不動産投資は大きなお金が動く投資です。
初めて投資をする人からすると、
初心者
投資して本当に元が取れるのか
と心配になるものですよね。
不動産投資が元を取るのに何年くらいかかるものなのか、
実際に区分マンションや地方築古アパートに投資をし続けて10年ほど経つので、その感覚をお話ししてみたいと思います。
5年〜10年が目安
よく言われる回収の目安は5年〜10年程度です。
どれくらいで元が取れるのか、ということを考える時に役に立つ指標が利回りです。
物件情報を見ていると、利回り〇〇%というような表示が書いてあると思いますが、
例えば利回りが10%だとしたら、100%を10%で割ると10という数字が出てきますね。
つまり10年で元が取れる物件、という意味になります。
利回りは投資金額に対する年間収益の割合を示しているので、
単純に100%を利回りのパーセンテージで割ると、回収目安の年数が出てきます。
ちなみに利回りが20%だったら5年で回収できるということになりますね。
利回りが高ければ高いほど、投資金額を回収するために必要な年数も短くなるので、
なるべく利回りが高い物件の方がリスクは少ない、ということになります。
関連記事:収益物件の利回りとは?どんな風に計算すればいいの?
物件情報に書いてあるのは表面利回り
ここで注意したいのは、物件情報に書いてある利回りは表面利回りである、ということです。
表面利回りというのは、満室経営できた時の利回り、という意味で、
例えば6戸のアパートだとしたら、6戸満室の時の利回りで数字が出ています。
当然6戸のアパートを1年間ずっと満室で回し続けるというのはかなり難しいですよね。
人気エリアにあるアパートで退去が決まってもすぐに入居が決まる!というような物件であれば、そんな夢のような回し方もあるかもしれませんが、
実際には半分空室、なんてことも往々にしてあります。
つまり、一番良く見積もった時の利回りが物件情報には掲載されています。
空室リスクのことは加味されていないだけでなく、
そもそも物件情報の利回りを計算するために設定されている家賃も高めになっていることが多いです。
一室7万円で貸せるとして満室の場合はこの利回り…みたいな計算も、
周辺の家賃相場を見てみると、
このお部屋は多分6万円でしか貸せないだろうな…
ということはあるあるなんですよね笑
なので、物件情報の利回りはあくまで他の物件との比較をする時の目安として使って、
その中で気になる物件が出てきたら、利回りの計算をし直してみる、というのがおすすめです。
周辺相場を調べた上で家賃を設定し直し、利回りを計算してみましょう。
そして実際には空室も出ますし、退去があれば現状回復費用もかかる。
中古物件であれば、大規模修繕などが発生する可能性もあることも視野に入れなくてはいけません。
シミュレーションをする時はなるべく悪い方向に見積もって考えておいた方が良いと思います。
あまり楽観的に見積もりすぎると、後から後から色々な費用が発生して頭を抱えることになるでしょう。
関連記事:不動産投資をする時にやっておくべきシミュレーションまとめ
物件によって利回りの幅は異なる
不動産投資において、元を取るのにかかる年数は5年〜10年ほどが平均的目安だとお話ししましたが、
これはあくまで目安であって、物件によって利回りはかなり変わってくるものです。
例えば東京銀座にあるような立派なビル。
地価の高いところにある物件はそもそも土地値が上がりきっていますので、どうしても利回りは低くなります。
基本的には1%〜2%だとか、それくらいですね。
また都心の区分マンションも平均で見ると利回り5%くらいが一般的かなと思います。
7%以上あればかなり良い物件だと言えるのではないでしょうか。
図太い指値をして都心の区分マンションを数年前に購入しましたが、これで12〜3%だったと思います。これは良い買い物でしたね。
逆に、利回り100%以上、という物件を購入したこともあります。
これは地方の築古戸建てで、利回り100%以上ということはつまり、1年所有すれば元が取れてしまうという物件ですね。
地方の築古戸建てだと数十万円程度で売っているものも多く、
これはこれでもちろんリスクはあるのですが、そもそもの金額が安いので大きなリスクにはなりません。
私の場合はずいぶん前からご高齢の方が入居者で入られていて、
確か築40年だか50年だかのかなりの築古だったのですが、無事数年所有して売却できた物件がありました。
利回りだけでいうと100%以上になるのでびっくりですが、そもそもの値段が安い物件なんですよね。
ただこういった安すぎる物件は、最近の法改正で売却の時の仲介手数料が高くなることになりましたので、今後購入する際は注意が必要です。
そんなこんなで、元手の回収は5年〜10年が目安ではありますが、
物件によって利回りにも大きな差が出ますので、どういった投資スタイルでいくか、ということで変わってくるかなと思います。