不動産管理

家賃値下げ交渉を管理会社から提案されることもあります

地方の築古アパートを中心に、中古戸建てや中古区分マンションなどにも投資をしています。

投資歴は10年を超えました。

ある程度長く不動産投資をやっていると、10年、20年の単位で同じ部屋にずっとご入居頂いている入居者さんというのが出てきます。

私は中古アパートへの投資がメインなのもあって、そうなるとオーナーチェンジ物件になりますので、私がオーナーになった段階で10年20年とその物件にお住まいの入居者様もいらっしゃり、実はそのお部屋の中を見たことはない…というのはよくあることです。(とてもおそろしいことですね笑)

そういった長くご入居いただいている入居者様への家賃値下げを管理会社のご担当の方から提案されることもあります。

長く住んでもらうための家賃値下げ

管理会社の方

こちらの入居者様はもう○年も住んでいただいていますし、そろそろ家賃を下げてあげるのはどうでしょうか?

特に、入居者様から直接値下げ交渉があったというわけではないのに、こういったご提案を管理会社の方からされることもあります。

確かに、長く住んでいただくことで入退去が少なくなる分、こちらも楽ができていることを考えれば、

さらに長く住んでいただくために、家賃の値下げをする、というのも一つの手なのかもしれません。

ただ私としては、入居者様から家賃値下げ交渉が入ったというわけでもないのに、こちらから値下げをしてあげる、というのはどうなのかなとも思います。

関連記事:不動産オーナーが家賃を上げることはできる?

管理会社の方の考え

管理会社の方の考えについて、常日頃管理の方とお話しをしていて感じるのは、

決して「オーナー第一の目線ではない」ということです。

もちろん管理会社というのはオーナーのビジネスパートナーになりますので、オーナーの損になるようなことをわざわざしてくる、ということはないのですが、

実際に入居者様とやりとりをするのも管理会社の方なので、どうしても入居者様目線というのが入ってくる部分がある、ということです。

これは逆にオーナーにはあまりない目線なので、それを教えてもらえるのがありがたいこともあるのですが、

中には入居者様に余計に感情移入してしまう方がいらっしゃいます。

この話は家賃値下げ交渉ではなかったと思いますが、以前管理会社の方から、

管理会社の方

入居者様がかわいそうだから、〇〇してあげてほしい

と言われたこともありました。

こちらとしても事業としてやっていることであり、人助けではなく、きちんと利益を出していかなくてはいけないことを考えると、このような頼まれ方というのは少し困ってしまいます。

もちろん人助けが悪いわけではないですし、気持ちとしては私も人助けはしたいですが、

オーナー業が専業ともなれば、これが仕事ですので、仕方ない部分もあります。

どうしても管理会社の方は入居者様と接する機会が多い分、そういった考え方になってしまう時もあるんだろうな、というのはありますね。

もちろん不動産投資家さんによって考え方もさまざまだと思いますので、何が正解というわけではないのですが(中には人助けの一環と思って不動産投資をやられている方もいらっしゃいますし)

管理の方の考え方は少しオーナーとは違うのかな、と私は思っています。

関連記事:賃貸管理会社の選び方は?何を基準に比べれば良い?

退去されるよりは家賃値下げをした方がいい場合も

たとえば20年以上同じお部屋に住われている方の場合は、退去となると原状回復に結構なお金がかかることが予測されます。

先日お話をうかがったオーナーさんは、20年以上住んでいた入居者様と連絡が取れなくなって夜逃げされてしまい、お部屋に入ってみたらゴミ屋敷になっていて、原状回復に160万円ほどかかった…なんてことをおっしゃってました。

夜逃げされた大家の悲痛な叫び… 先日、以前から不動産業界でお世話になっている方とお食事をする機会がありました。 その方はもともと不動産管理会社にお勤めで、私が所...

長く住んでいるお部屋というのは、中がどうなっているのかがわからない分、恐さはやっぱりありますね。

それよりは家賃値下げをしてあげて、さらに長く住んでもらう、という方が良いのかもしれないと思うこともあります。

その入居者の方がいつもきちんと滞りなく家賃を納めてくださる方なのか、それとも滞納する月があったり、トラブルがある人なのか、といったことによっても変わってきますね。

関連記事:雨漏りによる家賃値下げ交渉が多発!オーナーがするべき対処は?

家賃値下げによって要望が膨らむことも

入居者様からの家賃値下げ交渉に応じたことによって、何かにつけて家賃の値下げ交渉をしてくるようになってしまった、というケースも聞いたことがあります。

1回目、2回目の家賃値下げ交渉に応じたら、そこからどんどん下げてこようとする、というようなケースでした。

これはこれで困りますよね。

家賃の値下げ交渉に応じるかどうかを考える時は、一度利回りについても見直してみると良いと思います。

利回りを考えて、これくらいの家賃はどうしても欲しいな、というボーダーが見えてくるかなと思いますので、その範囲内での家賃値下げが良いのではないでしょうか。

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