不動産投資について勉強するようになって初めて築古(ちくふる)物件という言葉を知りました。
不動産業界ではよく聞く言葉ですが、一般的にはあまり浸透していない言葉なのではないかと思います。
今回は築古物件とはどういう物件なのか、
実際に投資している私が、その旨みについても解説してみたいと思います。
築古物件とは
築古物件は築年数が古い物件、という意味ですが、
定義やルールがあるわけではありません。
感覚的には築古物件というと、建設年から30年以上経った物件を指すことが多いように思います。
業者さんの情報を見ていても築30年以上の物件は築古物件のカテゴリーになっていることが多いですね。
今から30年前ですとちょうと昭和の終わりから平成の始まり頃になりますが、
私が持っている物件では大正時代がどうの、なんて言葉が飛び出すくらいの築年数のものもあります。
築年数の話が出ると決まって法定耐用年数の話も出ますが、
法定耐用年数なんてとっくに超えて、とんでもない築年数で残っている建物というのもあるものなのです。
もちろん耐震基準は昔のもの。リスクは高くなりますね笑
傾きがすごい物件も多いです。
築古物件という言葉に対して「新築」や「築浅」という言い方もありますが、
新築の場合は定義があり、建築後に一度も誰も入居していんたくて、かつ建ってから一年未満のものを言います。
誰かが一度でも住んだり、建築から一年経ってしまうと中古物件になってしまうのは、新築信仰が強い日本において世知辛いところですね。
築浅物件も明確な定義があるわけではないのですが、だいたい築5年以内のものを指すことが多いです。
中には築3年以内のものを築浅として扱っている業者もいるみたいです。
関連記事:不動産投資、中古と新築はどっちがいい?
築古物件の旨み
実際に私も複数の築古物件に投資をしていますが、築古物件の旨みとはどういったポイントなのでしょうか?
安く購入できて利回りも高い
まずなんと言っても安く購入できるというのが一番のメリットでしょう。
安く購入できる物件は自然と利回りも高くなります。
都心で区分マンションへ投資しようとすると、利回りは5%前後が平均になると思います。
それに対して、築古の地方物件だと利回りが20%、30%あるような物件もたくさんあります。
戸建て築古だと50%、100%なんてものも見ますね。実際私もそういった物件に投資したこともあります。
もちろん戸建て物件で築古で地方となるとかなり家賃が安いですし、物件価格も数十万、みたいな話で収益性は高くないのですが、利回りだけ見るとすごい数字ですよね。(利回りだけで物件は判断できませんが…笑)
アパート1棟で利回り20%〜30%となるとかなり収益性は良いです。
良い物件を選ぶことができれば、回収も早くできるでしょう。
関連記事:地方の不動産はどうして都心部よりも利回りが高くなるの?
家賃下落率が低く、シミュレーションしやすい
築古物件に関してはもう建物の価値が落ちきっているので、家賃設定もすでに低くなっていることが多く、ガクッと家賃を下げないと入居が決まらない、というようなフェーズはすでに過ぎ去っていることが多いです。
なので家賃下落率を新築や築浅ほど考える必要がなく、シミュレーションがしやすいというメリットもあります。
特に不動産投資初心者の方は、この家賃下落率のことを加味できていない方が多く、
新築や築浅を購入して、購入時の家賃設定でそのままシミュレーションをしてしまい、実際には思ったよりも収益が上がらない、という落とし穴にはまりがちです。
ここが見えやすいのは築古の良さですね。
初心者の方にも将来の見通しは立てやすいのかなと思います。
関連記事:中古物件のリフォームはここにお金がかかる!内見時に見るべきポイント
リスクも理解した上で投資しよう
もちろん築古物件にもリスクはたくさんあります。
- 修繕にどれくらいのお金がかかるかを内見時にシミュレーションする必要があり、実際に修繕してみたらもっとお金がかかる、ということは多々ある
- シロアリやカビなど、内見時には見つけきれなかった問題が見つかることがある
- 建築基準が違うため、災害に弱い
- 築古がネックになって入居者がなかなか決まらない
ですが、不動産をとにかくたくさん見て、比較検討して、データを集めるということをしていれば、
ある程度築古物件の中でも「この物件ならいけるかもしれない」という物件を見つけ出すことは可能です。
リスクをきちんと理解できていれば、物件をみる時の視点も変わるでしょう。
勉強は必要だと思いますが、築古物件というのはとても魅力的なものだと思っています。
お部屋のリフォームなどを考えるのが好きな人にとってはさらに面白いかもしれないですね。
私もアクセントクロスの色を決めたり、内見者さんへのポップを作ったり、みたいなことをするのは好きなので、築古はやはりやりがいはあるなぁと思っています。
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