売買知識

不動産投資をする時の自己資金の目安ってどれくらい?

不動産投資を始めようと思った時に自己資金があまりなくて不安に思っている人も多いと思います。

投資というのはまず最初にまとまった金額を用意することが大事だとよく言われますよね。

 

1年間で1%の利回りがあったとしても、100万円しかなければ一年で増えるお金は1万円だけです。

ですがもし5000万円用意することができれば、年間で50万円お金が増えます。

 

なので最初はなるべくお金を持っていた方がいいと考える人が多いと思います。

 

しかし不動産投資の場合はお金を借りてレバレッジを効かせるということができますので、最初に用意するお金が全て自己資金である必要性はありません。

 

不動産投資のレバレッジ効果

 

レバレッジというのは「てこ」という意味です。

小さな力をてこの原理によって大きな力に変えるということを意味しており、少額な自己資金でも大きな投資効果を生み出すことができるということなんですね。

 

自己資金が少なくてもローンを利用することによって大きな投資効果を生み出すことができます。

不動産投資では不動産という現物資産を担保にすることによってローンを利用します。

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自己資金が少ない方が投資効率は高い

 

レバレッジについて解説しましたが、物件価格に対して自己資金の比率が低い、つまりローンの比率が高い方が投資効率は高くなるということがいえます。

投資効率を図るROIという基準があり、これは日本語では「投資収益率」「投資対効果」などと言われますが、要は自己資金を何年間で回収できるかということを示す指標になります。

 

このROIは以下の計算式で求めることができます。

ROI(%)=年間キャッシュフロー÷自己資金×100

この式を見ていただければわかるかと思いますが、自己資金の数字が少なくなればなるほど自己資金を回収しやすくなるのでROIのパーセンテージは高くなるということです。

つまり投資効率が良くなるんですね。

 

なので不動産投資ではローンを使って自己資金をなるべく早く回収しさらに再投資をして物件数を増やしていくことによって規模を大きくし利益を上げていっているのです。

関連記事:不動産投資、中古と新築はどっちがいい?

 

自己資金と頭金の違い

 

ここであらためて自己資金というのが何を指すのかについて解説したいと思います。

 

自己資金と頭金が混ざってしまっている人が多いですが、厳密には自己資金と頭金は区別されるものになります。

 

自己資金とは自分が持っている資金のことを指します。

物件を購入する際は物件の価格以外に諸経費がかかってくるものですが、頭金は物件の本体価格に対していくら資金を用意するかという部分のことを指します。

自己資金は諸経費と頭金を合わせた金額です。(自己資金=頭金+諸経費)

 

基本的には諸経費の部分も融資で賄うのではなく現金で支払う必要があります。

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物件価格以外に必要は諸経費

 

物件価格以外に必要な諸経費には何があるのかと言うと以下のようなものが挙げられます。

 

  • 仲介手数料
  • 司法書士報酬(不動産登記費用や抵当権設定費用など)
  • 登録免許税
  • 印紙税
  • 火災保険料、地震保険料
  • 金融機関融資手数料
  • 不動産取得税
  • 固定資産税

 

 

物件価格以外にも諸経費はまとまった金額がかかってくることが多いです。

 

特に金額がかかってくるのが仲介手数料の部分と司法書士報酬です。

司法書士によって金額が異なりますので良い司法書士を見つけるか、不動産会社が既に取引をしている司法書士を紹介してもらうと良いと思います。

関連記事:アパート経営の税理士費用はいくらくらいかかる?

 

自己資金ゼロは危険

 

自己資金をゼロにして不動産投資をするというケースもあります。

購入する物件を担保にしてローンを組むことができる不動産投資では、金融機関が物件価値を高く評価した時に融資を受けやすくなるため、自己資金ゼロで不動産投資を始めることができます。

 

物件の評価だけでなく、ローンを組む人のパーソナリティーも評価して融資条件が考えられるため

継続して安定的な収入があったり、不動産投資の経験があったりする場合は融資も降りやすくなるでしょう。

 

自己資金比率が低い方がレバレッジを効かせることができるため投資効率が良いというお話をしたので

自己資金ゼロで良いのではないかと思う人も多いと思います。

 

しかし自己資金をゼロにするということはそれだけお金を借りるということでもあるので返済額が大きくなります。

もちろん融資が下りない可能性もあります。

 

そして一番のリスクは利回りが物件購入当時のシミュレーション通りにならない場合です。

不動産投資は想定外の事態が起きやすいものです。

思っていたよりも空室率が高くなってしまったり、家賃を滞納されてしまったり、想定外の修繕が必要になりまとまった修繕費用がかかってしまったということもあるでしょう。

こういった時に自己資金ゼロだとローンの返済ができなくなってしまうことがあります。

 

不動産を担保に入れてローンを組んでいるわけですからローンを返済できなくなれば物件を売却しなくてはいけなくなってしまいます。

しかし焦って物件を購入する場合多くの場合は適正価格で物件を売却することができません。

そういった大きなリスクが付きまとうため、自己資金ゼロというのはあまりおすすめできないのです。

関連記事:不動産投資を自己資金ゼロで始められる!が危険な理由

 

自己資金の目安は20%〜30%

 

一般的に融資がつきやすい自己資金は物件価格の20%から30%ほどが目安とされています。

また最低でも自己資金は300万円という一般論もあります。

これは融資が下りやすい自己資金の目安だと思ってください。

 

レバレッジを効かせた方が投資効率が良いというのもあり、自分の預貯金全てを自己資金として投資してしまう必要はないと思います。

 

しかしあまりにもローン比率が高いのはリスクが伴いますので注意が必要です。

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