最初に断言しますが、
「修繕積立金が安い」でマンションを決めると絶対に後悔します!
地方の築古一棟アパートや戸建て、都内の区分マンションを中心に不動産投資をして10年以上になります。
不動産は基本的に中古で購入していますが、都内の区分マンションを購入する時に見るべきものの一つとしてあげられるのが月々にかかってくる修繕積立金とマンション全体の修繕積立金残高。
修繕積立金というのはマンションの価値、つまり資産の価値を維持していくためにとても大切なものなのです。
修繕積立金は何に使われる?
マンションを区分で購入すると、所有者は毎月マンションの管理費と修繕積立金の支払いが必要になりますね。
ではそれらは一体何に使われるのでしょうか?
管理費に関しては、マンションの共用部の維持に使われます。
例えば以下のような用途です。
- 管理人人件費
- 管理会社に支払う手数料
- 清掃費
- 設備の保守・点検費用
- 共用部の水道・光熱費
- 損害保険料
- 管理組合の運営費用
- フロントや医療サービス、プールやジムといった設備の維持費用
また、修繕積立金はマンションの大規模修繕など、大きな費用のかかる修繕に使われるお金です。
主に以下のような用途となります。
- 外壁工事
- 防水工事
- 屋根の工事
- 設備工事(給水・排水設備など)
- 破損部位の修繕(台風や災害などでの破損など)
- エレベーターなど、共用部分の工事
通常マンションを一棟まるまる所有する場合は、所有者であるオーナーが管理のためにお金を使ったり、大規模修繕をしたりしますね。
ですが区分所有のマンションの場合はマンションを複数人で所有していくことになります。
マンションによっては数百戸と戸数があるようなものもありますので、それを統率するのは難しいですよね。
そのため、マンションでは管理組合を作り、その組合で議論を行って、マンションの管理を行っていきます。
投資用で所有しているマンションでも、オーナーさんが率先して管理組合に参加されていたりすることもあります。
(私の場合は所有している物件が多いのもあって、そういったことはやっていませんが笑)
修繕積立金が安すぎるとマンションの資産価値が落ちていく
先述したように、マンションの管理費や修繕積立金はマンションの資産価値を維持するために必要なお金です。
これが安すぎるということは、管理や修繕がしっかりと行われていない、あるいはこれから行えなくなる可能性が高いということです。
管理が杜撰になってくると、例えば敷地内に放置されたゴミがそのままになっていたり…
それによって不法投棄が増えたりすることもあります。
これはマンションの第一印象を著しく損ねますよね。
私自身も区分マンションを探している時、こういった理由で購入をやめたマンションがありました。
さらに修繕積立金がしっかりと積み立てられていなかったり、滞納している所有者がたくさんいたりすると、
本来はやらなくてはいけない大規模修繕ができないまま…という事態を引き起こします。
例えば外壁に大きなクラック(ひび割れ)が入ったまま…といった場合、
クラックから雨水が侵入してお部屋の中で水漏れが起こる…なんてこともありますね。
これは老朽化が早まる原因にもなります。
投資用のマンションとして問題なのは、そういったマンションになってくると入居がつかなくなってくるというところ。
さらに、売りに出しても売れない、売れても破格の値段になってしまいます。
目先の「管理費・修繕積立金の安さ」に釣られてしまうと、長い目で見た時に大きな損をする可能性が高いのです。
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管理・修繕がしっかり行われているか?何を見ればいい?
投資用マンションを購入するにあたって、管理・修繕がしっかり行われているかどうか、ということをしっかりチェックしなくてはいけないことが分かったと思います。
では、何を見ればそれらをチェックすることができるのでしょうか?
まずは管理費・修繕費が周辺の類似物件とあまり差がないかどうか、ということを確認してみましょう。
戸数や築年数などによって変わってくる金額にはなりますので、できるだけ似ている物件をいくつかピックアップして比べてみると良いと思います。
その上であまりにも安すぎる、という場合は要注意。
そして、物件情報では長期修繕計画表というものを必ず見るようにします。
仲介不動産の方が資料をくださると思いますが、もらっている資料の中にこれが含まれていない場合は
長期修繕計画表を見たいのですが…
とお願いすればいただけると思います。
長期修繕計画表には何年後にどういう修繕をする予定で、そのために今いくら修繕積立金を貯めることができているか、どのペースで貯めていくか、といったことが記されています。
これを見てみて、きちんと修繕積立金が計画通りに積み立てられているかどうか、ということを確認しましょう。
中には修繕積立金の滞納があるマンションもあります。(修繕積立金の支払いをしていないお部屋があるということです)
こういった場合は上記で説明したように、然るべきタイミングで修繕が行えなくなるといった問題が発生する可能性があるので注意が必要です。