不動産投資を始める時は不動産を選ぶところから始めるわけですが、不動産の情報を見るのにマイソクというものを見ることになります。
今回はこのマイソクの見方についてお話ししていきたいと思います。
マイソクとは
マイソクとは物件の概要や間取り図などの情報をまとめた販売図面のことです。
物件を探す時にこのマイソクでざっくりと概要を把握することができれば、収益を生み出す不動産を効率よく見つけることができます。
しかしこのマイソクの見方を間違えてしまうと収益を生み出す不動産をなかなか見つけることができません。
不動産会社は自社物件をマイソクに掲載し近隣の不動産会社に広く流通させることによって客付のスピードをあげます。
販促ツールでもあるマイソクですが、実はかなり限定された情報しか書いていなかったり誇張された情報をばかりが掲載されていることもあります。
マイソクの見方は不動産投資をするときはきちんと身につけておきたいところです。
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マイソクで見るべきポイント
価格
まずは物件の価格に注目してみます。
誰もが内側を見る時に価格から見ていくと思います。
マイソクに書かれている価格は諸経費を抜いた価格になります。
仲介手数料や印紙税、司法書士手数料、登録免許税、不動産取得税などの諸経費は含まれていない金額ですので、表示されている価格の7%から9%ぐらいが余分にかかると考えておいた方が良いでしょう。
また安すぎる物件や利回りのよく見える物件というのは、その理由が必ずあります。
安すぎる物件の場合は近いうちに大規模修繕が必要になりそうな物件だったり、利回りがよく見える物件は想定賃料が高く設定されていたりする場合があるので
料金が安いからといって飛びつくのではなく、どうしてその金額になっているのかということを考えるようにしましょう。
価格の数字だけを見て飛びついてしまうと、後で後悔することになります。
駅からの距離
マイソクに書かれている徒歩分数というのは1分あたり80秒で計算されています。
つまり徒歩3分というのは実測で言うと3分かける80秒で240秒となり、4分ほどかかる物件だと思っておきましょう。
徒歩分数が長くなればなるほど「思っていたよりも遠い物件」になります。
入居者はもちろん内見をして物件を決めますから実際の徒歩分数が長ければ入居を決めてもらえないこともあるでしょう。
土地の権利
ローンを組む場合はなるべく所有権を選ぶようにした方が良いです。
土地の権利には所有権と借地権があり、所有権を購入すれば土地は購入者のものになりますが、借地権の場合は土地の所有者に対して使用料として毎月地代を支払う必要があります。
銀行から融資を引いてくる場合借地権よりも所有権の方が好まれるので所有権の購入をするようにした方が良いです。
建物の構造
ローンの借入期間は建物の構造に応じて決められています。
建物の構造によって減価償却期間が変わってくるからです。
中古の場合は築年数も考慮されます。
どれくらいの期間で返済を考えているのか、どれくらいの期間その物件を所有するつもりなのか、ということをイメージした上で物件の構造を見つつ不動産を取捨選択していきましょう。
管理
備考欄などに管理条件付きと記載されている場合は管理会社が決められている物件です。
管理会社を自分で選びたいと思っている場合は、こういった物件は避けた方が良いかもしれません。
月額想定賃料
月額総賃料とは一ヶ月に得られる満室時の賃料のことです。
確定出られる賃料ではない上に、満室時で想定されているので一番最高の状態で経営をすることができた場合の収入になります。
想定賃料自体が購入後に変わることもあります。
つまり利回りも大きく変わってくる可能性があるのです。
月額想定賃料が高めに設定されている場合もあるので、その物件があるエリアの家賃相場も調べた上で検討した方が良いです。
家賃相場よりも高めに想定賃料が設定されていることはよくあることです。
建ぺい率、容積率、用途地域
建ぺい率とは敷地面積に対する建築面積のことを指します。
また容積率とは敷地面積に対する延べ床面積のことです。
建ぺい率や容積率が最も大きい用途地域が商業地域で、この商業地域にある物件は一般的に銀行が好む物件なので融資が降りやすい物件です。
現地に足を運ぶことも大事
今回はマイソクで見るべきポイントについてその見方と共にお話ししてみましたが、マイソクで物件のすべてを判断することは難しいです。
なるべく現地に足を運ぶようにして、できれば昼と夜どちらの町の顔も見ておいた方が良いでしょう。
というのも昼間訪れた物件が夜になると夜道が危なかったりすることもよくあることだからです。
不動産投資でしっかりと収益を上げることができている不動産投資家は物件を購入する時にそのエリアについてものすごく勉強をします。
ランニングコースやドライビングコースに設定して、毎日そのエリアを観察するような不動産投資家もいます。
入居者希望者は実際にそこで毎日生活をするわけですから、自分の生活を想像しながら内見します。
それをさらに想像することができるオーナーが不動産投資で収益を上げることができるオーナーなのではないかと私は思っています。