地方の築古アパートを中心に投資をしています。
先日、何ヶ月も家賃滞納が続き、裁判を起こして強制執行となったお部屋がありました。

こちらのアパートは単身者向けのワンルームになります。
裁判により強制執行権を得た訳ですが、
お部屋に入ってみると信じられないくらいの残置物がありました。
今回こちらのお部屋の残置物処理にかかった費用は77万円(税込)でした。
こちらの記事には生々しいゴミ屋敷の現場写真が含まれます。
苦手な方はご注意ください。
ゴミ屋敷の現場写真
家賃滞納があって強制執行となるようなお部屋は大体ゴミ屋敷になっていることが多いですね。
今回のお部屋もとんでもないゴミ屋敷になっていました。


中身が入っているペットボトルが多数ありますが、こちらは「尿入りペットボトル」だそうです。
おそらく電気も水道も止められてしまっていて、トイレの水が流せなかったのでしょう。
とはいえ、これを片付けなきゃいけないかと思うと本当に空恐ろしくなります。
地方物件なので、今回はこのエリアをでご担当いただける業者さんに撤去をお願いしました。

撤去完了、請求書がきた
先日撤去が無事完了し、細かい内容を記載した請求書が来ました。


もともと見積もりでは78万円と言われていたのですが、請求は70万円+税で77万円となっていました。
細かく見てみましょう。
執行補助者1名 35,000円 復代理1名 7,000円
1名補助者1名復代理とあります。
執行補助者とは、強制執行を行うにあたり、実際に荷物を搬出・保管する業者のことだそうです。
催告旅費 19,000円
催告をするために必要となった旅費、という意味で使われている言葉のようです。
今回は物件のすぐ近くには業者さんがいらっしゃらなかったため、少し離れたところからお願いしたのもあり、ここが少し高めについているかもしれません。
搬出 252,000円
特殊作業員5名となっていますね。
ワンルームでこの人数なので、もっと広いお部屋だったら、更に人数が増えて金額も上がっていたと思います。

実際にトラックに積み込みをしていただいた様子も写真を送ってくださっていました。

信じられない量です。
特殊作業 30,000円
汚物処理の項目として、
- 室内全般
- バス
- トイレ
- 冷蔵庫内
- 尿入ペットボトル1,500本内外
と書かれています。
尿入りペットボトル1500本!!!!
実際には1本1本数えたというわけではないのでしょうが、大体それくらいあったということでしょう。
とんでもない量ですね……電気と水道が止まってしまってから一体どれくらいここで生活していたのでしょうか。

残置物撤去後も、お風呂はなかなかの汚さでした。
解錠交換 19,000円
玄関ドア鍵交換1箇所(ノブごと交換)ということで19,000円。
まぁ大体これくらいの値段かなとは思います。
廃棄 266,000円
分別〜廃棄/廃棄物14㎡(@19,000円/産廃処分場扱)となっています。
特殊品廃棄 35,000円
汚物処理
- 尿入ペットボトル1,500本内外
- 原付スクーター
- (サービスで)家電4品目
とのこと。
原付スクーターまであったんですね…

一番お金がかかるのは人件費と廃棄費用

請求書を細かく見てみて感じたことは、一番お金がかかっているのは、
- 人件費
- 廃棄物処理費用
の主に2つなのかなと思いました。
お部屋が広くなればなるほど、人件費もかかりますし、廃棄物の量も増えます。
つまりどれくらい汚いかというよりも、お部屋の広さによってゴミ屋敷の撤去費用は金額が決まってくるのではないかなと思いました。
今回はワンルームなのでこれくらいの金額で済みましたが(それでもすごく痛手ではあります)
これがもっと広いお部屋だったら…と思うと怖いですね。
一応ファミリータイプのお部屋も所有はしているので恐ろしいです。
とはいえ、ファミリーの場合はなかなかここまでのゴミ屋敷にはなりにくいかなとも思いますが。

ゴミ屋敷の片付け費用77万円はオーナー持ち
今回は入居者の素性は割れているものの、
連絡がずっと取れていないというのと、会社に連絡をしても連絡が取れなかったようなので文字通り失踪しているのでしょう、とのことでした。
強制執行の権利は得ましたが、銀行口座の差し押さえなども調査が必要らしく、1件あたり5000円ほどの費用がかかるそうです。
どの銀行を使っているかは分からないので、心当たりがあれば良いけど、結局口座を調べてみても残高がなければ差し押さえても無駄になるとのことで、もうこれ以上追求するのはやめました。
結局裁判費用もゴミ屋敷の片付け費用もオーナー持ちということになり、こちらは大迷惑です。
「退去します」とだけ言ってくれれば、家賃滞納されてもまだいいんですけどね。
