老後資金のために不動産投資を…と考える若い方が増えているように思います。
老後2000万円問題も話題になりましたね。
投資はとにかく「早く始める」「なるべく長く投資する」というのが一番大事だと思っています。
投資で出た利益をさらに再投資していけば、複利で加速度的に資産が増えていくからです。
若いうちから投資しやすいものというとやはり株になるかもしれません。
不動産でいうと築古の戸建てなんかは数十万円から100万円程度で売られているものも多いので、この辺りもおすすめです。
そして融資が引ける属性なのであれば、区分マンションですかね。
サラリーマンの方が区分マンション投資をする、という話も最近は多いですよね。
等使用に区分マンションを購入する時にぜひみて欲しいのが「重要事項に係る調査報告書」という書類です。
今回はこの「重要事項に係る調査報告書」について解説してみたいと思います。
重要事項に係る調査報告書とは?
不動産の内見を申し込むと、不動産の仲介担当の方が色々と資料を送ってくださると思います。
その中にこの「重要事項に係る調査報告書」があるかな、と思いますが、
もしなければ、担当の方にお願いして取り寄せてもらうようにしましょう。
ちなみに不動産売買の時に交わす「重要事項説明書」とは異なる書類です。
重要事項説明書はその物件の売買に関する内容ですが、今回ご説明する「重要事項に係る調査報告書」は購入するお部屋だけでなく、マンション全体のことが記載されている書類になります。
重要事項に係る調査報告書は物件の説明書のようなもので、
物件の所在地や建物名など基本的なデータがまず載っています。
記載されている内容を、以下におおまかにまとめてみました。
- 管理会社・管理形態について(管理員の勤務形態、勤務時間)
- 管理組合について
- 売買される住戸について(管理費・修繕積立金・ルーフバルコニーや専用庭使用料・管理費の引落日、滞納の有無)
- 管理費や修繕積立金の値上げ予定
- マンション全体の修繕積立金残高
- マンションの借入金状況
- マンション全体の滞納状況
- 修繕履歴
- 専用使用権(専用庭・ルーフバルコニー・トランクルーム・駐車場・駐輪場・バイク置き場など)
- 専有部分の用途制限
- ペットの飼育
- 楽器の演奏
- アスベストの使用の調査結果
- 耐震診断の有無
- 雨漏りや心理的瑕疵、マンション内トラブル
- インターネット、BS、CSについて
見るべきポイントは上記のうち太字で書いている部分です。
次の章で詳しく説明していきます。
管理費・修繕積立金が高すぎるとオーナーの利益は薄い
同じエリアの類似物件をネットで検索していれば、大体管理費と修繕積立金の相場がわかってくるものだと思います。
この管理費と修繕積立金は、お部屋を賃貸したとしても必ずかかってくる経費になります。
つまり、入居者に支払ってもらうことができるお金ではあるけど、それはそのまま出ていくお金でもあり、
これが高いとオーナー自身の利益は薄くなってしまいます。
将来的に築年数を加味して家賃を下げていくことは避けられませんが、
家賃を下げても管理費や修繕積立金は下がりません。
さらに、築年数が積み重なっていけば、それだけ不動産もトラブルが多くなりますので、管理費や修繕積立金が上がっていく可能性もあるのです。
そのため、購入する時点で管理費や修繕積立金が割高だと感じる物件は要注意です。
関連記事:家賃値下げ交渉が入居中の入居者から来た!どう対応すればいい?
修繕履歴、修繕予定から今後の修繕を読み解く
重要事項に係る調査報告書には修繕履歴が掲載されています。
特に直近でどこの修繕をしたのか、というところを確認しておきましょう。
お金がかかるポイントである屋根や外壁、エレベーターなどは要チェック。
これらの修繕が直近10〜15年でされていない場合は、そろそろ修繕が必要になってくる可能性があります。
それら大規模修繕をするだけの貯金、つまりマンション全体の修繕積立金残高がしっかりあるのか、というところもチェックが必要です。
関連記事:マンションの大規模修繕ってどんな内容でいくらくらいかかるの?
マンション全体の修繕積立金残高がないマンションは危険
マンション全体の修繕積立金残高がないマンションは購入してはいけません。
というのも、残高がないということは、大規模修繕が必要なタイミングがやってきても修繕ができない、ということです。
外壁が汚くなってきても修繕をすることができないから見た目が悪いまま。
エレベーターを交換しなくてはいけなくなってもお金がないからできない。これはかなり危険ですね。
漏水があるのに、お金がなくて修繕できず、どんどん建物が悪くなっていく。
こんな風になってしまうと、入居付けをしようと思ってもなかなか入居を決められない物件になってしまいます。
やがて空室が増えていき、放置される箇所も増えて限界マンションと呼ばれるマンションになってしまうでしょう。
今回は投資マンションを購入する時にチェックすべき重要事項に係る調査報告書のポイントを解説してみました。
もちろん、マンション購入時に見なくてはいけないポイントは他にも色々あります。
購入してからよりも購入する時が一番慎重になるべきだと思いますので、調べすぎるくらい調べましょう。
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