収益物件を持っているオーナーにとって、一番大変なこととも言えるのが、物件のメンテナンス部分ではないでしょうか。
経年劣化によって、建物は日々、その価値を失っていっています。
そして評価額としての価値だけでなく、実際に建物は老朽化していくものですよね。
経年劣化の症状として見られるポイントをいくつかまとめてみました。
経年劣化とは
そもそも経年劣化とはどういう意味なのか。
年が経つにつれて、建物の品質や性能が低下してくことを経年劣化、と呼んでいます。
雨や風、紫外線といった様々な原因で経年劣化は起きるもので、建物の見た目が経年劣化してしまうことによって、建物の印象が悪くなることもあります。
日々その建物を見ていると気づかないものですが、初めてその建物を見る人にとってはあまりよくない印象になってしまって
それが理由でなかなか入居者が決まらない、ということもあるでしょう。
もちろん外観だけでなく、お部屋の中も同じことが言えます。
入居希望者への印象だけでなく、経年劣化による老朽化のせいで
耐震性に問題が生じたり、雨漏りなどの物理的問題が出てくることもありますので
こまめに物件をメンテナンスしていくことはとても大切なことです。
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壁紙の経年劣化
まずはお部屋の内装部分から。
壁紙の経年劣化にも色々なタイプがあります。
日焼け
日当たりの状況によりますが、陽がよく入る部屋の場合は
約2〜3年ほどで日焼けによる経年劣化の兆候が表れ始めます。
特に陽が当たる場所に何かしら写真やポスターなんかを貼っていたりすると、壁紙の日焼けが目立ちやすくなりますね。
冷蔵庫焼け
冷蔵庫も動かすと壁紙が焼けてしまっていることが多々あります。
冷蔵庫は「周りにものを置いてはいけない、○センチは壁から離して置く」というような文言が説明書にあったりしますが
熱を溜め込むものではあるので壁紙が焼けてしまうことがよくあるんですね。
手垢
よく手で触れる部分は手垢によって壁紙が部分的に汚れてしまうこともよくあることです。
こういった壁紙の部分は、経年劣化が顕著に表れます。
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畳の経年劣化
畳も日焼けや擦り傷、歩行による磨耗などで経年劣化してしまいます。
ただ、入居者の過失による劣化に関しては、経年劣化には含まれません。
例えばタバコで畳を焦がしてしまった、だとかジュースをこぼしてしまって色が変わってしまった、というような場合は
オーナー側に畳を交換する義務は発生しません。
それ以外の、生活していてどうしても劣化してしまう経年劣化の場合は
だいたい5〜6年に一回程度の頻度でオーナーが費用を負担し、畳を交換するのが一般的です。
賃貸物件の場合は、入居者が新しく入居するタイミングで、
入居直前に畳を交換する、というパターンが一番多いですかね。
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フローリングの経年劣化
フローリングはワックスが剥がれたり、表面が汚れる、といったことは経年劣化に含まれます。
ただ、入居者の過失による傷、
つまり大きなものを落とした、だとか、家具を移動させる際に傷がついてしまった、
というような場合は、オーナー側は修繕の負担をする必要はありません。
屋根の経年劣化
内装だけでなく、外観部分も経年劣化していくことによって
印象が悪くなり、空室率が高くなってしまったり、最悪、物理的問題が生じてくることがあります。
- 錆びてしまっている
- カビが生えている
- 色あせしている
- スレートが浮いてる
というような症状が見られたら、それは経年劣化によるものです。
何かしらメンテナンスを行うようにしたほうが良いでしょう。
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外壁の経年劣化
外壁の経年劣化は特に見た目に影響を及ぼしますし、
ひどくなってくると外壁が崩れてきて人的被害がでることもあります。
- シミがある
- ひび割れている(クラックがある)
- 塗膜が膨れている
- チョーキング現象が起きている(触ると白い粉がつく)
などの症状があれば、メンテナンスが必要だと考えた方が良いでしょう。チョーキング現象に関しては不動産関係者がまず最初に確認するところですね。
外壁をこすっただけでわかりますから。
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自然災害での損壊なら保険が使える?
ちなみに経年劣化による老朽化ではなく、自然災害で雨漏りなどの被害が出ている場合は火災保険を利用して修繕を行うことができます。
例えば
- 台風で屋根の一部が吹き飛ばされてしまった
- 強風によりガラスが割れてしまった
- 積雪によって屋根が曲がってしまった
というような場合は火災保険を利用することができる場合があります。
専門の業者に依頼すれば、経年劣化か、それとも自然災害による被害なのか、ということも診断してもらえるので
自分で判断がつかない場合は、業者に見てもらうと良いでしょう。
日々のメンテナンスを怠っていると使えるはずの保険が使えなかったり
損害賠償を求められてしまうケースもありますので、建物の経年劣化による老朽化には常に細心の注意を払っておくべきです。
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では今日はこのあたりで。