蛇口をひねった時に水道から赤っぽいもしくは茶色っぽい水が出ることがあります。
これが赤水と呼ばれるものです。
水道水は日常的に使うものですし、飲み水として使ったり料理にも使っている人が多いでしょう。
赤水が発生した時に「これは飲んでも大丈夫なのだろうか?」と不安になると思います。
今回は赤水が出る場合の原因と対処法、赤水の安全性について解説していきたいと思います。
赤水の原因
赤水が出る原因は給水設備の中に発生した錆の混入です。
特に長い間使われていない水道管の場合は赤水が出ることが多いです。
水道管の中に水が長らく止まっていたため錆びが発生してしまいそれが赤水として出てきてしまうんですね。
アパートやマンションなどの入居直後に赤水が出てしまいトラブルになることも多いです。
赤水が出るいくつかの原因について見ていきましょう。
断水や水道工事
断水があったり近隣で水道工事が行われたときに一時的にサビが混入した水が出ることがあります。
こういった場合は一時的に赤水が出るだけであり、ずっと赤水が出るということはあまりないので、赤水が出なくなるまで少し様子を見るようにしましょう。
水道工事がある場合は案内が出ることも多いのでチェックしておくと良いと思います。
給水管の劣化
配水管や給水管の内部の劣化によって錆が発生し赤水が出るケースもあります。
水道管の耐用年数は40年と言われており、築年数が古い建物ほどこういった赤水が出やすいです。
また築年数とは関係なくお家に水を引いてくるための配水管が古いという場合もあります。
新築の場合であっても前の建物で使われていた配水管がそのまま使われているケースがあるからです。
耐用年数の40年というのも、メンテナンス状況によって変わってきます。
水道水には塩素が含まれており、水道管は金属製なのでどうしてもあかさびが発生しやすくなってしまうという側面があるんですね。
受水槽の劣化
マンションなどの集合住宅の場合は排水管ではなく受水槽を使って水を各家庭に届けている場合があります。
この受水槽の内部に赤錆が発生している場合もあります。
この場合は一つの家庭だけでなく他の家庭でも赤水が出ている可能性が高いです。
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赤水への対処法
フラッシング
最も簡単に行える赤水への対処法としてフラッシングがあります。
フラッシングとは水道の蛇口を限界まで解放して水を数分間流し続けることでサビを水道管内から押し出す方法です。
特にしばらく空き家になっていたお部屋などはこのフラッシングで赤水は出るのを止めることができます。
水道工事の影響などによって赤水が出る場合もこの方法で赤水が出なくなるでしょう。
ただし水道管内のサビの程度がひどい場合は大規模のサビの崩落が発生する可能性もあるので注意が必要です。
浄水器を取り付ける
水道管や配水管が老朽化することによって赤水が出ている場合は、問題が長期化することが多いです。
水道管自体を交換するにも水道管の埋まっている場所によっては交換することが難しい、もしくは莫大な費用がかかるということがあります。
浄水器を取り付けることによってカビ類や赤サビなどを取り除くことができますので一番簡単な対策とは言えるでしょう。
赤水の安全性
気になるのは赤水を飲んでしまった時に人体へ影響があるのかという部分だと思いますが、
基本的に鉄は吸収率が低くほとんどが排出されるので、少量の赤水を飲んでしまったとしても特に健康被害が出ることはありません。
ただし鉄分を長期間過剰に摂取しすぎてしまうと鉄過剰症というものになってしまいます。
特に乳幼児には注意が必要で鉄過剰症になってしまうと肝機能が低下し、肝臓に関わる病気の原因にもなります。
赤水を少し飲んでしまったからといってたちどころに健康に害を及ぼすことはないものの、長期間摂取することはよくありません。
水が美味しくない、鉄の味がする、と感じるのであれば水道水を飲むのはやめるようにした方が良いでしょう。
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ずっと赤水が出るなら管理会社へ相談を
一戸建ての場合は水道工事業者に連絡をしますが、賃貸物件でずっと赤水が出る場合は管理会社に連絡をして相談をしてみましょう。
勝手に水道業者を入居者側で呼んでしまって修理をした場合は
修繕費用が入居者持ちになってしまう可能性がありますので、気づいたことがあればまず管理会社に相談をするようにしてください。
また問題がなくても水道水が合わないと感じるのであればアクアクララなどのウォーターサーバーなどを使ってみるのも一つの手段です。
私も飲み水や料理に使う水など、直接体に入れる水に関してはウォーターサーバーを使っています。
どうしても水道管を通って水がお家まで引かれているので、日本の水は飲めるとは言え、口に含む水に関してはよりきれいな水を使いたいですよね。
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