いいなと思った不動産を購入しようといざ検討し始めたらシロアリが発生していることが分かったということはあると思います。
特に木造の中古物件の場合はこういったことが多いですが、シロアリというものはどのような構造でも発生する可能性があるものです。
シロアリが発生している中古物件は買わない方が良いのか、どうしても欲しいのであればどのようなところを注意してみるべきなのか、ということについて解説していきたいと思います。
築10年以上の木造には何かしらいるもの
シロアリだけでなく、物件は中古だとゴキブリやネズミ、害虫や害獣などが出てきてしまう可能性があります。
そういったものが出ない目安は「築10年まで」と言われており、特に木造の物件の場合は何かしらが出てきてしまいやすいものなんですね。
なので中古物件を購入する場合は、シロアリに限らず何かしらが出るかもしれない前提で物件をチェックするようにしましょう。
ちなみに最近では新築の物件の場合はシロアリ防除の保証期間は5年までとなっていることが多いです。
最近はシロアリ防除に対して使える薬剤が健康被害を考えて少し弱くなっているそうで、以前は10年保証が一般的でしたが期間が短くなっています。
シロアリ物件は高確率で雨漏りがある
シロアリは湿度が高いところが好きなので、シロアリが発生している家というのは高確率で雨漏りがあると思った方が良いです。
物件の内見をした時に天井を見て雨漏りがないか、外壁に大きなクラックなどがないか、ということを確認するようにしましょう。
シロアリに対してかかってくる金額よりも雨漏りに対してかかってくる金額の方が大きくなることもあります。当然放置してしまうとシロアリ被害も広がりますし、カビが生えてしまって腐食が進む原因になります。
キッチンシンクの下やお風呂場など水周りもなるべく細かくチェックするようにしましょう。
羽アリの死骸はないか
4月〜7月は羽が生えたシロアリが新しい巣を作るために飛び立つ時期となります。
巣から飛んでいった羽アリがさらに別のところに巣を作る可能性もありますので、窓の近くや外壁の基礎の近くに羽アリの死骸が落ちていないかということを確認しておきましょう。
羽だけが落ちているということもあります。
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植木鉢やプランター、木材に注意
植木鉢やプランターが外壁に沿うような形で設置されている建物の場合は、これらの土の湿気に引き寄せられてシロアリが発生しやすくなります。
シロアリをわざわざ基礎の部分に呼び込んでしまうような形になるんですね。
また木材が放置されていたりするとそれにもシロアリが引き寄せられます。
シロアリの餌は生きている木ではなく枯死した木なので、木製の椅子やテーブルなどを置いていたり、ウッドチップやすのこなどを庭に置いている場合は注意が必要です。
物件を購入した後でそういったものを取り除けるかどうかということも注目したいですね。
既に取り付けられてしまっているものに関してはコストがかかってくると思いますので、大体いくらくらいかかりそうなのかということを考えたいです。
歩いていて床が沈むことはないか?
物件の内見をした時に床の上を歩いているとギシギシと床が沈むというような場所はないかチェックします。
床が沈むような物件の場合は床下からシロアリが侵入して床材や基礎などを食べている可能性があります。
そもそも湿気が多く床が腐っているということもありますが、床材の交換なども必要になってくるでしょう。
物件が古いから仕方がないと思うのではなく、床材が沈むのがシロアリや湿気のせいなのではないか、その場合は床材を換えた上でどのような対処が必要になるのかということまで考えましょう。
シロアリに対してかかるコストを考える
もし不動産を購入した後にシロアリがいたことが分かったら瑕疵担保責任の項目をチェックし賠償金を請求することが可能です。
ただ物件によっては価格を下げるなどの対応をする代わりに瑕疵担保責任を免責としている物件もありますので注意が必要です。
シロアリの被害がひどくフルリフォームをしなくてはいけないというような物件の場合はかなりの金額がかかってきてしまいますが、シロアリ防除の対策だけで良いのであれば数百万単位の金額がかかってくることはありません。
物件の収益性を考えた上でシロアリにどれくらい費用がかかるのか計算し、購入を検討したいところです。
シロアリ被害の修繕でも100万円以内で収まることも多く、低価格で購入することができる大型のアパートなどでは十分に収益を上げることができる場合もあります。
またシロアリが発生しているということを交渉条件にして指値をしてみるというのも一つの手でしょう。