売買知識

不動産投資をする時、日本政策金融公庫でローンを組むのはどうなの?

不動産投資を行うときに多くの人がローンを組んで投資を行うと思いますが、

金融機関からお金を借りる時に民間の銀行から借りるか日本政策金融公庫から借りるかという選択肢があります。

 

日本政策金融公庫からお金を借りるのはどのようなメリットがあって逆にどのようなデメリットがあるのでしょうか?

実際に物件を購入する時に日本政策金融公庫と民間の銀行と比べてみた経験からお話ししてみたいと思います。

 

日本政策金融公庫とは

 

日本政策金融公庫というのは日本という国が運営している政策金融機関です。

略して公庫と呼ばれることも多く、簡単に言えば政府系の銀行です。

 

政府系の銀行であるので金利が安いというのと、様々な優遇措置などがあったりして、不動産投資をこれから始めるだとか新しい事業として始めるというような、一般的にはお金を借りにくい人でも、

日本政策金融公庫であればお金を借りやすくなっています。

関連記事:中古物件でローンが組めない場合に考えられる理由は?

 

日本政策金融公庫のメリット

 

金利が安い

 

とにかく日本政策金融公庫のメリットは金利が安いというところにあるかと思います。

2019年10月1日現在の日本政策金融公庫の金利は1.21%から2.00%です。

民間の銀行でローンを組むよりも金利が安いのが特徴です。

 

ただし不動産投資としてローンを組むのではなく会社として事業融資などで銀行でローンを組む場合はこの金利よりも安い場合があります。

実際、法人で不動産を購入しようとした時に政策金融公庫と銀行で金利を比べてみたら

銀行で事業融資として融資を受けたほうが金利が安いということがありました。

 

どのような属性の人がローンを組むのかによって変わってくる部分だとは思いますので、どんな場合でも政策金融公庫の方が金利が安いとは思わず、

比較検討してみることが大切だと思います。

 

女性・若い人・55歳以上が優遇される

 

政策金融公庫の特徴として民間の銀行ではなく政府系の銀行であるがゆえに利潤を追求するだけではなく個人零細事業者や起業家、中小企業などを支援するという目的があります。

つまり民間の銀行だとお金を借りることができないような属性的に弱い人たちに対して遊具を行っているのが政策金融公庫なんですね。

優遇をしているのは

  • 年齢に関係なく女性
  • 29歳までの若い人
  • 55歳以降の高齢者

これらの人です。

 

なかなか民間の企業ではローンを組むのが難しい人でも日本政策金融公庫であればローンを組むことができるでしょう。

 

さらに女性・若者・シニア起業家資金というのがあり、これは女性または30歳未満が55歳以上の男性が事業開始時と事業開始後7年以内に利用できる制度となっています。

基準金利より0.4%低い金利が適用されるのでかなり良い条件でしょう。

関連記事:不動産投資におけるエリアの選び方について

日本政策金融公庫のデメリット

 

着金は遅い

 

民間の不動産担保ローンと比較するとどうしても日本政策金融公庫では着金が遅いというデメリットがあります。

 

実際にローンを組んで着金するまでに2週間から3週間程かかってしまう事もよくあることなので

例えば良い物件が出てきていて、その物件は早く購入してしまいたいという場合はどうしても日本政策金融公庫は不向きです。

 

ただ不動産投資の場合はそのような急を要する場合が意外と多かったりするものですよね。

最初は良い物件が出てきたら買い付けを行うような形になると思いますが、日本政策金融公庫も視野に入れるのであれば必ずローン特約(ローンがもし降りなかった時は話を白紙に戻すという特約)を付けて買付証明書を提出するようにしましょう。

 

返済期間が短い

 

基本的に日本政策金融公庫でローンを組む場合は10年が上限だと思った方が良いです。

7年から10年で借りていることが多いんですね。

ただし先程ご紹介した優遇される若い人や女性高齢者の場合は融資期限は20年が上限となっています。

 

短期間での借入れでキャッシュフローがきちんと回るような利回りのいい物件でないと政策金融公庫でローンを組むのはリスクが高いと言えるでしょう。

 

政策金融公庫でローンを組む場合は毎月のキャッシュフローについてきちんと計算し、集合住宅の場合は何部屋空室が出てしまうとキャッシュフローが赤字になるのかというところまできちんと計算しておくべきです。

 

融資金額の上限がある

 

収益物件への貸付の場合は4800万円が一つの大きなハードルとなっており、これを超えると審査の基準が大幅に厳しくなるので上限は4800円だと考えた方が良いでしょう。

ちなみに優遇されやすい若い人や女性高齢者の場合は上限が7200万となっています。

 

こういった条件があるのでどうしても収益物件として購入できるのは比較的小〜中規模の物件に絞られてしまいます。

 

担保不動産の評価が厳しい

 

民間の銀行よりも厳しい評価基準を持っているのが日本政策金融公庫の特徴です。

きちんとキャッシュフローが回る物件で積算評価も出ているような物件でないと融資が難しいという側面があります。

 

そのため民間の銀行よりも自己資金が必要になってきます。

一般的な銀行であればフルローンが出るような物件でも頭金が必要になったりするので注意が必要です。

関連記事:不動産投資をする時の自己資金の目安ってどれくらい?

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