不動産投資の基礎知識

余ってる土地に新築アパートを建てて投資!どんなリスクがある?

  • 親から相続した土地が余ってるから新築でアパートを建てて投資をしたい!
  • 良さげな土地を購入して、新築アパート投資にチャレンジしたい!

という方へ、今回は新築アパート投資のリスクについて解説してみたいと思います。

不動産投資初心者の方がいきなり新築アパートを建設して投資をするというのはなかなか難易度が高いです。

しっかりとそのリスクを把握した上で投資に踏み切りましょう。

物件は立地が命

まず、余らせている土地に新築アパートを建設しようとしている方へ。

不動産投資においては、物件は立地が命です。

「土地が余っててもったいないから」という理由でそこにアパートを建てるのはとても危険。

その土地に住みたいと思う人が本当にいるか?ということを考えてみてください。

近隣物件の家賃相場も調べてみて、どれくらいの家賃設定で回りそうかを考えてみます。

そしてその家賃設定で本当に建設費用を回収し利益を上げることができるのか、ということをシミュレーションしてください。

新築、というのは確かに引きがありますが、

駅からずいぶん離れている土地に新築があったとしても、やはり毎日の通勤通学のことを考えれば、築年数が経っていても駅近の物件の方が良い、と考える人の方が多いです。

さらに新築というのは一定期間のプレミアであって、そのプレミアはいつかなくなってしまうものです。

それを十分理解した上で、本当にその土地に賃貸需要があるのか考えましょう。

場合によっては、土地は売却してしまって、その利益で中古のアパートを別に購入した方が利益があげられる場合もあります。

関連記事:アパートを建てるための土地の広さはどれくらい必要?

賃貸として出すまでに時間がかかる

新たに土地を購入して新築を建設してから賃貸として出す…となると相当な時間がかかります。

建設するのに予定していた工期がずれ込んで長くなってしまうということもあり、ローンは組んだのに一向に家賃収入が得られず、毎月の返済だけが自分に降りかかってくる…ということがよくあるのです。

中古の物件であれば購入してからすぐに賃貸として出すことができたり、すでに入居があって、オーナーチェンジという形になるものが多いですから、

所有したらその月から家賃収入を得られる、という物件も多いです。

そういった物件に比べると、新築は家賃収入を得られるようになるまで時間がかかるので、リスクはリスクですよね。

なんと言っても、新築の場合は全空状態からスタートするわけですから。

ある程度手元に現金があって、ローン返済にあてられるというのであれば安心ですが、賃貸として貸し出し始める前にローンの返済をしきれなくなってしまうことのないようにしなくてはいけません。

関連記事:不動産投資で新築を選ぶメリットはあるの?

建築会社選びが難しい

建築会社というのは人生で何度もお世話になるような会社ではないと思います。

業界に詳しければ良いですが、建築会社を一から探すとなるととても大変でしょう。

見積もりでもらっていた金額よりも建設してみたら全然金額が高くなってしまった、というようなケースもありますし、

中にはお金は払ったのに途中で建築会社が倒産してしまい、予定通りに物件が建築されなかった、というようなこともあります。

安く建設してもらうことも大切ですが、これから長期的に物件に投資をしていくわけなので、工事の質も求められます。あまりに安すぎると不安ですよね。

良い建築会社選びというのは、初心者には難しいのではないかなと思います。

関連記事:アパートの建築費は坪単価で考えるといくらくらい?

新築ゆえの家賃設定がある

日本には強い新築信仰があります。

新築だから少し家賃設定をあげられるわけです。

しかし5年後、10年後に同じ家賃設定でいくのは難しいでしょう。

新築の場合はガクッと家賃設定を下げなくてはいけないタイミングが必ずやってきます。

新築を建設する前に、築5年、築10年の同じくらいの規模のアパートはどれくらいの家賃設定なのか、ということをしっかり調べてみてください。

その家賃設定で本当にやっていけるでしょうか。

確かに最初は新築であることで入居付けもできるかもしれませんが、空室が続くようなら家賃を下げていかなくてはいけなくなるのです。

関連記事:家賃下落率はどれくらいで考えればいいのか?

アパート1棟であれば10年後に大規模修繕が必要になる

区分で投資するのとはちがって、アパートを1棟建設して投資をするのであれば、大体10年後くらいに大規模修繕が必要になってきます。

屋根も外壁も…となるととんでもない金額になるわけですね。

その計算もしっかりされているでしょうか?

購入してから数ヶ月のことしか考えていないと不動産投資は失敗します。

どれくらい所有するのか、将来いくらで売却できたらいいのか、自分がどこまで手出しをする必要があるのか。

さまざまなシミュレーションができていないと、新築での投資は難しいでしょう。

関連記事:不動産投資をする時にやっておくべきシミュレーションまとめ

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