どのような投資においても「安く買って高く売る」ということがとても大切です。
日本国内における不動産投資の場合は不動産売買によって生じるキャピタルゲインよりも、長く所有して定期的に入ってくる家賃収入、つまりインカムゲインがメインとなることが多いですが、
それでも安く不動産を手に入れるということはとても重要です。
特に不動産投資の場合、金額の規模も大きいものが多いので、不動産を購入するという最初の一手で投資が成功するかどうかが決まってしまうようなところがあります。
初めて不動産を購入する、という不動産投資初心者にとってはとても恐ろしいことですよね。
そこで重要になってくるのが不動産購入時の価格交渉です。
不動産を探していると販売価格が一緒に出てきますが、この販売価格のまま購入することは珍しく、ほとんどの場合、指値をして価格交渉を行います。
もちろん売主側も価格交渉されることは織り込み済みで販売価格を決めています。
ではこの価格交渉、どのようにすればい良いのでしょうか?
今回は不動産売買時の価格交渉のコツについてまとめていこうと思います。
本気度が伝わるように
価格交渉をする時に大切なのは、「本気でこの不動産を買いたい」という気持ちが売主さんに伝わるよう、誠意を持って進めるということです。
誰だって熱心に取り組んでくれる人に売りたいと思うものですから、なるべく売主さんが売りやすいように、購入したいという気持ちを強くもって取り組むようにしましょう。
例えばレスポンスの速さなんかはとても重要です。
売主さんからのアクションに対してどれだけ早くレスポンスできるか、ということでかなり熱意は伝わるのではないかと思います。
特に人気の物件は、どれだけスピード感を持って意思決定ができるか、ということが購入できるかどうかに直接影響します。
関連記事:不動産買付は申込順番で決まるものなの?
適正価格で指値する
指値をするのは当たり前、という勢いでお話ししてきましたが、指値をするのが当たり前だからと言って、とんでもない指値をしてはいけません。
お話にならないような指値をされれば売主も売る気がなくなります。
なので適正価格で指値をする必要があるでしょう。
でもその適正価格がいまいちわからない、という方が多いと思います。
適正価格の感覚がわかってくるまで不動産をたくさん見る、というのが一番の方法ではあるのですが、
不動産投資初心者の方にはなかなか難しいとは思いますので、初心者の方はまず価格交渉をしたい物件を土地と建物に分けて考えてみる、というのをおすすめします。
土地の価値というのはネットで「エリア名+土地値」で計算すればすぐに導き出すことができます。
坪単価さえ分かれば、検討している物件の坪数にかければいいわけですからね。
土地の価値が概算で算出できたら、販売価格から土地の値段を引きます。
出てきた金額が建物部分の価格、ということですが、築年数などから見て、それが適正価格なのか、ということを考えてみましょう。
同じエリア付近で最近成約となった物件の価格などを仲介業者に頼んで教えてもらったりするのも、比較がしやすくて良いと思います。
関連記事:不動産投資利益を左右する指値交渉について
指値には理由を添える
指値をする時は根拠となる理由を示した方が良いでしょう。
例えば私は以前購入した区分マンションで、家具などの残置物があったことがありました。
この時は残地物をこちらで引き取る、ということで50万円ほど金額が下がりました。
他にも、ここが修繕が必要だから…など、理由を明確にすることによって指値は通りやすくなります。
なんとなく価格交渉するのではなく、相手も納得できるような価格交渉の仕方をしましょう。
場合によっては販売価格で申し込む
価格交渉をすることがほとんどですが、人気の物件に関しては必ずしも申し込みの順番が守られるわけではありません。
売主もなるべく高く物件を売りたいですから、申し込み順では後ろだけど、販売価格のまま申し込みをしてくれている、という人に売ろうとするでしょう。
つまり「販売価格が安い」と感じる物件で欲しいと思う物件なら、無理に指値をしない、というのも一つの方法です。
どれくらい競争率が高そうな物件なのか、というのは仲介業者の方に聞いてみるといいでしょう。
購入する物件が1軒目の場合は物件購入は緊張するものだとは思いますが、良い物件というのは早々見つかるものでもありません。
何ヶ月もネットで探し回って、やっと物件を購入できる、というのが当たり前だと思っていてください。
さらに、指値をして他の人に買われてしまったとしても、その場合はご縁がなかったと割り切った方が良いと思います。
固執してしまって自分が思った値段で買えないと、結局後から後悔したりするものですからね。冷静に考えて指値をしましょう。