動産投資を行うときに金融機関で不動産投資ローンを組む方が多いと思うのですが、不動産投資ローンが組めないというケースもあります。
不動産投資が組めないケースというのはどのようなケースなのでしょうか?
不動産投資ローンとは
投資用のアパートやマンションの購入をするために金融機関が資金を融資するローンのことを不動産投資用ローンと言います。
不動産投資用ローンでは投資家が購入する不動産を担保にして金融機関がローンを貸し出します。
自分が住むための物件を買う時に住宅ローンとは全く違うものになります。
住宅ローンよりも不動産投資用ローンの方が金利が高く、2%から4%前後の金利となっています。
住宅ローンの場合は35年などの長期の融資期間を設定することができますが不動産投資ローンでは物件の種類によって融資期間が大きく異なってきます。
金利が低い住宅ローンの方が魅力的に映ると思いますが、投資用物件を購入するのに住宅ローンを組むことはできません。
住宅ローンは住宅を購入するというあくまで消費に対するローンになります。
それに対して不動産投資ローンは投資に対するローンなんですね。
自分が住むための住居は新しいお金を生み出すことはありませんが、不動産投資の場合は家賃収入という新しいお金を生み出してくれます。
そのため融資審査でも見られる基準が少し変わってきます。
住宅ローンの場合はローンを返済することができるかどうかということが重要なので、ローンを借りる方の属性が重要視されます。
不動産投資ローンでも同じくローンを借りるか他の属性は重視されますが、住宅ローンと違って購入する不動産の評価も融資審査で見られるポイントとなるのです。
投資として考えた時に回収が難しそうな不動産であれば融資審査が通らなくなります。
関連記事:不動産投資ローンと住宅ローンの違いとは?
不動産投資ローンが組めないケース
では具体的に不動産投資ローンが組めないのはどのようなケースなのでしょうか。
年齢が高すぎる
融資した時点での返済能力が重要視されるため、融資年数に対して年齢が高い人は不利になる傾向があります。
融資期間中に定年退職を迎えてしまうような年齢の場合は、定年退職によって収入が大きく減る可能性があるので融資審査が通らないということがあるんですね。
また融資審査自体は通っても融資期間が短くなってしまうということもあります。
そのため不動産投資はなるべく若いうちから始めた方が良いのです。
複利的な部分を考えると、どのような投資においてもなるべく早く年を始めた方が良いという話はありますね。
物件の耐用年数を超えている
建物の構造ごとに建物には耐用年数というものが定められています。
- 軽量鉄骨造…19年
- 木造…22年
- 鉄骨造…34年
- 鉄筋コンクリート造…47年
例えば木造物件の場合はこの対応年数である22年で減価償却が終わり、建物の価値というのが資産評価上ではなくなってしまいます。
金融機関によっては物件の耐用年数内でしか融資年数を設定できないということがあります。
中古の木造物件などだと融資を組むのが難しいことが多いようです。
勤務先や勤続年数
融資を受ける人の収入は一番チェックされる部分でもあります。
お金を貸す金融機関側からすると、その人が本当にお金をちゃんと返してくれるのかどうかというのはしっかりとチェックしなくてはいけない部分です。
源泉徴収票や確定申告書などから練習の調査がなされます。
勤続年数が短い場合は収入が不安定と見なされて不動産投資ローンが組めないということがあります。
また基本給ではなくインセンティブの割合が多い営業職などの方は、年収にバラつきがでてしまうので収入が不安定だとみなされることがあります。
できれば安定した基本給があるような職種の方が融資を受ける上では有利になるんですね。
関連記事:不動産投資ローンを組むのに勤続年数はどれくらいあった方がいい?融資に有利な属性は?
自己資金が少ない
手元の自己資金が少ない場合は計画的にお金を貯める能力がないとみなされてしまう可能性があり不動産投資ローンが組めない場合があります。
不動産投資では予想外の大きな修繕費がかかったり、想定よりも空室期間が長く続いてしまうといったリスクがあります。
そういった時に自己資金が少ないと返済が滞る可能性があると考えられてしまうわけです。
実際不動産の場合は10年ごとに大きな修繕が必要になってくるケースが多いので、例えば中古物件を購入する場合は何時頃修繕を行ったのかという修正履歴をしっかりとチェックしてから物件を購入した方が良いです。
自己資金ゼロから始められる不動産投資といったようなセールストークもよくありますが、ある程度自己資金がないと不動産投資を始めるのは危険です。
ローンが組めない理由にもなりますのでそれなりの自己資金は欲しいですね。
関連記事:不動産投資をする時の自己資金の目安ってどれくらい?