築古マンション・アパートなどを現地に見にいく時にチェックしなくてはいけないポイントはたくさんあります。
その中でも外壁はやはりチェックしたいものの一つです。
特に一棟買いをする場合は、外壁はしっかりチェックしておかないと、あとあと莫大な修繕費用がかかってくることがありますからね。
やはり屋根や外壁といった足場を組まなくてはいけない修繕というのは、簡単に数百万いってしまう修繕なので、購入前にしっかりチェックしておきたい部分です。
修繕履歴を見てみて、しばらく修繕が行われていない物件なのであれば、現地に行った時に自分の目で確かめた方がいいポイントがいくつかあります。
今回はそのチェック時に使える道具なんかも一緒に解説してみたいと思います!
打診ハンマーでタイルの浮きをチェック
伸ばして使うことができるこちらの打診ハンマーは、タイルが貼られている外壁の場合に、タイルの浮きをチェックすることができるグッズです。
タイル状の外壁の上でこの打診ハンマーの先についてる球体部分を転がす(撫でる)ようにして音を立てます。
音の高低でタイルの浮きがあるかどうかを調べられるようになっており、音が高く出てしまう箇所はタイルが浮いている、と判断することができます。
まだ購入を検討している物件の内見時にこの打診ハンマーを使用する場合は、事前にオーナーの許可を得た方が良いでしょう。
打診ハンマーの先がプラスチック製のものもあり、
そちらだと傷を付けにくいので、マンションの外壁調査には向いているかと思います。
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建物の傾きを調べられる角度計
外壁を直接調べるものではないのですが、外壁にくっつけて計測することができる角度計というものがあります。
建物の傾きを調べることができるもので、ある程度築年数が経っている物件の場合は傾きがひどい場合もあるので、調べてみても良いかと思います。
中古物件の場合は傾きの許容範囲は6/1000が目安で、
この角度計を使った場合は角度で出るので0.34度まで、ということになります。
ただ、私自身はかなり傾きがひどい家も所有していたことがありました。
管理をお願いしている不動産業者の方は「あそこは案内に行って入ったとたんちょっと気持ち悪くなるくらいですよ!」とおっしゃってたくらいです笑
ただ、そういった傾きが気にならない方もいるようで、築古物件だったので家賃設定も安めにすることで、きちんと入居がついていました。
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赤外線カメラ
こちらはスマホに付けるだけで赤外線カメラとしてスマホカメラを利用できるようになる優れもの。
少し値段が高いので、しっかり調査をしたい方向けです。(実際にはここまでやらなくても良いのではないかなと思いますが、将来外壁が心配だなと感じる物件なら先行投資と思ってもいいかもしれません)
赤外線カメラで見ることによって、外壁表面の温度を見られるわけですが、
極端に赤っぽく出てしまっている箇所があれば、そこだけ高温になっているということなのでやはりタイルの浮きがあるかもしれません。
また極端に青っぽく出てしまっているところは、タイルの裏・塗装の裏側に水が溜まってしまっている可能性がある箇所です。
こういった箇所が見つかった場合は、業者さんに相談してみるのが良いかもしれません。
中古の場合ある程度は仕方ないと思いますが、あまりにもそういった箇所が多い場合は少し検討しなおしても良いかもしれないですね。
クラックの大きさを測定するクラックスケール・ゲージ
こちらはクラックの大きさを測ることができる定規のようなものです。
修繕の目安としてはクラック幅が0.5mm以上あるもの、とされています。
ただ、どれくらいの大きさで修繕するべきか、というのは材質にもよりますし、即座に修繕するかどうかというのはオーナー判断になります。
あまりにも大きいクラックが入っている場合は、そこから建物が腐食しやすくなる、ということだけは頭に入れておいた方がいいですね。
このようにクラックの大きさを測るだけでなく、その深さを調べることができるグッズもあります。
幅0.3mm以上、深さ4mm以上の「構造クラック」と呼ばれるものが発生している場合は、早急に対応した方が良いとされています。
深さも0.3mm以下のクラックはヘアークラックと呼ばれるもので、髪の毛ほどの細い軽微なクラック、というものです。
こういったものは絶対に早急に修繕しなくてはいけない、というわけではないのですが、
雨の当たる場所だとやはりどうしてもそこから雨水は入ってしまいますので、見積もりをとってみてもいいかもしれないですね。
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外壁はとてもお金のかかる部分ですので、ぜひ内見時はじっくりと見るようにしてみてください。