売買知識

不動産投資における返済比率の目安はどれくらい?

不動産投資をする時は、現金で不動産を購入することも可能ですが、融資を引いて購入する方がレバレッジを効かせることができるので収益性は高くなります。

現金だと手元にある金額の規模でしか不動産を購入することができませんが、

融資を引けばより大きな規模の不動産を購入することができるので、年間で発生する収益もまた高くなる、ということですね。

そのため不動産投資の世界では、融資はなるべくたくさん引けた方がいいし、いっぱい借りていっぱい買えた方が、投資規模も大きくなって良い、という考え方が主流です。

もちろんリスクもそれだけ大きく膨れていきますので、そことのせめぎ合いという感じではありますが笑

そして融資を引く上で一番気にしなくてはいけないのが返済比率です。

今回は不動産投資をする時の返済比率の目安について、解説してみたいと思います。

返済比率とは

まず、返済比率という言葉の意味を改めて説明します。

返済比率とは、家賃収入に対する返済額の割合のことです。

これを把握することは毎月のキャッシュフローを理解するために必須であり、不動産投資業界ではこの返済比率が投資の安全度を判断する指標として重視されています。

家賃収入だけ見たらたくさんお金が入ってきているように見えても、

返済比率が高ければ実際には手元に現金があまり残りません。

それで回せているうちは良いのですが、不動産投資は突然大きなお金がかかったりすることがあります。

たとえば屋根が吹っ飛んだ、水漏れした、屋根が落ちた、物置全取っ替え…などなど。(全て私の体験談です笑)

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数十万円ならまだしも、数百万円単位で出費がかさむこともあります。

もちろん手元にお金がなければ修繕できない、ということになりますが、必要な修繕が行えないことで建物の劣化が早まってしまったり、退去がたくさん出る、ということもあります。

家賃滞納によって見込んでいた収入が入らないままなのに、返済だけ迫ってくるということもあります。

ある程度手元に現金がある状態で不動産投資をしていかなければなりません。

だからこそ、返済比率のことを考えるのはとても大切なことなのです。

関連記事:アパートローンが払えない!どうなるの?

返済比率の計算方法

返済比率は以下の計算式で求めることができます。

「不動産投資用ローンの毎月の計算額」÷「満室時の家賃収入」=返済比率(%)

ここでは満室時の家賃収入で計算していますが、よりリアルに考えるのであれば、入居数平均で数字を置き換えてみた方が良いでしょう。

また、長期的に物件を保有することで、家賃が下がっていく可能性もあります。

間取りの似た物件で、所有している物件よりも少し築年数が古い物件などを参考に、将来家賃がどれくらい下がりそうか、ということもシミュレーションしておいた方が良いでしょうね。

関連記事:家賃値下げ交渉が入居中の入居者から来た!どう対応すればいい?

一般的に目安とされる返済比率は50%

基本的に返済比率は低ければ低いほど安全性が高い、突発的な出費が重なっても赤字になりにくい投資だと言えます。

ですが、ローンを組んで不動産投資をすることでレバレッジを効かせることができますので、リスクを抑えるということはそれだけ収益性は下がる、ということでもあります。

どれくらいのバランスで返済比率を調整したらいいのか、というところは悩みどころですよね。

一般的に返済比率の目安とされている数字は50%です。

物件の規模や借入の条件などによってもちろん変動はありますが、50%以下の返済比率であれば、ある程度空室が出たり突発的な修繕が発声してもキャッシュフローが赤字にならずに済むと思って良いでしょう。

目安としては50%という数字になりますが、

ローンを組む際に改めて返済のシミュレーションを使ってみた方が良いです。

物件の空室率なんかも考慮にいれたいところですね。

関連記事:不動産投資をする時にやっておくべきシミュレーションまとめ

返済比率を下げるには?

返済比率を下げてなるべく安全な不動産投資をするために、どのようなことをすれば良いのでしょうか?

利回りの高い物件を選ぶ

利回りの高い物件ということはつまり、「安く買えて、収益性の高い物件」ということです。

地方の中古アパートなんかは、利回りが20%を超えるものもまだまだあります。(もちろん指値をして購入したりなどしますが)

利回りが高ければ毎月の家賃収入も高い物件ということになりますし、投資資金を回収できるまでも短いです。

そういった意味で、利回りをしっかりと見て購入することが大切なのです。

関連記事:地方の不動産はどうして都心部よりも利回りが高くなるの?

融資期間を長くする

同じ金額の融資でも、融資期間が長くなればそれだけ毎月の返済額は少なくなります。

なのでなるべく融資期間は長い方がいいわけです。

ただ融資期間の長さは銀行の融資審査によって決められるものです。

その時に考慮されるのは

  • 購入する人の属性
  • 購入する物件の属性

です。

収益性が高く安全な投資だと判断してもらえるような物件の方が、融資期間も長くなりますね。

関連記事:不動産融資の面談でのNGワードってあるの?

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