不動産投資をする上でオーナーに常について回るのが入居付けです。
実際に入居を検討している人と相対するのは管理を委託していれば管理会社の方だとは思いますが、戦略を考えて工夫をするのはオーナーの仕事ですよね。
空室対策にも色々なやり方はありますが、今回は物件があるエリアに存在する競合物件との差別化、という観点から空室対策を考えてみたいと思います。
入居者の導線を考えてみよう
まず初めに、どうして同エリアの競合物件との差別化が大切なのか、ということを考えてみましょう。
みなさんは賃貸物件に住んだ経験はありますか?
実は私は賃貸物件に何度も住んだ経験があり、今も賃貸物件に住んでいます。
賃貸物件を探す手順をぜひシミュレーションしてみてください。
賃貸物件が掲載されているポータルサイトで、エリアを入力して、細かい条件を入力していくとスクリーニングされた物件がざっと出てきます。
その中からいくつかピックアップして、3〜4件ほどまずは内見に行くのが一般的かなと思います。
実際に物件を見てみて、あまりピンとくるものがなければさらに別の物件を…という感じでしょう。問い合わせた不動産業者に類似の物件を探してもらうこともあると思います。
この流れを理解していると、なぜ同エリアの競合物件との差別化が大切なのか、ということがよくわかると思います。
物件を探している人はスクリーニングして出てきた物件の中からいくつかの物件をピックアップする。
つまり最初から他の物件と並んだ状態の中で物件を探します。
物件が並んでいる中から比較して良い方をピックアップするのが普通でしょう。
だからこそ、他の競合物件に勝てる内容にしなくてはいけないのです。そのために差別化が大切なんですね。
関連記事:家賃相場の調べ方は?賃料はどうやって決めたらいい?
差別化で押し出すポイント
差別化で押し出せるポイントというのは物件によって異なると思いますが、大きく分けて3つのポイントがありますので紹介していこうと思います。
手軽さ、利便性
- 家賃の安さ
- 駅徒歩分数や周辺環境の良さなど、立地
などを最大限に押し出す方法です。
周辺の競合物件の家賃を見ながら家賃設定をしたり、周辺にどのような施設があるかということをしっかり伝えるようにします。
設備などの質
- ウォシュレット
- モニター付きインターホン
- トイレバス別
- オートロック
など、賃貸ポータルサイトでは定番の設備になりますが、これらの条件がスクリーニング条件としてあるため、ここに入っているかどうかで物件がそもそも表示されるかどうかが左右されます。
ポータルサイトに載っているスクリーニング条件を参考に設備を足していっても良いのではないかと思います。
最近だと「物件動画付き」というのも人気ですね。
コロナの影響で内見をする前に動画を見ておきたい、という需要も一層高まったように思います。
関連記事:空室対策のための設備、ウォシュレットの取り付けについて
物件対応力
- 外国人入居可
- 生活保護受給者可
- ペット相談可
- 楽器可
など、特殊な条件をOKにしていることを押し出していくということもできます。
しかしペットに関しては原状回復費用がどうしても通常よりも多くなる可能性があるため、その部分に関しては特例などを設けても良いかもしれません。
外国人や生活保護受給者に関しては、私の管理の中では今のところトラブルなど発生していませんが、特に外国人の方に関してはゴミ捨てなどのルールなどをきちんと守ってもらえるようしっかり説明をした方が良さそうではあります。
管理会社さんからの情報が大切
こういった空室対策を考える時に大切なのが管理会社さんからの情報です。
地元の不動産業者さんというのは、その地域の特性をとてもよく理解しているものです。
どんな人たちが住んでいて、どのような問い合わせが多いのか、どんな需要があるのか。
なかなか埋まらない部屋がある場合は、そもそも問い合わせはあるのか?どういうポイントで別の物件に決まってしまうのか?ということも聞いてみてください。
どのように改善していけば空室を埋められうのか、ということは管理会社さんとも相談して考えていけると良いと思います。
また、押し出すポイントが決まったらポータルサイトへの掲載だけでなく、ウェルカムボードの設置などもしてみると良いと思います。
入居を検討している人が実際に内見にきた時に良い印象を持ってくれるように、「どんなところがおすすめです」というのをわかりやすく掲示しておくのです。
逆にあまり目を向けて欲しくないところから目線を外させて誘導する、というようなテクニックを使っているオーナーもいます。
基本的には管理会社さんが持ってきてくれるとは思いますが、物件にもスリッパを置いておくなどの工夫をしている方もいますね。
内見に来る方の目線になって考えてみると良いでしょう。
関連記事:賃貸物件の内見の印象を良くする!ウェルカムボードなどの空室対策