学校が近くにある学生向け物件は不動産投資をする上で魅力的な物件だと思われる方が多いと思います。
しかし近くに学校があるからといって、その物件が必ずしも安定して収益を生み出せるとは限りません。
では学生向けの物件を購入する場合はどのようなポイントをチェックすれば良いのでしょうか?
今後も学校は存続できるか?
その学校がなくなってしまうかもしれないというリスクを考えられる人が少ないです。
実は地方の大学なんかは度々廃校になったりするので、ひとつの学校だけに頼っているような物件の場合はとても危険なんですね。
大学が近くにあるから良いと簡単に判断せず、その大学は本当に今後も存続できるものなのかということを考えましょう。
まずは物件があるエリアの人口を見てみます。
色々な土地の人口を見ていると大体の感覚が分かると思いますが、自分が住んでいるところや、行ったところがあるところの人口を調べてみてください。
そこと比較して物件があるエリアは人口が多いのか少ないのかということを見ていくと大体の感覚が分かると思います。
また、実際に現地に足を運んでみて、そのエリアに学生が多くいるかどうかということも見てみると良いでしょう。
歩いているだけでどのような人たちがそこに住んでいるのかということはある程度感じることができます。
そういった意味でも現地に出向いて物件を見るということはとっても大切なことです。
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レントロールをチェック
購入を本気で考えている物件であればレントロールもしっかり不動産業者にお願いして見せてもらうようにしましょう。
卒業予定の入居者が多い年だったりすると、物件を購入してからその空室を埋めるのに少し時間がかかるだろう、などといった想定をすることができます。
空室が一気に増えてしまうというのが学生物件の難しさでもあります。
しかし一般的な物件の場合は入退去は基本的にはなかなか予定が見えないものですから、ある程度の予測をすることができるという意味では学生向け物件は投資しやすいと言えるでしょう。
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大学側に物件を紹介してもらえるか
大学の生協や学生支援センターなどで物件を紹介してもらうことができるかどうかというのも入居率に関わってきます。
大学側に物件を紹介してもらっている学生向け物件も多いんですね。
今すでに大学側とそのような関係性が築けているかどうかというのもあらかじめチェックしておくと良いと思います。
もし現状、そのような関係性が築けていないのであれば、大学側でアパートへの入居の斡旋を行っているかどうかということを調べてみましょう。
不動産業者に聞いてみるのが早いと思います。
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競合物件
競合物件についても調べましょう。
いくら学生が多いエリアだと言っても物件が供給過多になっている状態では空室は埋まりません。
自分がその大学に通う学生だった場合どのような物件に住みたいかということを考えながら実際に賃貸ポータルサイトで物件を探してみると良いと思います。
これをやることによって家賃相場も大体つかめてきますし、競合物件がどのような設備を設置しているのかということもわかるでしょう。
それが分かってくると競合物件に勝つために購入を検討している物件にどれくらいリフォームを入れなくてはいけないのかということも見えてくると思います。
競合物件に良い設備が整っているのであれば、それと勝負することができるレベルの物件のメリットがあるかどうか考えます。
それがないのであれば家賃を下げるか、リフォームでさらに良い設備をつけるかといった工夫が必要になってきます。
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学生以外もターゲットにできるか
最後にもう一つ大切なのが学生以外もターゲットにすることができる物件かどうかということです。
ひとつの要因に入居を頼りすぎていると、その要因がなくなってしまった時に物件が回らなくなってしまいます。
学生向け物件の場合であれば学生だけではなく単身者もターゲットにすることができるかどうかということを考えてみてください。
レントロールを見て学生以外の入居者がいるかどうかということもチェックしておくと良いですね。
できれば学校だけではなくそれ以外の属性の方も入居しておいてくれていると、不測の事態が起きて学生頼りにできなくなった時もその物件を維持していくことができると思います。
物件が回らなくなれば物件を売却するのももちろん難しくなりますから、そうならないような物件を選ぶということが大切です。
学校が近くにあるからとすぐに安心せずに色々な面から物件をチェックするようにしてみてください。
リスク分散がなるべくできている物件が良いと思います。
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