不動産投資の基礎知識

不動産投資におけるポンジ・スキームとは?投資詐欺に注意

正しい知識を身につけて不動産投資を行っていれば、不動産投資は収益を出していくことができる投資です。

ただ、不動産に限らず、投資関連の話は詐欺のものも多く、騙されてしまって借金をしてしまう、そのせいで精神障害を引き起こしてしまったり、果てには命を絶ってしまう、という人もいます。

こういった悲しいことが少しでも少なくなるように、投資詐欺に対する知識をなるべく多くの方に身につけて頂きたいと思っています。

今回はポンジ・スキームと言われる、少額で始めることができるという謳い文句で詐欺に誘導する詐欺パターンについて、不動産業界での話を解説してみたいと思います。

ポンジ・スキームとは

ポンジ・スキームとは、100年ほど前にチャールズ・ポンジという詐欺師が作った詐欺の手口で、彼の名前からポンジ・スキーム(計画)という名前が付けられています。

簡単にいうと、「一定額のお金を集めて運用するので、それで出た利益を分配しますよ」という謳い文句で始める詐欺の仕組みです。

実際には運用などは行っておらず、後から入った資金を分配金に回すようなやり方のため、新しい出資金が入ってこなくなると破綻してしまうんですね。

例えば

「数百万円預けてもらえれば、毎月配当金が出ますよ」

というような謳い文句で出資を募るわけです。

もちろんこういった投資手法が全て詐欺である、とまでは言いませんが、

誰かに運用を任せるというのは、自分の判断では何も選べないということですので、そのお金が減っても、返ってこなくても文句は言えないのではないかなと個人的には思っています。

投資に絶対はありませんからね。

関連記事:不動産を購入する時気をつけたい詐欺の手口とは?

怪しいな、と思ったらまず利回りを計算してみよう

不動産を購入するとなると、それなりにまとまったお金が必要になりますので、

少額から投資することができる、という謳い文句は魅力的に思えるのだと思います。

ただ、利回りを計算すると明らかにおかしいな、と感じる利回りになっているものは結構あるんですよね。

50%を超えるような利回りを謳っているものもあるのですが、

東京都心でマンション投資をするなら平均利回りは5%前後

地方の中古戸建てでも20%程度が感覚値としては一般的です。

つまり50%を超える利回りというのは不動産業界の知識がある程度あれば「あり得ない」と感じることができる数字なんですよね。

そして50%の配当が吐き出せるということは、それ以上に運営元が儲かっていなくてはいけません。

不動産投資の経験がある程度あれば、そんなうまい話があるわけない、とすぐに理解できるものなのです。

関連記事:不動産投資、ワンルームの利回りはどれくらいがいいの?

不動産投資ではどんな事例がある?

不動産投資のポンジスキームでは、100万円程度のかなり控えめな金額から投資ができて、

管理などは不要、とにかくお金を預けるだけで良い、というようなものを見かけますね。

利回りが飛び抜けて高い、というようなわけではないものもありますが、

それにしても、不動産投資であれば空室リスクもあるわけで、リスクなしで必ず想定の利回りの配当がある、というのがそもそもおかしいと思います。

空室などが出て想定よりもマイナスになった部分は、どうやって補完しているのだろう…?と思ってしまいますよね。

関連記事:空室リスクの高い物件ってどんな物件?

不動産で稼いでる、という話で稼いでる人も多い

私も不動産業界のことに関しては常に情報を集めていますので、ネットの記事やYouTube動画なども日常的に見ますが、

キャッシュフローだけで見ると確かにすごいなと思う金額の方はいても、

よくよく投資額に対するキャッシュフローを見てみて、割合で考えると「そんなに投資してるのにキャッシュフローはそれだけ…?パーセンテージがおかしいような…?」と思うことがよくあります。

年収で投資を判断される方が多いのですが、

大切なのは投資額に対してどれくらいのリターンがあるか、ということでしょう。

年収の数字が大きくなれば良いというわけではないのです。

そしてそういう人がメディアに出ていることは多くて、

「不動産投資で稼いでいます」という体裁そのもので稼いでいるな…と思うことも多いです。

数字は割合で見られるようになった方が良いですね。

そして楽して稼げる方法などは残念ながら世の中にはありません。

不動産投資も不労所得、なんて言われますが、全く不労だとは思いませんよ。

確かに会社勤めのように平日毎日朝から夜まで出勤しなくてはいけない、というような働き方ではありません。

ですが、連絡はいつでもとれるようにしておいて、いつでも現地に飛べるようにしておく。

どのように空室を埋めたらいいか常に考える。

色々やることはあります。

それを楽しんでできれば不労所得とも言えるのかもしれませんが、

基本的に「何もしない」では稼ぐことはできないのです。

関連記事:かぼちゃの馬車事件ってどんな事件だったの?失敗に学ぶ不動産投資

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