不動産投資の基礎知識

不動産投資で自己破産!?回避するためにはどうしたらいい?

不労所得なんていう表現をされることもある不動産投資ですが、不動産投資をしてうまくいかずに自己破産をしてしまうというケースももちろんあります。

今回は不動産投資における自己破産について、どうして自己破産に至ってしまうのかその原因や、自己破産する場合はどのような流れになるのかということを解説していきたいと思います。

 

自己破産率

 

不動産投資に起きる自己破産率というのは統計として出ているわけではないのですが、金融機関ではリスク管理債権比率延滞率という数字が公表されています。

これらの数字は全債権において返済が延滞されている貸出金がどれぐらいの割合であるかということを指しています。

東京商工リサーチによると国内の主な111銀行における平均的なリスク管理債権比率は1.2%ということでした。

不動産投資に限ったことではないのですが、不動産投資における自己破産比率もこの数字に近いのではないかと考えられます。

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自己破産してしまう理由

 

それでは不動産投資で自己破産してしまう人はどのような理由で自己破産に至ったのでしょうか。その失敗の要因を見ていきましょう。

セールストークに騙されてしまった

 

特に不動産投資初心者は不動産業者のセールストークに騙されてしまうということがよくあります。

サラリーマンでも簡単に手を出すことができるワンルーム投資などがよくセールストークでは悪用されがちですね。

  • せっかくお金があるのに銀行に預けてはお金は増えません
  • 年金だけでは老後を生きていくことができないのでその他紙に不動産投資をするべきです
  • 節税効果が得られます
  • サブリース契約をすれば入居者の有無にかかわらず、家賃収入を定額でいることができるのでリスクがありません

こういったセールストークが非常に多いです。

もちろんこういったセールストークの全てが嘘ということではありません。

中には納得いく内容が含まれているものももちろんあるのですが、どちらかというと気をつけたいのは嘘を言われることではなく「リスクを話されない」ことです。

 

例えばサブリース契約について。

確かに入居者がいなくても家賃収入を得られるという点においてとても手を出しやすい不動産投資のあり方だと思います。

どうしても不動産投資をする場合は入居率との戦いになりますのでずっとやきもきしなくてはいけない部分です。

それを解消した状態で不動産投資ができるのでサブリースは安定した投資方法と言えるでしょう。

しかしサブリース会社が後から倒産してしまうということもありますし、家賃設定を勝手に変えられてしまったり、サブリース契約を突然解除されるということもあるのです。

そういったリスクが話されないために、安易に契約してしまって自己破産に陥ってしまうという人が多くなるんですね。

 

どんな話にも必ずメリットとデメリットが存在します。

メリットだけということはありません。

だからこそセールストークも一度冷静になって考えてみて、どのようなリスクが考えられるのかデメリットは何が存在するのかということを自分自身で考える必要があります。

これができないと自己破産に陥ってしまいやすくなるでしょう。

関連記事:サブリース(家賃保証制度)のメリットデメリットを解説

諸経費の見通しが甘かった

 

不動産を購入した物の購入する前に考えていた諸経費よりも多くのお金がかかってしまって結局自己破産をすることになってしまったというケースも多いです。

特に大規模修繕を予測できなかったという場合が少なくありません。

不動産というのは10年に1回は大規模修繕が必要になってくると考えた方が良いです。

 

中古の不動産を購入する場合は、まずどこを修繕しなくてはいけないのか、何年くらい経ったらどこの修繕が必要になってきそうなのかということをしっかりチェックしておきましょう。

また不動産投資初心者だと難しいかもしれませんが、どのような修繕にどれくらいの費用がかかるのかということを知識として入れておくことも大切です。

思ったよりも安い値段で見栄えが良くなるようなリフォームもありますので、そういった小さな修繕で最初はすぐに賃貸に出すことができるような不動産の方がやりやすいかもしれませんね。

関連記事:不動産投資物件を簡単に安くリフォームしておしゃれにする方法

リスクを考えきれていなかった

 

不動産を選ぶ時に大切になってくるのがリスクを考えるということです。

  • エリアを選ぶときに賃貸需要が本当にそのエリアにあるのか
  • 売却する時に本当に買い手がつくような不動産なのか
  • 近くに大学があって入居者が見込めるけれど、その大学がなくなってしまったらどうするのか

いろいろなリスクを考えなくてはいけないのが不動産投資なのですが、思い至らないリスクによってうまく収益を上げることができず自己破産に陥ってしまうということがあります。

物件を購入しないと不動産投資を始められないことから、どうしても最初は物件を購入することを急いでしまいがちですが、物件を購入する時点で不動産投資が成功するかどうかということが大きく左右されます。

どのようなリスクがあるのかしっかり洗い出しましょう。

フルローンを利用している

 

フルローンを利用している方は自己破産する方が多いです。

不動産の購入費用を全額ローンで賄っているため日本以外で必要になってくる修繕費などを手元の資金で払うことができなくなってしまうのです。

またオーバーローンと言ってローンで購入したものを売却してもローン残債が相殺されないといったこともあります。

購入しようとしている不動産の価格が本当にその不動産の内容に見合ったものなのかということも見極めなくてはいけません。

何年後に売却する時はいくらで売れるかということを考えて物件を購入するようにしましょう。

関連記事:フルローンで不動産投資をするのって大丈夫なの?

 

自己破産までの流れ

 

破産をするまでの流れとしては以下のような流れです。

  • ローン返済が滞り何度も督促状が届く
  • 債権回収業者によって任意売却される
  • 不動産を売却しても返済できない借入金の部分を自己破産する

督促状を無視してローンの返済が3ヶ月以上されない場合は金融機関は不動産投資が失敗したと判断します。

その判断がされた場合、金融機関がサービスと呼ばれる債権回収業者に債権を売却します。

不動産が任意売却され借金がそれでも残った場合は自己破産を選択することになりますが、自己破産は資産が一部を除いて処分される代わりに債務の返済義務がなくなります。

数千万円以上の残債が残るのであれば自己破産をした方が良い場合があるわけです。

しかし自己破産をすることによって財産のほとんどが処分され、資格が取り消しになって失業してしまうという可能性もあります。

また信用情報機関に登録されますのでブラックリスト入りということになり、クレジットカードや金融機関の融資審査に落ちるようになります。

登録の解除まで5年から10年ほど。クレジットカードの作成はできません。

なるべく自己破産しないようにしっかりと考えて不動産投資を行っていきましょう。

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