不動産投資をする時に戸建物件の方が良いのか、マンションが良いのか、というのは最初に悩むところだと思います。
実際戸建とマンションならどちらに投資した方が良いのでしょうか?
どれくらいの期間で不動産投資を検討しているのか、何を優先事項として投資をしようとしているのかによっても変わってくるかと思いますが、
それぞれにどのような特徴があるのかについて解説していきたいと思います。
マンションは資産価値が建物に依存している
まずは「資産価値」という目線で戸建とマンションを比較してみたいと思います。
マンションであれば似たような条件の類似物件もあるので、どれくらいの価格が相場なのかということは比較的わかりやすいですが、
戸建物件だとなかなかそれも難しいですよね。
大規模開発でできた建売物件などであれば相場もわかりやすいですが。
そういった時に資産価値を測る基準として土地が挙げられます。
つまり一戸あたりの土地所有面積を考えていく、という考え方です。
マンションは狭い土地に対して垂直方向の空間を上手く使い、多くの戸数を確保しています。
そのため、不動産価値の多くが建物に依存しているんですね。
一戸あたりの土地所有面積は極めて狭くなってしまうのがマンションです。
一戸建ては木造や軽量鉄骨造などが多いので、鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造といった造りが多いマンションは建物の価値が高いのです。
対して一戸建ては建物自体の価値はマンションに比べると劣る部分が大きいと思いますが、建物が建っている土地は全て自分のものです。
物件を購入する時は建物の価値が高く、頑丈なマンションの方が魅力的に映るかもしれません。
しかし、築25年あたりになってくると話は変わってきます。
減価償却の考え方がありますから、建物は経年とともにどんどんその価値を失っていきます。
一方土地はその価値を失うことはありません。
もちろんその土地を取り巻く環境には左右されますが、建物ほど大きく左右されるわけではないです。
つまり資産価値を大きく建物に依存しているマンションは、建物に追加投資を続けないと資産価値を保つことができないのです。
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マンションの修繕費が払えなくなる未来
マンションは資産価値を維持するために建物への追加投資が必要になるというお話をしましたが、
長く住んでいる人が多いマンションになると、入居者もマンションとともに年をとっていきます。
戸数が多ければ多いほど、大規模修繕や建て替えといった大きな判断をするのが難しくもなります。
中長期的な不動産投資と考えるとマンションはなかなか難しい点がここにあります。
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マンションは換金しやすい
マンションは中古マーケットがしっかりと確立されていて、売りやすい、というメリットもあります。
こだわりを持って作られた戸建住宅もあり、個性という意味ではマンションよりも戸建の方が良い側面があるのですが、
逆にこれが売却のしにくさに繋がることがあるんですね。
不動産投資では出口戦略もしっかり考えて物件を購入しなくていけません。
投資なのですから、同じ物件を生涯持ち続ける、ということはあまりないと思った方が良いでしょう。
出口を見据えた上で、短期的な投資を考えるのであればマンションの方が投資しやすいと言えるかもしれません。
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戸建は投資拡大しにくい
戸建の場合、戸数が少ないのでどうしても投資を拡大しにくいというデメリットがあります。
戸建は平均居住年数が6年と長く、比較的安定して収益をあげることが可能な投資となりますが、どうしてもアパートやマンションのように複数世帯ではないので家賃収入として入ってくる金額も少ないです。
売却をしても大きなお金にはなりにくいというデメリットがあるでしょう。
共用部の有無は大きな違い
マンションの場合は共用部がありますよね。
その共用部の管理が意外と難しかったりするものです。
戸建の場合は賃貸物件であったとしても、一戸建てだからなのか、入居者が「自分の家である」という意識を持ちやすく、
比較的綺麗に使う傾向があるのですが、マンションの場合は「共用部は自分が管理するものではない」という意識が無意識的に強いのかもしれません。
管理会社としっかり連携をとって管理を任せることができるかどうか、というところが大きく影響してくるのがマンションへの不動産投資と言えるかもしれません。
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今回は戸建とマンション、どちらに投資するのが良いのかというテーマでお話しましたが、
どれくらいの期間での投資を考えているのか、どれくらい不動産投資を拡大していきたいのか、といった優先事項によって投資の仕方、対象が変わってくるものだと思います。
自分に合った投資方法を模索していきましょう。