太陽光発電投資と不動産投資は並べて語られることが多いですよね。
私の周りにも太陽光発電投資をしている人がいて、「なかなか良かったので、お勧めすればよかったですね〜」と言われたことがあります。
ただ、不動産投資をそれなりにやってきた身としては、太陽光発電投資には少し疑問を感じる部分もあります。
これから始めるなら太陽光発電投資と不動産投資、どちらが良いのか、不動産投資家の目線で考えてみました。
太陽光発電投資と不動産投資の基本
まずはそれぞれがどんな投資なのか、ということを先に軽くおさらいしておきたいと思います。
まず太陽光発電投資というのは、ソーラーパネルを使って発電した電気を電力会社に売却することで利益を出す投資方法です。
余っている土地にソーラーパネルを設置するなどして、そこで発電システムを作ります。
また、最近ではすでに広大な土地に設置してある発電システムがあり、それを分譲で買い取って投資をする、という方法もあります。
太陽光発電システムの寿命は20年〜30年程度で、中古のソーラーパネルは1枚あたり5,000円〜1万円程度で売却できるそうです。
投資にいくらかけて、どれくらい所有してから売却するのか、ということは不動産にくらべると見えにくい部分がありますね。
それに対して不動産投資はいわゆる「大家さん」になる投資方法ですね。
- 戸建て
- アパート
- マンション
など、投資する規模はさまざまですが、まず家を購入し、その家を貸し出して家賃収入で収益を出します。
ある程度収益が出たところで売却をすることも可能です。
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太陽光発電投資なら1万円から始められる?
まず最初に太陽光発電投資のメリットとして挙げられるのは、少額から始めることができる、という部分かと思います。
すでに設置してある太陽光発電システムを分譲で買い取る場合、1万円以下から購入できるところもあるようです。
さらに、自宅の屋根や庭にソーラーパネルを設置する場合は、初期費用が150万円前後。
不動産投資に比べるとかなり少額から始められるのが魅力的でしょう。
ただ、不動産投資も築古戸建てなどであればかなり少額から始めることができます。
私も最初に購入した物件は数十万円程度の築古戸建てでした。
連記事:リフォーム代をかけないボロ戸建て投資!リスクを最小限に
固定価格買取制度(FIT)は本当に安定しているのか
電気の買取価格に国が補助金を出しており、固定価格買取制度(FIT)により20年間は買電価格が固定されています。
ただ、固定買取期間が終了する20年後の買電収入は見えないので、それよりも短期で投資をするつもりなら良いと思うのですが、長期的に投資をすることを考えている場合はここはメリットがデメリットにもなり得るな、と個人的には思っています。
不動産投資であれば、今持っている物件が築20年30年となったときにどれくらいの金額で売れるのか、ということが、周辺の類似物件を調査することである程度見えてきます。
ですが太陽光発電投資の場合は、将来的にどうなっていくか、ということがいまいち想像しにくく、データも少ないです。
ここは不動産投資の方が長く続いている投資方法の分、データも豊富で、きちんと学べばイメージがつきやすくなるので、有利かなぁと思いました。
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太陽光発電を行う土地は、価値の低い土地であることが多い
これは土地を購入してソーラーパネルを設置した場合の話ですが、
もし太陽光発電投資がある程度うまく行って、良きところでソーラーパネルを売却する、となっても、土地を果たして売却することができるのか、というところが個人的には疑問です。
土地を購入してソーラーパネルを設置する場合は、多くの場合、あまり価値の高い土地は購入しないでしょう。
ソーラーパネルを設置するだけの土地であれば、光があたる場所であれば、立地はあまり関係ないですからね。駅近である必要もないわけです。
ですが投資がうまく行かなかった時や、売却して撤退したい、と思った時に、そういった価値の低い土地が売れるのか。
売ろうとしても売れなくて手元に残ってしまうような土地だったり、購入した時の価格よりも下がるようであれば、なかなか太陽光発電投資で収益がプラスになっていても、全体をプラスにするのが難しいのではないかなと思います。
相続などで手に入れた土地で、どうにも手放したくもないし、なんとか活用できないか、というくらいなら良いと思うんですけどね。
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上記のようなことから、
- 短期的に投資をしたい
- リスクを抑えて、安全に少額で投資をしたい
というような方には、太陽光発電投資は向いているかもしれない、と思いました。
ただ、買取価格の保証が終わってしまったり、途中終了する可能性もあり、ここは不確定要素です。
これまでのデータの積み上げから分析をして投資を行っていきたいというのであれば、不動産投資の方がイメージはしやすいのではないでしょうか。
ただ不動産投資も空室リスクなど、予期せぬリスクは多くあります。
不動産投資はやはり不動産そのものが好きな人がたくさん勉強して収益を出して行っている、というイメージはありますので、
どちらがおすすめというよりは、不動産が好きかどうか、というところをまずは考えて見るといいかもしれません。