕を最優先に!
シロアリは
- 紫外線の届かない暗い場所
- 湿度の高いところ
を好みます。
雨漏り、水漏れなどを放置しておくと、それが原因でシロアリが発生してしまうことがよくあるんですね。
なのでシロアリ被害が出てしまったら、その駆除作業と修繕だけでなく
原因はどこにあったのか、ということを究明し、
もし雨漏りや水漏れなどがあるのであれば、そちらの修繕もしっかりと行うようにしましょう。
原因が明らかである場合は、そちらにきちんと対応しない限り、またシロアリが発生してしまう可能性があります。
また、雨漏りや水漏れはシロアリの発生を誘発するだけでなく、
大切な物件の寿命を縮めてしまう原因にもなりかねません。
気づいたら後回しにせず、すぐに修繕するよう心がけましょう。
目先の利益にとらわれず、すぐに修繕をした方が結果的に安く済みます。
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シロアリ駆除には公的な補助金が出る地域も
一部の地域限定にはなってしまいますが、
地方自治体などでシロアリ被害に対して補助金が出る場合があります。
最大でも10,000円程度なので、そこまで大きい金額ではないですが
それでも駆除や修繕の足しになるでしょうか、使えるものは使っておきましょう。
物件がある地域のHPなどで確認し、わからない場合は問い合わせをしてみると良いと思います。
シロアリ駆除費用は雑損控除になる
ちなみにシロアリの駆除費用は確定申告時に「雑損控除」として計上することができます。
一定の額を超えた被害額が出てしまった時は、資産損害の災害と認められるので
雑損控除として計上すれば一部の費用が確定申告にて戻ってきます。
ただし、領収書が必ず必要になる、ということと
シロアリの予防のためにかかった費用(薬剤散布など)は計上することができませんので注意が必要です。
施工方法によっても金額は変わってきますが
しっかりとシロアリ被害の修繕、予防を行なった場合は費用もかなりかかってくるものです。
少しでも金額を抑えられるように、できることは一通りやってみてください。
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シロアリ駆除には保証もある?
一般的に今シロアリ駆除の業者の中で使われている薬剤は5年ほど効力が続くものだとされています。
なのでだいたいの業者がシロアリ駆除、薬剤散布から向こう5年の保証をつけています。
駆除をしてから5年以内にまたシロアリが発生してしまったら、無料でまた駆除作業をしてくれる、ということですね。
業者によってはもう少し長めの保証をつけている業者もあります。
駆除費用が安くても、またシロアリが発生してしまっては意味がないので
こういった保証期間などもシロアリ駆除の業者を選定する一つの目安にしてみると良いでしょう。