不動産投資をする場合は銀行融資を引きたいと考える人がほとんどでしょう。
現金一括購入する手もありますが、やはり規模の大きい物件を購入できた方が投資効率は良くなります。
では銀行融資をお願いする時に、銀行員はどのような部分をチェックしているのでしょうか?
メガバンクなのか地方銀行なのかによっても異なりますし、もっと言えば担当者によっても重要視するポイントというのは変わってくるものですが、
実際どのようなポイントを見ているのか、まとめてみました。
こういった話がある、という程度に参考にしていただければと思います。
投資目的
- 相続のためか
- 不動産投資のためか
など、投資の目的については必ず聞かれます。
ここでのNGワードとしては「投機」と言えます。
銀行としてはやはり長期的に融資を考えてほしいと思うものなので、投機目的で、値段が上がったら売却して売り抜けたい…みたいなものだと融資はできません。
短期的にしか物件を所有するつもりがない、というニュアンスのことは絶対に避けた方が良いです。
また「年金の足しに…」という目的は少し難しいです。
というのも、会社員を終えて年金に切り替わったタイミングで収入はガクッと減ることになりますので、それでも返済ができるのか、ということが銀行としては心配になってしまいます、
家賃収入をあてにして生活をする、といった未来を考えているオーナーには融資はしづらくなります。
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長期的な収益性
融資はやはり「長期的に物件を所有すること」を前提で考えています。つまりその物件が長期的に見た時にきちんと収益を出せるかどうか、というところを銀行員は気にします。
賃料に関しては、10年持ったら0.7倍くらいになると考えて計算する銀行もあるようです。
さらに修繕費などの捻出ができるのかということも見られますね。
また、空室が出ても返済ができるかということも考えなくてはいけません。
空室が多くなった場合、何ヶ月は全空でも預金でカバーできる、みたいな答え方ができると良いと思います。
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属性の部分
物件の評価ももちろんですが、個人の属性大切です。
とある銀行では
- 物件の2割程度は自己資金
- 年収は1000〜1500万円以上
- 金融資産が5000万円程度あるかどうか
といったところが審査させるとのことでした。
もちろん銀行によっては年収があまり関係してこなかったり、逆に金融資産がもっと多く求められるところもあるようです。
オーナーの年齢も重要でしょう。
年齢がどうしても高いと、そのうち会社は退社することのなりますから、収入が不安定になったり少なくなったりします。
生きているうちに返済ができるのかどうか、というところは見られます。
相続のための物件購入であれば、相続者がいますから、ある程度は緩くなる面もあるようです。
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銀行の支店に物件や住まいが近いかどうか
特に地方銀行の場合は、支店に対して対象不動産やオーナーの住まいが近いかどうか、というところを重要視することが多いです。
どちらも支店から近ければ、管理もしやすいという考えなのだそうです。
私も融資についてたくさんの銀行を回っていますが、支店の近くに住んでいないというだけで融資相談をはなから受け付けてもらえない、ということもかなりありました。
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融資期間について
融資期間についてはある程度は構造で決まってきます。
- 木造
- 鉄骨
- RC
- SRC
でちょっとずつ期間が違うような形です。
ER(エンジニアリングレポート)と言われる、専門機関で作成された不動産評価内容を提出することで、融資機関が伸びる場合もあります。
これは銀行によっては専門機関が指定されていることもあり、指定された専門機関でオーナー自身でER作成の手続きを行い、再度銀行に面談に行くという形になります。
一般的にはこのER作成で5〜10万、大きな物件の場合は数十万円かかる場合もありますが、このER作成で融資条件が良くなるのであれば、と負担をするオーナーもいるわけですね。
もちろんある程度見込みがあるからER提出を求められるわけで、過去の履歴などから鑑みて融資審査が厳しそうなものに対してわざわざER提出が求められるということはあまりありません。
今回は銀行融資を受ける場合に銀行員が見ているポイントについてお話ししてみました。
融資審査、融資面談はかなり緊張感のあるものだとは思いますが、融資を受けられれば投資効率は格段に上がります。
銀行は自分にお金を貸してくれるところですので、「お金を貸したい」と思ってもらうためにはどんな人であればいいのか、ということを考えて行動できると良いでしょう。