マンションやアパートを一棟所有していると、共用部の管理もオーナーが行わなくてはいけません。
そしてこの共用部の電気代が今、大きな問題となってきています。
最近は燃料費の高騰で毎月毎月電気代が高くなってきていますよね。
私も自分の家だけでも1.5倍ほどに金額が跳ね上がってきており、びっくりしました。
個人の家の電気代でも1.5倍にはねがると相当なものですが、
一棟ものを所有している身としては戦々恐々という感じです…
物件を購入する時に電気代のことまで考えている方というのは少ないと思うのですが、これからは運用利回りにも大きな影響が出てくるでしょう。
特に私の場合は地方の築古物件に投資をしているものが多く、戸数はそれなりにあっても、家賃設定が低い物件が多いので、
電気代が数万円単位で違ってくれば、利回りにも大きく響いてくると思います。
電気代の高騰に伴って、オーナー側はどういったことを考え、対策すればいいのか、ということを考えてみたいと思います。
電力会社は大手電力会社の方がおすすめ
2016年に電力自由化が始まり、新電力会社がたくさん出てきました。
消費電力が同じでも電力会社によって電気料金の違いが出てきて、さらに「このキャリアの携帯電話を使っている場合は割引が適用されます!」というように、他のものとのセットパッケージのようなプランもありますよね。
電気代が今より安くなる!と思って新電力会社に切り替えたという方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。
ただ、ここに大きな落とし穴がありました…
実は新電力会社は電気料金を安くすることもできるのですが、高くすることも簡単にできてしまうのです。
というのも、大手電力会社は値上げの手続きをするのに国の承認が必要なのですが、新電力会社の場合は事業者の裁量によって自由に値上げをすることができてしまうんですね。
規制料金 | 自由料金 | |
---|---|---|
提供事業者 | 大手電力会社 | 大手電力会社 新電力会社 |
値上げのための手続き | 国の承認が必要 | 事業者の裁量 |
値上げの上限 | 上限あり | 事業者の裁量 |
上の表のように、規制料金で電気代の設定を行っている大手電力会社は、
国の承認がないと値上げができない上に、値上げできる上限金額にも制限があります。
もちろん規制料金で電力を提供している大手電力会社も、今後は電気代を上げていかざるを得ない状況になっていくでしょうが、
自由料金で電力を提供している電力会社に比べると、値上げも突然起こるわけではないし、上限がある分、オーナーにとっては安心かなと思いますね。
一棟ものを所有しているオーナーさんは、新電力会社に変えたものの、このタイミングで大手電力会社に戻した、という方もいらっしゃいました。
電力会社は比較的すぐに切り替えができますので、早いうちに切り替えておくと良いかもしれません。
電気代の高騰の主な原因はやはりウクライナ情勢などによる石炭や液化天然ガス(LNG)の輸入価格高騰の影響で、燃料費調整額が値上げされていることにありますが、
ウクライナ情勢に関しては長期化するのではないか、という見解を多く見かけます。
「一年待てばおさまるかも…」というレベルではなさそうですね。
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共用部で電気代が高いのはどこ?
共用部の消費電力として最も高額なのは、
- 空調
- 照明
- エレベーター
となります。
幸い私が所有している一棟ものの物件はエレベーターが付いているものはないのですが、
エレベーターが付いている物件はやはり電気代の高騰が顕著だと他のオーナーさんに聞きました。
ただ、エレベーターに関しては電力会社を変える以外には電気代を節約する方法がありません。(エレベーターを使える時間を制限するなどといったやり方は入居者からクレームが出たり退去の原因になるので絶対にできないでしょう)
なので、共用部の空調を切ってしまう、というのが節電につながるかと思います。
最近はコンビニなどでも飲み物の陳列棚の照明を切って節電しているところが増えましたよね。
高級マンションなどでなければ、共用部の空調を切ってもさほど入居者の満足度に影響はないように思います。
また、照明は人感センサーなどを利用することで人が通らない時は消灯するようにしておけば、ある程度節電できるかと思います。
人感センサーを導入できる部分がないか、検討してみてください。
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電気はLEDに交換しておこう
現在もし共用部の電気が蛍光灯なのであれば、それをLEDに交換しておくと少し節電になります。
白熱電球をLEDへ交換すると年間で約2,300円の電気代が節約できる、というデータもあります。
これはお部屋の中の話だと思いますので共用部の場合はまた数字が少し変わってくるかとは思いますが、一つの電気を変えるだけでそれくらい変わるのであれば、やはりLEDに交換しておいて損はないでしょう。
LEDに交換する際、最初はお金がかかってしまいますが、
蛍光灯に比べるとLEDは寿命も長いので、交換頻度も下がり、結果的にはそちらの方が節約になりそうです。
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