不動産投資をする時は、多くの投資家の方が、不動産を購入する前に、購入を検討している物件の内見に行かれると思います。
最近流行りの空き家投資や中古物件をリフォームして投資するような投資スタイルの場合は、内見時に「どこにどれくらいのリフォーム費用がかかりそうか」ということを見ますよね。
特にお金がかかるのは大規模工事が必要になるかもしれない外壁・屋根の部分と水回りなのではないでしょうか。
水回り部分でもお金がかかりやすいのが浴室です。
古いお家の場合は在来工法で作られた浴室があり、これはリフォーム内容によってはかなりお金がかかるものなんですね。
今回はこの在来工法で作られた浴室について、解説をしてみたいと思います。
在来工法の浴室とは
在来工法で作られた浴室とは、主にモルタルで仕上げる工法で作られた浴室のことで、
このモルタルとは
- 砂
- セメント
- 水
を練り混ぜて作る建築材料ですね。
最近はユニットバスで、浴室の空間に材料を持ってきて、
その空間の中でユニットバスを組み立てる、という形が一般的です。
実はユニットバスというのは浴室スペースの中でもう一つ空間を作り上げていて、イメージとしては空間が二重になっているんですね。
これは不動産投資をしていても知らないことでした。
そういう構造なのか!と笑
それに対して、在来工法で作られた浴室というのは、浴室スペースにそのままモルタルを使って浴槽やタイルを貼り付けているものになります。
ここで問題なのが、例えば浴槽が黄ばんでいたり、割れてしまっている、となった時、
在来工法のものの場合は、タイルを剥がして、周りを全て壊さないと浴槽を撤去することができない、ということです。
関連記事:中古物件のリフォームはここにお金がかかる!内見時に見るべきポイント
どうして在来工法の浴室リフォームはお金がかかる?
ユニットバスであれば、浴室スペースに引っ掛けるような形で浴槽を置けばいいので、
割と簡単に浴槽が外れて、新しいものと交換することも容易なのですが、
在来工法の場合は全部取り替え、もう一度作り直す、というようなイメージです。
これによってものすごく作業が複雑になり、金額がかさんでしまいます。
在来工法で作られた浴室の場合は、タイルを剥がして作り直しになると左官屋さんが必ず必要になります。
また水道関係も関わってきますので水道屋さんにも入っていただく必要がありますね。
場合によっては電気系統も調整が必要で、電気屋さんにもお願いしなくてはいけません。
このように、色々な業者の方にお願いしなくてはいけない工事というのは基本的にお金がかかります。
広範囲のリフォームであっても、一つの業者にお願いして事足りることであれば、そちらの方がリフォーム費用が安くなる、ということはリフォーム業界ではよくあることなんですね。
さらにタイルを剥がして全てを壊して浴槽を変えるなら、廃材もたくさん出ます。
廃材が出ればその撤去費用にもまたお金がかかります。
同じお風呂のリフォームでも、ユニットバスと在来工法では全くリフォーム費用に違いが出てくるということがお分かりいただけたかと思います。
関連記事:リフォーム業者のトラブル例!修繕で失敗しないためには?
リフォーム費用はどれくらいかかる?
では実際にこの在来工法の浴室、リフォームするとしたらどのくらいの金額がかかってきてしまうのでしょうか?
内容にもよりますが、壁や天井、床など全てをリフォームするとなると、最低でも50万円。
200万円ほどかかってしまうケースもあります。どうしても在来工法の場合は全てがオーダーメイドになるので、お金もかかりますし、工事期間も長いです。
ユニットバスは先ほど説明したように、浴室スペースの中で組み立てるような形になっており、
そもそものフレームが大量生産されているため、とても安く済ませることができるんですね。
(ただ、既存の浴室スペースに大きさが合うものがなく、ひとまわり小さなフレームになってしまってデッドスペースが生まれ、リフォームすることにより浴室が狭くなってしまう、ということもあるのですが…)
在来工法は、モルタル部分は汚れが目立ちやすいため、
リフォームをするのであれば在来工法からユニットバスへ変更するリフォームを行なった方が、長期で運用するのであれば管理は楽でしょう。
ただ、多少の浴槽の黄ばみ程度であれば、黄ばみ落としを使えば浴槽を丸々変える必要がない場合もあります。
その場合は在来工法のままでもいいかもしれませんね。
この辺りの見極めが内見時はとても重要になってきますので、
特に築古のお風呂は在来工法なのかどうか、というところは確認しておいた方が良いところです。
お風呂にもざっくりわけて2種類あるのだ、ということをぜひ覚えておいてください。
在来工法で浴槽を変えなくてはいけないような物件は、購入価格が安くても、リフォームで相当お金がかかってしまう可能性があります。
関連記事:不動産投資物件を簡単に安くリフォームしておしゃれにする方法