分譲で購入したマンションを、自分は今住まないから賃貸に出したい!
こういった時にどのような手順で賃貸に出すのか、ということを今回は解説してみたいと思います。
住宅ローン利用中に貸し出すことはできない
まず一番最初に確認しておきたいことですが、
住宅ローンを組んで分譲マンションを購入しており、今まだそのローン返済を続けている最中、という場合は原則としてマンションを賃貸に出すことはできません。
というのも、住宅ローンというのは「住宅を購入する」という目的のために用意されている商品で、
お部屋を賃貸に出す、つまり投資事業をする際には使えないローンなのです。
投資の場合は空室など、いろいろなリスクがありますよね。
住宅ローンであれば本人が住み続けてローン返済を行えますが、投資の場合は空室が続いたり、何かしらのトラブルがあった時に、ローン返済ができなくなる可能性があります。
そのため、金融機関は投資のためのローンの場合はもっと条件が厳しいローン商品になるのです。
なので住宅ローンを組んだ物件に関してはローン返済中に貸し出しということはできません。
ただし、やむを得ない理由があると金融機関が認めて、合意を得られた場合に限り貸し出しができることもあります。
やむを得ない理由として認められない場合は、住宅ローンから不動産投資ローンへ借り換えを行うという選択肢もあります。
住宅ローンを組んでいて返済中だ、という場合はいちどその辺りを確認してみましょう。
関連記事:不動産投資ローンと住宅ローンの違いとは?
仲介してくれる不動産会社・管理してくれる管理会社を探す
ローンの問題がクリアできて、賃貸に出すことが何も問題なくできるのであれば、最初は仲介会社を探します。
これは入居者を探すために、物件の情報を掲載してくれたり、宣伝してくれたりといった業務をしてくれる会社です。
もし物件の管理もお願いしたい場合は、管理業務も同時に行っている不動産会社さんが良いでしょう。
お部屋の近くに自分も住んでいて、管理は自分でやる、という場合は自主管理としても良いとは思いますが、
不動産業に関する知識がないままに管理業務をやるとなるとかなり大変ではあります。
何よりトラブルが起きた時の対応が大変ですね。
関連記事:サラリーマン大家に自主管理は無理?管理会社に任せた方がいい?
賃貸借契約の方法を考える
賃貸借契約には、
- 普通借家
- 定期借家
- サブリース
の3つの種類があります。
普通借家が一般的ではありますが、この普通借家にすると入居者が更新希望をする限りはお部屋を貸し出し続けることになります。
定期借家にしておくと、「この期間までしか貸し出しできませんよ」という制限をつけることができるので、
転勤の間だけマンションを貸し出したい!
という場合であれば、定期借家にした方が良いでしょう。
その分借り手を見つけづらくなるかと思いますが、数年後にマンションを住居用に戻す予定があるのであれば、定期借家がおすすめです。
サブリースはサブリース会社と契約して、賃貸経営を全て任せる代わりに手数料を支払うやり方です。
手間が一番かからない方法で、空室の場合でも収益を受け取れるのですが、手数料は高めなので収益性は落ちます。
また、サブリース会社が倒産する可能性もありますので、きちんとリスクを把握した上で契約をするようにしましょう。
関連記事:サブリース(家賃保証制度)のメリットデメリットを解説
不動産会社と契約
不動産会社に仲介をお願いする場合は、
- 媒介契約
- 代理契約
の2つの契約方法があります。
媒介契約も代理契約も入居者募集は不動産会社が行ってくれますが、
媒介契約の場合はオーナーが入居者を選ぶことができます。
代理契約の場合は入居者の選定も全て不動産会社に任せます。
トラブルが起きそうな人を事前に審査で落とすことができるので、
媒介契約の方が良いのではないかと思いますが、
特にこだわりがなく、面倒なことは全て任せたいという場合は代理契約が良いでしょう。
関連記事:入居付けしてくれた不動産仲介業者へのヒアリング、何を聞いてる?
入居者募集
仲介業者と契約が済んだら、入居者募集の広告掲載などは仲介業者が行ってくれます。
家賃の設定など条件はオーナーが決めなくてはいけないですが、仲介業者と相談しながら進めていけば良いのでここまでくれば安心ですね。
入居が決まりやすくなるよう、空室対策をできる限りすると良いでしょう。
関連記事:簡単ですぐにできる空室対策!実際にやってみたものを紹介します
賃貸借契約を結ぶ
仲介業者が決まれば入居希望者が見つかった段階で内見案内をしてくれます。
内見して物件を気に入ってくださったら申し込みが入り、媒介契約の場合はこの時入居者情報が共有されます。
問題がなければ賃貸借契約を締結して賃貸開始となります。
基本的に内見〜契約までは仲介業者さんが代行してくださるので、あまりオーナー側でやることはありません。
関連記事:不動産投資、入居者募集キャンペーンで実際にやってみたこと
自分が住まなくなってからは賃貸に出すなどして収益化するのもいいですし、
また将来的に居住用に戻してもいいですよね。