賃貸物件を所有していると日々さまざまなトラブルに対応していかなくてはいけないと思いますが
トラブルの中でも多いのが水周りのトラブルです。
中でも今回は水道のサビに関するトラブルについて、オーナーが知っておくべき知識と対処法を紹介していきたいと思います。
水道のサビの種類
水道のサビのトラブルで起こりがちなのは
- サビが水道に混じって出てしまう赤水などの被害
- 黒い錆の粒が水道水に混入してしまう被害
この二つでしょう。
もちろん入居者からすると、そういった状況の水道を常日頃生活の中で使っていくのは不快感があると思いますが
それ以外にもその錆をそのまま放置しておくことで、サビが蓄積してしまいサビこぶというものができ、
水道管が詰まって最終的には漏水などのトラブルが起きてしまうということもあります。
水道のサビのトラブルは放置せずに、然るべき対処をしていかなくてはいけません。
サビによる健康被害はある?
まず入居者側として一番最初に気になるのはサビによる健康被害があるのかというところだと思います。
サビは水道管に鉄管が使用されている場合、鉄が酸化することによって酸化第二鉄として出てきてしまいます。
これが赤サビですね。
この赤サビが水道に混じって赤い水が出てきてしまう現象のこと赤水と言います。
赤サビは通常のサビに比べると弱いので水に溶けやすく、透明に見えている水道水の中に赤水が溶け出しているということはよくあることです。
目視で水が赤くなるほどの赤水の場合はかなり末期的な状況だと言えるでしょう。
サビはそもそも鉄ですので、人間が必要としている栄養分の一つとも言えます。
なので許容範囲を超えない寮で摂取するぶんには直ちに健康被害が起こることはありません。
水道から出るサビが健康被害の原因となることはほとんどないと言えます。
また鉄は人体への吸収率が低く、 多くは排泄物として体外へ排出されるようになっているんですね。
しかし一度に過剰摂取することによってお腹を下してしまったり、嘔吐をする可能性もあります。
特に幼児に対しては注意が必要です。
この知識は入居者からのクレーム対応時に知っておくと良い知識かもしれません。
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サビの原因と注意するべき物件
水道管が鉄でできている場合に、その部分は日常的に水道水が流れることで水道水の中の成分が反応し鉄が酸化して出てきてしまうのが鉄サビです。
鉄を使用している水道管の場合は大体20年から30年ほどで鉄サビが出てきてしまうのが通例で
どうしてもその場合はケアが必要になってきてしまいます。
つまり築古物件などを購入する際は注意が必要なポイントとも言えるでしょう。
しかし水道管に鉄が使われていない場合は鉄サビが出ることはありません。
近年では鉄サビ対策のために、鉄が使われていない水道管を使用するのが一般的となっています。
関連記事:賃貸の入居トラブル!オーナーはどう対応すればいい?
サビの対処法
それではサビが出てしまった時の対処法についていくつか対処法を紹介していきたいと思います。
水道管更新工事
一番費用と時間がかかりますが間違いがないのが水道管更新工事と呼ばれる水道管を全くの新しいものに変えてしまうという工事です。
水道管というのは建物の壁や床の中に血管状に張り巡らされているものになります。
なのでそれを全て新しいものに交換するとなるとかなり大掛かりな工事になりますし費用も莫大なものになってしまいます。
最終的な対処法として考えられるのがこの水道管更新工事でしょう。
水回りの業者と相談しつつ、なるべくこの工事にならないように対策をして行けると良いかと思います。
フラッシング
最も手軽にサビの対処ができるのがフラッシングというものです。
これは蛇口を限界まで開き、数分間水を流し続けることによって、水道管の中に溜まっているサビを放出する方法です。
特に長期的に部屋をあけていたりすると、最初に赤水が出る場合がありますので、この方法を入居者に試してもらうのが一般的です。
ただ水道管にサビがかなり溜まってしまっていて末期的な状況になっていると、
このフラッシングが漏水の引き金になることもありますので注意が必要です。
配管清掃
フラッシングは入居者や管理会社などでも行えるサビ対策ですが
配管清掃は専門の業者に依頼して行うフラッシングよりもさらに強い高圧洗浄方法です。
配管の中に高圧な水流を送り込配管の中を清掃する方法で、だいたい10万円前後の費用で行うことができる方法なので
水回りの修繕ではお手軽な修繕方法と言えるでしょう。
ただしこれも末期的な状況の場合は水漏れの原因となることもありますので注意が必要です。
更にサビを根本的に除去する方法ではありませんのでサビが再発生する可能性が大いにあります。
ライニング
ライニングというのは現場の水道管を活かした上でサビが出ないように対処する方法で、
水道管のサビ部分に砂を吹きかけ錆を削り取るとり、さらに樹脂などの粘膜でコーティングを行いサビが出ないようにする工法です。
業者によってやり方に多少差があるようですが、かなり大規模な修繕となりますのでこちらも費用が莫大になってきます。
とはいえ見た目を変えずに修繕ができるので、良い方法ではありますよね。
水道のサビ対策には色々なものがありますが、
直ちに健康被害が出るものでもありませんので、業者と相談して、なるべく大掛かりな工事にならないように対策していけると良いかもしれません。
ただ、どうしても気になる場合は、アクアクララ等のウォーターサーバーをお試しで借りてみるのもアリかな、とは思います。
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- 設置はスタッフが行う
- 不要な場合もスタッフが回収
という感じで、お試しで使えるので、気になる人は使ってみてください。
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