売買知識

中古の一棟アパートを購入する時に見ているポイント

今回は中古のアパートを一棟買いするときにどのような部分を見ているのかということについてお話ししてみたいと思います。

ほとんどの場合、一棟のアパートを買うとなると地方のアパートになるかと思います。

地方の中古アパートを購入するという前提で解説していきます。

 

利回り

 

やはり一番最初に物件を見る時に指標となるのが利回りだと思います。

近年だとだいぶ少なくなってきてしまっていますが地方のアパートだとまだまだ20%前後利回りがあるものも多くあります。

これぐらい利回りがあるということは、それだけ安い価格で売っているということなので、かなり築古だったり、木造で老朽化してきているという物件が多くはなってきますが、投資として考えるのであれば利回りが20%前後あると安心というイメージですね。

ただこの利回りの数字だけに振り回されないようにしたいところです。

 

利回りの数字を見て良い数字だなと思ったら家賃設定を見てみます。

そのアパートがある地域の家賃相場も調べてみて本当に家賃設定がその金額で大丈夫かどうかということも計算してみましょう。

多くの場合で家賃設定が少し高めになっていたりします。

築年数が経てば経つほど家賃設定は後々下げて行かなくてはいけない部分でもありますので、それを加味したうえで利回りがどれぐらいになるのかということを改めて計算してみるようにしましょう。

関連記事:不動産投資の利回りの最低ラインはどうやって判断する?

 

空室率

 

インターネットで物件情報を見るだけだとなかなか空室率までは書いていない場合もありますが、興味のある物件なのであれば問い合わせをしてみて空室率を聞いてみるのも良いかと思います。

利回りが良くても空室率が高ければ入居付けが難しくなります。

あまりにも空室率が高い物件の場合は、何か大きな理由が隠れている可能性もありますので、空室率が高い理由についても推測できるような根拠が欲しいですね。

関連記事:不動産投資の空室リスクを回避するために行うべき3つのこと

 

駐車場の数

 

お部屋の数に対して駐車場がいくつあるのかということは地方の物件だとかなり重要なことになります。

駐車場がないから物件を紹介しにくいという管理会社の方の声もよく聞くからです。

地方の物件の場合は車社会が当たり前なので、学生でも車に乗っていたり家族で複数台車を所有しているということもよくあります。

もし駐車場の台数が少ないのであれば、近くの駐車場を月極で借りることができるのか、近くの土地で一緒に買うことができる土地はあるかということなどをみると良いでしょう。

 

土地の値段

 

売りに出されている価格のうち、いくら分が土地の値段なのか、ということを計算してみます。

エリアの土地値をネットで検索すれば公示価格などが出てきますので、それらのデータをもとに、土地の広さをかけて、ざっと土地の値段を計算してみましょう。

例えば建物が老朽化して解体しなくてはいけなくなった時でも、土地にそれなりの価値があれば土地だけで売却して利益を出すことができるかもしれません。

建物部分と違って土地の部分は経年劣化していきませんので、土地の値段が価格の多くを占めていれば、お買い得な不動産だ、と考えられるでしょう。

関連記事:不動産購入の時の価格相場の調べ方と交渉方法

 

修繕履歴、外観内観

 

もし情報が載っているのであれば、修繕履歴も見ておきます。

物件情報として掲載されている写真を見れば、だいたいどこらへんを修繕しているのか、ということは判断できるかと思います。

大規模修繕は大体10年に1回のペースで行わなくてはいけない、と思っておきましょう。

手元にある現金の余裕との兼ね合いも考えられます。

 

外壁は修繕が必要そうか?外階段は塗り直した方がいいか?

リフォームが必要そうな汚い部屋はないか?

ある程度写真だけでも判断することができるでしょう。

関連記事:不動産投資物件を簡単に安くリフォームしておしゃれにする方法

 

その他注意事項などないか

 

その他、

  • 接道義務を果たしていない
  • 建築確認書がない
  • 再建築不可

などの特殊な条件がないか、ということも確認しておきます。

これらの特殊な条件がある場合は、価格交渉のポイントにもなります。

関連記事:不動産投資利益を左右する指値交渉について

 

周辺施設

 

物件のなんとなくの住所がわかれば、今はGoogleマップを使えばweb上で周辺を見て回ることができます。

内見依頼をしなくても周辺の様子が見られるので、まずはGoogleマップで周辺の様子を見てみましょう。

 

コンビニや学校など、あって良い施設は物件情報にも掲載されていますが、嫌悪施設などは当然掲載されていません。

周辺にそういった施設がないか確認してみましょう。

関連記事:不動産購入時に注意したい嫌悪施設とは?

 

地盤

 

物件の近くに海や川、沼などがある場合は少し地盤がゆるい土地になります。

揺れやすい地盤などを見て、地盤的にどういう土地なのか、ということも確認しておくといいかと思います。

ハザードマップも参考にして、保険に入るかどうかという検討材料にしても良いでしょう。

関連記事:不動産投資をするのに危険なエリアってあるの?

 

現地で見ていること

 

ここからは実際に現地に行った時にチェックするポイントについてです。

エリアの雰囲気

 

エリアがどのような雰囲気なのか、なるべく物件の近くだけでなく駅周辺や周りの土地も歩いてみて分析します。

  • ファミリー層が多いのか学生が多いのか
  • オフィスが多いのか戸建てやアパートが多いのか
  • お店はどのようなお店があるのか
  • 生活するとしたら困るポイントはないか?(スーパーがないなど)

昼と夜でも印象はガラリと変わるものですので、昼と夜両方で見てみるとより確実だと思います。

ポスト

 

物件の集合ポストも見てみましょう。

満室に近い空室率なのに、ポストに表札が全然出ていなかったり、チラシがたまっている、というようなポストがある場合は、親戚や友人などに契約をしてもらっていて、満室に近い状態に見せかけている、というケースがあります。

購入してから一斉退去、といったこともありますので注意が必要です。

関連記事:不動産を購入する時気をつけたい詐欺の手口とは?

 

外壁

 

現地で物件を見られたら、外壁を触ってみてチョーキング(白い粉のようなもの)がつく場合は外壁も傷んできているという証拠です。

その場合は近いうちに外壁修繕が必要になる可能性があります。

クラック(ひび割れ)などがないかも確認してみましょう。

関連記事:アパートの外壁塗装工事!費用相場や期間について

売買知識を学べるおすすめ記事
こんな記事も人気です