地方の築古アパートを中心に、戸建て、区分マンションにも投資をしています。
投資歴は10年を超えました。
今回は収益物件として人気が出てきている狭小アパートについて。
そのメリット・デメリットを解説しつつ、考えを綴ってみたいと思います
狭小アパートとは?
まず狭小アパートの定義についてです。
狭小アパートとは一部屋あたりの床面積が10㎡程度と非常に狭いアパートのことを指します。
一般的に、単身者向けのお部屋の床面積は25㎡程度が普通ですので、それの半分以下である狭小アパートはかなり狭いということが分かると思います。
10㎡は畳で表すと6畳であり、水回りや収納を含めてこの平米数と考えると、本当に狭いですよね。
一見人気がなさそうな狭小アパートですが、都市部の若い世代を中心に一定数の需要があり、投資対象としても人気が高まりつつあります。
日本では現在都心部に人口が過度に集中しており、家賃が高騰しているというのと、物をなるべす持たずに生活をするミニマリストの考え方の広まりなどもあり、若年単身者層から人気があるという背景があります。
お部屋の広さよりも、交通の便が良いこと、家賃が安いことなどが優先されやすくなっているというのもありますね。
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狭小アパート投資のメリット
ではまず狭小アパート投資のメリットを見ていきましょう。
利回りが高くなりやすい
狭小アパートの場合、土地の面積が小さかったとしても、部屋数を多く作ることができます。
通常の単身者向けのお部屋の場合6部屋しか作れないところを、10部屋作ることができたりするわけです。
もちろん狭いお部屋のため、通常の単身者向けのお部屋に比べたら家賃を下げる必要があるかと思いますが、床面積が半分以下になったからといって、家賃も半分以下になるわけではありませんよね。
ワンルームの最低ライン程度の家賃は取れるわけですから、土地面積に対して、利回りが高く出やすいというメリットがあります。
また、狭くて限られた土地や、旗竿地など土地活用が難しい土地であっても、活用することができるのが魅力です。
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需要があり、空室リスクが低い
これはきちんとそのエリアの賃貸需要を見極められるか、ということにもよりますが、
都心部で需要がしっかりあるエリアに投資することができれば、空室リスクが低いのが狭小アパートのメリットです。
そもそも狭小アパートの性質的には、都心部の若い世代向けのお部屋になりますので、若い人が多く、栄えているエリアであれば大丈夫でしょう。
投資物件として狭小アパートを購入する時は、そのエリアの人口推移を見たり、実際に歩いてみて活気が感じられるかどうか、といったことをリサーチすると良いと思います。
今若い人が多いエリアでも、今後若い人が増えていかないエリアでは、需要が静かに収束していくことも考えられます。
これからも若い人が増えていくことが見込まれるエリアを選ぶ必要がありますね。
狭小アパート投資のデメリット
ここからは狭小アパート投資のデメリットを見てみましょう。
入退去の頻度が高い
どうしても若い単身者向けのお部屋になりますので、ライフスタイルの変化に伴って簡単に退去してしまう傾向にあるのが狭小アパートのデメリットです。
交通の便を一番のメリットとして狭小アパートを選択している入居者の場合、職場が変わったり、通う場所が変わったりすればすぐに退去します。
また、結婚や同棲などでパートナーや家族が増えた場合もすぐに退去に繋がりますね。
一般的な単身者向けのお部屋であれば2人で住むこともできなくはないですが、さすがに狭小アパートに2人以上で住むのは難しいです。
賃貸需要がしっかりあるエリアであれば、退去があってもすぐに入居が決まるものではありますが、入退去の頻度が高いと、原状回復費用がかかる頻度もまた高くなりますので、ランニングコストがかかってきやすくもなります。
どれだけ最低限のリフォームで済ませるか、ということが重要でしょう。
私の場合は、短期で退去があった時、損耗が激しくなければ、クロスもやらないことも多いです。
基本的に早急に修繕しなくてはいけないものがない限りは、クリーニングだけして終わりということが多いですね。
需給の変化で影響を受けやすい
若い世代はただでさえ人口が少ないですので、若い世代がそのエリアに入ってこなくなってしまったり、狭小アパートの供給が著しく増えたりすると、影響を受けやすいです。
ターゲット層が狭い分、変化もまた激しいと思った方が良いですね。
エリアの需給バランスを常に観察し、売り時を見誤らないようにしたいものです。
狭小アパートへの投資はどうなのか
私的には、都心でリスクを抑えて投資をしたい、という方には狭小アパートへの投資も良いと思います。
特に東京だと区分マンションは利回り5%以下になることも多く、なかなか収益をあげられないのが現状ですので、多少リスクはあると思いますが、狭小アパートの方が部屋数も多い分、まだ収益をあげやすいのではないかと思いますね。
ただ、全くの初心者にとっては需給バランスの読み解きや、原状回復をどこまでやるかの塩梅など、少し難しい部分もあるもしれません。
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