不動産投資の基礎知識

REITのメリット・デメリットを簡潔に説明します

地方の築古アパートを中心に不動産投資をして10年以上が経つのですが、

不動産REITもいくらか持っています。

現物の不動産を所有して、あーでもないこーでもないと考えながら内装をやったり、入居者トラブルに対応しながら投資するのも楽しいのですが、

REITにはREITの良さがまたあったりして、違った側面で面白いなと感じることが多いです。

投資先を分散させることによってリスクもまた分散できるというメリットもありますしね。

今回は不動産REITについて、実際に所有している立場から、そのメリット・デメリットをご紹介してみたいと思います。

不動産REITとは

REITとは「Real Estate Investment Trust」の略で、アメリカで生まれた仕組みです。

そのため日本のREITはJ-REITと呼ばれています。

REITは不動産投資会社が投資家からお金を預かり、その資金をもとに不動産を購入して、その物件の家賃収入や物件の売買で得られた収益を投資家に分配する仕組みです。

投資対象となる物件は、

  • 住宅
  • オフィス
  • ホテル
  • 商業施設
  • 物流倉庫
  • ヘルスケア施設

などで、個人では所有できないような大規模な物件を購入します。

REITは株式と同様、証券取引所で売買が可能です。

株式と同じで収益の分配を受け取る権利だけ持っていて、

不動産投資における実務的なことを決める権利はありません。

形式としては株と同じで、事業の内容が不動産投資である、という理解が一番わかりやすいかと思います。

関連記事:株か不動産か、投資をするならどっちがいいんだろう?

REITのメリット

ではまずREITのメリットからです。

実際に所有している私個人の感想も含まれます笑

流動性が高い

株式市場で売買ができるREITは実物不動産に比べるとかなり流動性が高いです。

買いたい!と思ったらすぐに買えるし、売りたい!と思ったらすぐに売ることができる。

これは実物不動産投資をやっていると本当に楽だなと感じるポイントです。

不動産を売りに出してもなかなか売れない、ということはよくあるもので、

3ヶ月で決着がつけば早い方、くらいのイメージですからね。

購入する時も同じで、不動産は本当に時間がかかります。

不動産を買いたいと思っても、自分が「これだ!」と思える不動産に出会えるまでが長い。

なかなか良い不動産がなくて、ずっと買えないまま、なんてことも結構多いです。

持っていると気分が良い

これは完全に個人的な感想ですが、

やはり個人の規模では買えないような物件を間接的に所有できるというのはとても気分が良いです。

決算時期に資料が届きますが、例えば高級ホテルREITとかだと、見ているだけでワクワクするものです。

都心の大きなオフィスビルなんかも間接的に所有できる。

そうすると、街を歩くのもまた楽しくなりますし、目に付くポイントも変わってきますよね。

手間がかからない

実物不動産は修繕するにも業者を決めて見積もりをもらって、自分でクロスの色を選んだり…

それから入居者のトラブル対応なんかもありますね。

管理会社さんに定期的にご挨拶に行ったりもするので、本当に手間がかかります。

それが面白いと言えばそうなのですが笑

物件が増えてくるとそれなりに大変なので、REITだと手間要らずで楽だなぁとは思いますね。

関連記事:不動産投資において、トラブルになりやすい入居者とは

小規模で始められる、分散投資に最適

REITは数万円程度から購入することができるので、小規模で始められると言うのもメリットです。

実物の不動産投資だと数百万〜数千万円単位でお金がかかるので、とりあえず不動産投資を身近に感じるために最初の一歩でREITを始めるというのは良いのではないでしょうか。

地方の中古戸建てなら数十万円で購入できたりもしますが、手間はやはりかかりますしね。

また、少額で購入できる分、いろいろなREITを購入するということもできますので、分散投資もしやすいです。

REITそのものも、複数の不動産を所有している不動産投資会社に投資することになるので、リスク分散できていますしね。

関連記事:築古戸建への投資!購入時に見るべきポイントとは?

不動産REITのデメリット

ではREITのデメリットも解説しておきます。

リスクはしっかり理解しておいた方がいいですからね。

利回りは低い

実物不動産投資に比べるとREITはもちろん利回りが低いです。

投資をしても収益を全部もらえるわけではなく、手数料はかかりますからね。

また株価同様、REITの価格が下がっていくことで元本割れする可能性もあります。

つまりマイナスになることもある、ということです。

自然災害や事故の影響は大きく受ける

これは実物の不動産投資と変わりません。

間接的ではありますが建物に投資をするわけなので、自然災害や事故で建物のあるエリアに悪影響があれば、自然とREITも下がります。

融資が受けられない

少額で購入できるREITでは、融資を受けて投資をするということができません。

つまりレバレッジを効かせて投資をするということはできないのです。

実物不動産投資の最大のメリットはやはりレバレッジ効果の部分だと思うので、

それがない、というのは大きなデメリットですね。

関連記事:不動産投資におけるレバレッジとは?規模拡大のために必要な知識

少額で始められて不動産投資のことも学べるので、個人的には初心者の方にはREITはおすすめです。

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