親の代でマンション経営をしていて、それを引き継ぐことになったのだけど
全然不動産投資に対して知識がない、というケースも多いです。
特に最近では平均寿命が伸びている関係もあり、かなり高齢になってからマンション経営を継ぐことになったというケースも少なくなく、
その年齢から不動産投資について学ばなくてはいけないことになり、とても苦労している方もいます。
親からマンション経営を継ぐ時、どのようなことを考えなくてはいけないのでしょうか?
築古物件の経営は難しい
親の代から経営しているマンションの場合、それを継ぐ頃にはすでに物件が築古物件になってしまっているケースがほとんどです。
20年以上築年数が経ってしまっていると、どうしても大きな修繕費がかかってきてしまうことがあったり
空室率がどうしても高いまま続いてしまっていたり、と色々な問題を抱えていて「負の資産」となってしまっているものもあるでしょう。
- 外壁塗装
- 屋根の張り替え
これらの相場もわからないのではないか?と思います。
一般的に不動産投資を始めるよりも、親からマンション経営を継ぐ方が難しい、ということをまずは認識しておく必要があります。
突然難しい不動産が降ってくるのですから、「難しいことに挑戦しようとしているんだ」と思っておきましょう。
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親の時代とは不動産投資業界が違う
もう一つ留意しておきたいのは
親が不動産投資をしていた時代と、今自分がやろうとしている不動産投資では
日本の経済状況や不動産業界が大きく異なっている、ということです。
親からマンション経営を継ぐ場合は
- 「マンション持っているだけでも大丈夫」
- 「面倒なことはあまりないから」
と言われることもあるかもしれません。
確かに日本において、不動産を持っているだけでその価値がどんどん上がっていき、キャピタルゲインを得られる時代というのが確かにありました。
しかし今は日本の経済状況が大きく変わっています。
相続税についても近年で法改正が行われ、内容が変わってきているので
親がマンション経営をしていた時代とは異なる点がいくつもあるんですね。
だからこそ、マンション経営を継ぐ段階で「これからどうしていったらいいのか」ということを早急に考えなくてはいけないケースが多いのです。
マンション経営を継ぐタイミングで検討すべきこと
一括借上げを続けるかどうか?
一括借上げの契約をしてマンション経営をしている場合は、
管理会社に修繕などを全て任せた上で、満室時家賃の約85%程度をもらう家賃保証制度を利用している形になります。
不動産管理会社がオーナーから物件と土地を一括で借りて、それを入居者に貸す形で経営する方法です。
こういったものを親の代から行なっている場合、
家賃を減額されているケースが多く、修繕などの面倒がない代わりに収益もかなり少なくなってしまっている、ということが多いんですね。
なので一括借上げを行なっている場合は、その契約を続けるかどうか、ということをマンション経営を継ぐ段階で検討した方が良いです。
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管理会社はそのままでいいか?
マンション経営を継ぐタイミングで管理会社を変更する人はとても多いです。
管理会社を変えたからといって、必ずしも賃貸経営がうまくいくわけでもありませんので
安易に管理会社を変えるのはおすすめできませんが、
付き合いが長くなってくることによって管理体制が杜撰になってきてしまう会社があるのも否めません。
管理会社の担当とコミュニケーションがしやすいかどうか、というのも親と自分では違うでしょう。
そういった点を視野に入れて、管理会社の見直しを考えてみる必要があると言えます。
空室対策の再検討
空室対策としてどのような対策を施しているのか、ということも今一度確かめ、
それ以上に何かできることはないか、と考えてみましょう。
親がマンション経営をしていた時代とは住んでいる人も違いますし
不動産業界にもトレンドというものがあります。
流行っている設備があったり、その地域に住んでいる人たちの層も変わっているはずですので
何が求められているのか、改めて考えてみてください。
周辺の類似物件を不動産検索サイトなどで検索し、どのような設備になっているのか
設定している家賃は妥当かどうか、ということを一度フラットな目線で考えてみると良いかと思います。
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売却の検討
親からマンション経営を継ぐ場合、すでに減価償却がなくなってしまっている場合も多いかと思います。
減価償却が残っていれば節税効果もありますが、減価償却がもうできないのであれば
物件を売却してしまって、新しい不動産を購入し不動産経営をするのも一つの手です。