2022年10月以降、火災保険の長期契約の最大契約期間が10年から5年に変更になり、実質的な値上げという形になる予定です。
火災保険料の設定の見直しや、長期契約の最大契約期間の見直しなどはこれまでにも何度も行われてきたことであり、
大規模な災害がよく起きる日本では、これからも保険料の値上げは続いていくだろうことが予想されます。
そんな火災保険は不動産投資をするオーナーにとっても重要なもので、
投資をするなら保険知識もある程度身につけておく必要があります。
今回は火災保険について、しっておきたい基本知識と、火災保険料がだいたいいくらくらいかかるものなのか?ということを解説していきたいと思います。
火災保険の基礎知識
まずは火災保険について、知っておきたい基本知識をおさらいしておきましょう。
火災保険は民間の保険会社が提供する保険商品
火災保険は民間の保険会社が提供する保険商品で、民間企業同士の競争があるため、加入する保険会社によって補償の内容、火災保険料が異なります。
そのため、どの保険に加入するか、というのは自身が所有している物件の特性に合ったものを選ぶべきです。
例えば低地にある物件で地盤が緩い、あるいは水害に弱いといった性質があるのであれば、水災補償の強い火災保険に加入しておく、あるいは水災関連の特約が充実している保険会社の火災保険に加入する、というようなことですね。
ちなみに、単独で加入することができない地震保険は必ず火災保険とセットで契約をするものですが、
この地震保険に関しては民間と国とが共同で提供をしている保険です。
さらに詳しく言うと、民間企業が提供している保険に対して国が再保険をかけるような形で運営されています。
大規模な地震による被害は民間の保険会社だけでは補償しきれないことが多く、そのため、民間の保険に国が再保険をかけているのです。
こういった背景から、地震保険は非常に公共性の高い保険で、どの保険会社で契約しても、料金・補償内容ともに違いがありません。
関連記事:地震保険不要論って実際どうなの?
火災保険が補償できるもの
火災保険が補償できるものは火災による被害だけでなく、
不測の事態、災害に対して色々な補償があります。
- 破裂・爆発
- 水災
- 落雷
- 風災、雹(ひょう)災、雪災
などなど。
家財などにも保険をかけることができますが、それはどちらかというと入居者向けで、
不動産投資家は基本的に建物部分にのみ火災保険をかけます。
関連記事:火災保険の補償範囲ってどこまで?
長期割がある
ほどんどの火災保険は長期契約をした方が火災保険料が割引になります。
2022年10月以降は5年までしか契約できなくなってしまいますが、10年契約をすると最大で火災保険料が約18%もお得になるような火災保険もありました。
一括支払いとなるのでキャッシュフローはよくよく確認しておく必要がありますが、
火災保険は長期契約をした方がお得です。
火災保険料の相場
火災保険料の相場ですが、こちらは
- 立地
- 構造
- 築年数
- 物件規模
- どこまでを補償範囲とするか
- 契約期間は何年か
といった条件によって左右されます。
そのため一概にこれくらい、というのは言えないのですが、ざっくりとまとめてみると以下のような金額になります。
- 一戸建て
- 東京
- 築年数10年前後
- 木造
- 1000万延規模の建物
- 5年長期割
→年間3万円程度
- 区分マンション
- 東京
- 鉄骨
- 占有面積60平米前後
- 5年長期割
→年間1万円〜1.5万円
- アパート一棟
- 愛知県
- コンクリート造
- 新築
- 8000万円規模
→年間3万円〜5万円程度
※全て火災保険のみの計算
このようにして見てみると、やはり規模の大きい物件に関しては火災保険だけでもかなりの金額になることがわかります。
保険会社によって火災保険料が異なりますので、しっかりと物件の特性に合った火災保険を選ぶことが大切です。
関連記事:【オーナー向け】火災保険の選び方
火災保険は本当に必要?
不動産投資家にとっては、定期的に出ていくお金というのはなるべく抑えたいと思うものですよね。
火災保険は本当に必要なのでしょうか?
実際に不動産投資をしていると、火災保険はやっぱり必要だな、と感じます。
何が起こるかわからないですし、小さなものでも火災保険が利用できることは結構あって、補償範囲は広いなと思うんですよね。
さらに私が投資しているのは地方物件でよく雪が降る地域が多いので、そういった地域はやはり雪災補償をよく使います。
初めて不動産投資をする、という方は特にどんな場面で火災保険が使えるのか、ということがあまりイメージできないのと思いますので、
まだ投資初心者なのであれば、なるべく火災保険は加入した方が良いでしょう。
どんな火災保険が物件に合っているのかがわからないという方は、保険スクエアbang!などの火災保険無料比較サービスを使ってみるといいと思います。
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