不動産管理

生活保護受給者が退去する時の原状回復費用の負担について

私は地方で中古のアパートを中心に不動産投資を行なっているのですが、

東京に比べるとやはり地方は家賃相場がとても低いですね。

数万円でかなり広い部屋に住めるんだなぁと感じます。

そして地方の中古アパートとなるとますます家賃設定が安くなっていくわけですが、

ここで検討しなくてはいけないのが生活保護受給者の方を受け入れるかどうか、ということです。

家賃は安ければ安いほど人が入るわけではなく、家賃相場より少し安いところが一番人気。

次に来る人気のボーダーは「生活保護受給金めいっぱいで支払える家賃帯」のところです。

生活保護の中に家賃補助という項目があり、これが家賃に充てられるわけですが、

この家賃補助には上限がありますので、その上限に近い家賃のところが生活保護受給者の方には人気なのです。

もらえるお金の中で一番良い暮らしをしたい、という気持ちは誰でも同じでしょう。

それよりも安いところには生活保護受給者の方は入りません。

これは生活保護受給者の方の受け入れをしてみて初めて知ったことでした。

安ければ安いほど人が入るわけではないんですよね。

ちなみに支給上限金額は地域によって異なります。

私も所有している物件に多くの生活保護受給者の方が入居してくださっていますが、

今回は生活保護受給者の方が退去される時の原状回復費用についてです。

原状回復費用は原則、受給者には支給されない

まず、生活保護受給者が退去をする時、引っ越しの荷物の移送費や入居の際の敷金等は生活保護費で負担可能な場合があります。

ですが、退去時の原状回復費用は原則的に支給されません。

そのため、もし原状回復日が敷金でまかなえないものになった時は、生活保護受給者本人に負担をしてもらうことになります。

一応、以下の要件を全て満たしていれば、上減額の範囲内で支給される可能性があります。

  1. 契約時に敷金を払っていない(払っていても低額だった)
  2. 原状回復費用について契約書状特約がある
  3. 原状回復の費用が社会通念状当たり前の範囲
  4. 生活保護受給者本人(入居者)の大きな不注意で傷をつけたようなものでない部分の修繕

ただ、ほとんどの場合は入居時に敷金を支払っていると思いますので、支給はないと思った方が良いでしょう。

とはいえ、生活保護受給者の方は本人に支払い能力がないことも多く

トラブルになるとオーナーの頭を悩ませることが多いです。

以前、入居していた方が退去時に猫を飼っていたことが発覚、という事件がありましたが、

生活保護受給者の方がこういうことをしていたりするとかなりオーナーは大変でしょうね笑

生活保護受給者の方でも動物を飼われている方はいらっしゃいますし…(動物を飼ってはいけないなどの制限はありません)

このケースでは私は結局入居者の方にも請求ができたのでなんとかなりましたが、支払い能力のない方だったら…と考えると恐ろしいです笑

関連記事:賃貸物件退去時に入居者が猫を飼っていて原状回復75万円!?

生活保護受給者は退去時にお部屋が荒れていることも多い

一般的に家賃補助は生活保護受給者本人に現金で支給されるのですが、

家賃の払い忘れなどが発生しないように、福祉事務所が代理納付をする、というやり方もあります。

代理納付だとオーナー側としては家賃滞納のリスクがなくて安心なのですが、

この代理納付によって、生活保護受給者である入居者が「家賃は国が払ってくれるもの」という意識が出てきてしまうのか、

退去時も「国がお金を出してくれる」と錯覚してしまいがちなんだそうです。

そしてお部屋がとんでも無く汚れている…。

中には退去時に現況を確認しに行ったら、お部屋がゴミ屋敷になっており、

原状回復するのに100万円以上かかる、と言われたというオーナーさんもいらっしゃいました。

こういうのは本当に困りますね。

関連記事:生活保護受給者である入居者の家賃滞納はどう対応する?

保証人がいても、保証会社を通した方が安全

とはいえ、地方の中古アパートだと生活保護受給者の方というのは平均居住年数も長く、

先ほども申し上げた通り、代理納付であれば家賃も安定して回収することができるため、

多少のリスクはあっても受け入れをしてしまった方が収益性は上がると思っています。

そして生活保護受給者の方を受け入れる時に、私は必ず保証会社を通すようにしています。

連帯保証人の方がいらっしゃっても、保証会社も必須。

生活保護受給者の方は、連帯保証人の方がいらっしゃっても、結局何かあったらそちらに請求を行わなくてはいけないのがめんどうですし、

連帯保証人もまた支払いをしてくれない、ということが往々にしてあります。

そういった事態を避けるためにも、保証会社は必須、という形にしていますね。

トラブルがあって、どうにも敷金だけでは原状回復ができないという場合は、

管理会社と入居者さんと協議して、毎月分割で少しずつ支払いをしてもらう、ということもあります。

必要があれば、賃貸契約書にクリーニング特約などをつけてみても良いのではないでしょうか。

関連記事:原状回復に関する特約が無効となってしまうのはどんなケース?

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