不動産投資の基礎知識

サラリーマンがアパート経営を始める準備と失敗しないための注意点

サラリーマンとしての本業があるけれど、老後のことなどを考えて副業としてアパート経営をしてみたいという人は多いです。

しかし体感として、サラリーマンをやりながらアパート経営をするというのはかなり難しいことだと思っています。

今回はサラリーマンの方が副業的にアパート経営をする時に準備をするべき内容や、失敗しない為の注意点についてまとめてみたいと思います。

 

サラリーマンはアパート経営をしてもいい?

 

サラリーマンという本業がありながら副業的にアパート経営をしてもいいのかどうか、というところが心配な人もいるかと思います。

結論から言うと、働き方改革の一環で副業や兼業を政府が推進しているのもあり、2018年には就業規則のモデルが改定され苦行を制限する規制が緩和されていますので、本業としてサラリーマンをやっている方でもアパート経営を副業的に行うことができます。

簡単な制限は設けられていますが、これらを守れば副業としてアパート経営を行うことも可能です。

 

  1. 労務提供上の支障がある場合
  2. 企業秘密が漏洩する場合
  3. 会社の名誉や信用を損なう行為や、信頼関係を破壊する行為がある場合
  4. 競業により、企業の利益を害する場合

厚生労働省「モデル就業規則について第14章」より

 

副業禁止の会社の場合は以下の三つの制限をクリアしていればアパート経営を行うことができます。

  • アパート経営の規模は5棟10室以上しない
  • 家賃収入は年間で500万円以上にしない
  • アパートの管理はすべて業者に委託

アパート経営の規模が5棟10室以上になる場合は、事業的規模とみなされてしまうので副業禁止の会社で働いているサラリーマンの場合は副業規定に抵触してしまう可能性があります。

しかしこれらの条件を守ればサラリーマンでもアパート経営をすることは可能なので安心してください。

関連記事:目指すべきアパート経営の5棟10室基準とは?

 

売りアパートを探してみよう

 

アパート経営に興味があるというサラリーマンの方は、まずは売りに出されているアパートを検索して見てみましょう。

初心者の場合は、できるだけその土地のことをイメージすることができるエリアでの投資がおすすめです。

例えば今自分が住んでいるエリアから近い所や、以前住んでいた場所、生まれ故郷、通勤などで通っていた場所などがお勧めです。

自分が関わりがあったエリアであれば、地図を見ればだいたいどの辺にその物件があるのかということがわかりますし、雰囲気なども思い浮かべることができるでしょう。

全く縁のない土地だとエリアの事を調査するところから始めなくてはいけないので難易度が高くなってしまいます。

まずは自分に縁のある土地でどのようなアパートが売りに出されているのかということを見てみます。

 

物件情報を見てみると色々な情報が書かれています。

最初は分からない言葉ばかりだと思いますので、物件情報を見てみてわからない言葉を来るところから始めてみましょう。

売りに出されているアパートに関しては、利回りというものが大きく表示されていると思いますが、この利回りの相場観もたくさんの物件を見ることによって養われていくと思います。

エリアによって利回りの平均もかなり異なってきますので、できれば複数のエリアで物件を探して比べてみると良いでしょう。

不動産投資の参考書を買って勉強するよりも、よっぽどリアルに色々なことが学べると思います。

関連記事:不動産投資、ワンルームの利回りはどれくらいがいいの?

 

初期費用・キャッシュフローの計算をしてみよう

 

不動産投資をするにあたって初期費用としてかかってくるものは以下のようなものになります。

  • 仲介手数料
  • 登記関係費用
  • ローン関係費用
  • 火災保険料
  • 印紙税

どの規模の物件を買うとどれくらいの初期費用になってくるのかということを実際に計算してみると良いと思います。

先ほどお話しした自分と縁のあるエリアで売りに出されているアパートについて、「このアパートを買ったら実際に初期費用はいくらになるのか?」ということを計算してみてください。

 

また金利なども実際に仮装的に設定した上で、毎月のキャッシュフローがどのようになるのかも計算してみると良いです。

こういった部分は実際にアパートを買う前に行うことができますので、是非色々な物件で試してみて欲しいと思います。

関連記事:不動産投資をするか自宅を購入するか、どちらがいいのか?

 

アパート経営に失敗しないための注意点

突然の事態に対応できる余裕を

 

突然物件の屋根が落ちてしまっただとか、水道管が破裂した、というような不測の事態が起こるのが不動産投資です。

そういった時にすぐに対応することができるアパートオーナーでないとやはり管理会社なども仕事がしづらくなってしまいます。

サラリーマンという本業があるけれどもアパート経営を副業的に行いたいのであれば、アパート経営に対して割ける時間がどれぐらいあるのかということを考えて購入するアパートを選ぶようにした方が良いでしょう。

規模が大きすぎるものだと自分が管理経営を続けていくのが難しくなります。

 

また支出を抑えたいからといって自主管理などを選択するのはやめておいた方が良いです。

管理は管理会社に任せないとサラリーマンで副業的にアパート経営をするのは難しいと思います。

営業トークを鵜呑みにしない

 

不動産業者は悪質なところもたくさんあります。

巧みな営業トークで勧誘されてしまって失敗するオーナーも沢山いますので、営業トークで見せられた数字が本当に正しい数字なのかどうか、どこかに実現不可能な数字がないかということを改めて自分で計算してみるようにしましょう。

関連記事:投資初心者が注意したい不動産業者の営業トーク

不動産投資は不労所得ではない

 

不動産投資は不労所得と呼ばれることが多いですが、実際に現地のことを調べたりエリアの特性について勉強したり、物件を探すことも踏まえて、やらなくてはいけないことはたくさんあります。

購入したら終わりというわけではないので、不動産投資をした方が良いと思います。

決して不労所得だからという考えで不動産投資に手を出さないようにしましょう。これじゃあ不労所得じゃないと思う時がやってくるはずです。

関連記事:不動産投資は不労所得じゃない!オーナーのやらなくてはいけないこと

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