木造住宅の場合被害が出やすいシロアリですが、実は鉄骨造の建物でもシロアリが出ないとは限りません。
賃貸経営をしているオーナーにとってはリスクの一つとなるのがシロアリです。
しかし多額の費用がかかるのではないかと思って、シロアリ被害はすぐに報告してくれない入居者などもいます。
シロアリ被害は絶対に放置をしてはいけません。
賃貸物件でシロアリが発生したら誰の責任?
賃貸物件でシロアリが発生してしまったら、その駆除費用やシロアリによって食い荒らされてしまった部分の修繕は誰が負担するのでしょうか?
良識の範囲内で物件を入居者が使用している分には基本的にはシロアリの駆除費用や修繕費用が入居者に請求されることはありません。
シロアリの発生が外部からの自然発生が要因なのだとすれば、借主ではなく貸主側が駆除、修繕を行う義務があります。
貸主側には家賃と引き換えに、入居者に問題のなく一般的な生活を行うことができる住居環境を提供しなくてはいけない義務があるからです。
しかし入居者が搬入した資材などが原因でシロアリが発生してしまった場合は、駆除や修繕費用は入居者負担となる場合もあります。
シロアリに気づいたらすぐ連絡すること
シロアリ被害に気付いた場合はすぐに管理会社やオーナーに連絡を取るようにしてください。
シロアリ被害は発見してから対策を講じるまでの時間が長引けば長引くほど大きな損害へつながる可能性があります。
「もしかしたら高額な駆除、修繕費用がかかるかもしれない」と思って管理会社やオーナーに連絡を取らない入居者もいますが、
意図的に連絡を怠った場合はシロアリの原因が入居者によるものではなかったとしても損害賠償を求められることがあります。
アパートやマンションなどの集合住宅の場合は建物全体に影響を及ぼすおそれもありますので他の入居者にも影響が出ます。
退去時に原状回復をするための費用を請求されることもあるでしょう。
とにかくシロアリ被害に気付いた場合は迅速に連絡をすること。
逆に賃貸物件の場合は勝手に薬剤を使って処置をしたりすると、やはりトラブルの原因になったりすることもありますので、とにかく先に管理会社またはオーナーに連絡をするようにした方が良いです。
シロアリ被害の症状
床の上を歩くと音がする
床の上を歩いた時に軋むような音が鳴ったり、へこむような感触がある場合はシロアリが床に使われている資材を食べてしまっている可能性があります。
床そのものや床を支える柱などがもろくなっている可能性があり、とても危険です。
ドアの開閉がしづらい
建物が歪んでいるとドアの開け閉めがスムーズではなくなります。
これはシロアリだけでなく建物全体の傾きなどが原因の場合もありますが、シロアリ被害によって建物が傾いている可能性もあるんですね。
壁、柱、床を叩くと空洞音がする
シロアリが建物を食べることによって色々な所に空洞ができます。
通常、壁や柱床などは中身が詰まっているはずなので叩いても空洞音はしないはずですが、シロアリ被害にあっている場合叩いた時に空洞音がします。
木くずや小さな糞のようなものが落ちている
木くずや小さな糞のようなものがお家の中で見られる場合は既にシロアリ被害が甚大なものになっている場合があります。
もし羽アリを見たら、シロアリの巣が大きくなってきている証拠だと思ってください。
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シロアリの予防は誰がする?
賃貸住宅の場合はオーナーの意向でシロアリの予防をすることがあるかもしれませんが、基本的に入居者の意向でシロアリの予防する場合は入居者負担になります。
とはいえ勝手にシロアリの薬剤をまくわけにはいきません。
あくまで入居者は家を借りているだけだからです。
入居者側の方でシロアリの被害が怖いから予防をしたい、という場合は先に管理会社もしくはオーナーに相談するようにしてみましょう。
シロアリ被害がひどい場合の引っ越し代
シロアリの被害がひどく、その原因がオーナーや管理会社などが対策を怠ったことである、ということが明白な場合はオーナーもしくは管理会社負担で引っ越し代を支払う場合があります。
シロアリ被害などの責任の所在に関しては、賃貸借契約書に記載がある場合もあるので、その内容を参照しましょう。
シロアリが好む環境を作らない
入居者側でシロアリを引き寄せてしまう環境を作らないことも、シロアリ被害の予防として大切です。
シロアリが好むような環境はどのようなものなのでしょうか?
木材やダンボールの放置
水分を多く含んだ木材やダンボールはシロアリの大好物です。
庭やベランダといった場所にダンボールなどを放置しておくと、普段地中にいるシロアリが出てきてそれらを餌に移動をしたりする可能性があります。
ベランダに物を放置してしまう入居者は少なくありませんので気をつけてください。
湿度が高い、カビが発生している
シロアリは湿気が好物です。
湿度の高い場所はシロアリを引き寄せる可能性が高くなります。
雨漏りをしていたり、カビが発生しているような場所があるとシロアリよってきてしまうので、水回りなどでトラブルがある場合はすぐに対処するようにしましょう。
これらの報告を入居者から受けているのに対応が遅くなってしまってシロアリが発生したというような場合は、明らかに管理会社もしくはオーナーの落ち度だと言えるでしょう。
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入居者側は、とにかく物件に住んでいて違和感を感じるようなことがあればすぐに管理会社もしくはオーナーに連絡をするということを、普段から徹底しましょう。
また、オーナーは入居者から何かしらの報告があった場合はすぐに対応するように心がけると良いと思います。
発見してから、なるべく早く対応することがシロアリ被害を最少に抑えるための秘訣です。