不動産投資をしていると必ず検討しなくてはいけない火災保険。
火災保険は「火災」という言葉がついているものの、火災以外のさまざまな自然災害にも対応することができる保険です。
火災保険に加入することで基本的にセットでついてくる補償内容を主契約と言い、オプション的に加入者が選択して加入するものを特約と言いますが、
今回は基本的に主契約の中に含まれている風災補償についてです。
実はどんな補償なのか?ということを知らない人は多いのではないでしょうか。
風災補償がいったいどのような内容を補償してくれるのか?その具体的な内容を紹介しつつ、
風災補償を外すことを検討しても良い物件について解説してみたいと思います。
火災保険は、補償範囲を
- 建物
- 家財
- 建物と家財
のどれかで選ぶことになりますが、基本的にオーナーであれば建物のみで良いかと思います。
今回は建物のみの補償という前提でお話しします。
風災補償ってどんな補償?
風災補償の風災とは
- 台風
- 突風
- 竜巻
- 暴風
など、強い風による災害です。
風災補償は雪災や雹災とセットとなっていることが多いです。
風災補償が適用されるケースは以下のようなケースです。
- 強風のせいで屋根の瓦が吹き飛んでいってしまった
- 強風による飛来物で窓ガラスが割れてしまった
- 竜巻による飛来物で外壁に穴があいた
- 台風並みの暴風でベランダが破損した
- 突風でカーポートの骨組みが曲がってしまった
セットとなる雪災や雹災の補償では、雪が多く降った時に雪の重みで屋根が潰れてしまった、屋根瓦が落ちてしまった、というようなケースも補償対象となります。
特に九州地方などは台風の通り道となるので、被害を受ける可能性が高いです。
また、セットとなっている雪災は
- 東北
- 北陸
- 北海道
などで使われることが多いですね。
これらの地域ではよく使われている保険で、私も東北、北海道には複数の物件を所有しており、雪災で火災保険を使うことは多いです。
関連記事:北海道で不動産投資!どんな特徴がある?
風災補償のメリットデメリット
ではここからは風災補償のメリットデメリットを紹介します。
風災補償のメリット
日本では春一番や台風など、強風で発生する損壊がとても多いです。
また日本の国土の約51%が豪雪地帯に指定されており、実は日本は雪の多い地域が多いんですよね。
雪災補償も含めて、使うことが多い補償だと言えるでしょう。
ただ自己負担額である免責額を定めている風災補償も多いです。
例えば免責額10万円の場合、10万円以下の被害額について保険金がおりない、ということですね。
保険商品によって補償範囲は異なりますので、どこまで補償してもらえるのか、ということはしっかりと把握しておきましょう。
風災補償のデメリット
風災補償のデメリットは保険料が高い、というところです。
風災補償は被害金額が高いことが多く、また発生回数も多いので、割高に設定されていることが多いです。
逆を言えば、あまり風災被害のリスクがなさそう、と考えられる物件なのであれば、風災補償を外すことで大幅に火災保険料を節約することができるということでもあります。
物件の特性をよくよく考えて、要不要を検討しましょう。
先ほどお話ししたような、台風の通り道になりやすい九州(あるいは四国、中国地方も)と、積雪の多い北海道、東北、北陸の物件に関しては風災補償は付帯させておいた方が無難かなと思います。
あまり補償内容を詳しく知られていませんが、汎用性が高いというか、使いやすい補償ではあると思います。
関連記事:火災保険の補償範囲ってどこまで?
風災補償を受けられないケース
風災補償を受けられないケースもありますので、どんなケースがあるのか見ておきましょう。
経年劣化によるもの
風災補償に限ったことではないですが、建物の経年劣化、老朽化によって水濡れなどの損害が発生した場合は、補償の対象とはなりません。
あくまで予測し得ない災害での損壊に適用されます。
事故が起こってから保険金請求まで3年以上経った場合
保険金の請求期限は保険法で3年とされています。
被害が出てしまったら、早急に保険会社に連絡すること。
また法律と異なる請求期限を設けている保険会社もありますので注意が必要です。
入居者の方には、被害にあった時にすぐに証拠となるような写真や動画を撮っておいてもらうようお願いしておきましょう。
片付けや修繕をする前に撮影をする必要があります。
関連記事:火災保険請求の流れは?いざという時に知っておきたい段取り
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